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公開番号
2025148836
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049156
出願日
2024-03-26
発明の名称
親水性ポリオレフィン系中空糸、親水性ポリオレフィン系中空糸膜、親水性ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法及び親水性ポリオレフィン系中空糸膜を用いた中空糸膜カートリッジ
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類
D01F
6/04 20060101AFI20251001BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】粘着性が低く、成形物のブロッキングが起きにくい親水性ポリマーとポリオレフ
ィンを混練することで得られるポリマーアロイを溶融賦形することで得られる親水性ポリ
オレフィン系中空糸膜の提供。
【解決手段】ポリオレフィン(A)と、脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチ
レンビニルアルコール共重合樹脂(B)と、を含む、親水性ポリオレフィン系中空糸、及
び、親水性ポリオレフィン系中空糸膜。変性エチレンビニルアルコール共重合体樹脂(B
)は、更にエチレン単位(b1)と、ビニルアルコール単位(b2)とを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオレフィン(A)と、
脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B
)と、を含む、
親水性ポリオレフィン系中空糸。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
ポリオレフィン(A)と、
脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B
)と、を含む、
親水性ポリオレフィン系中空糸膜。
【請求項3】
前記変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B)が、更にエチレン単位(b1)と
、ビニルアルコール単位(b2)とを含む、請求項2に記載の親水性ポリオレフィン系中
空糸膜。
【請求項4】
前記変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B)に対する、前記脂肪族ポリエステ
ル単位(b3)の含有率が0.1~20mol%である、請求項2又は3に記載の親水性
ポリオレフィン系中空糸膜。
【請求項5】
前記脂肪族ポリエステル単位(b3)が、環状構造を有するラクトン類を開環して得ら
れた脂肪族エステル単位である、請求項2又は3に記載の親水性ポリオレフィン系中空糸
膜。
【請求項6】
前記親水性ポリオレフィン系中空糸膜に対する、前記変性エチレンビニルアルコール共
重合樹脂(B)の含有率が1.0~30質量%である、請求項2又は3に記載の親水性ポ
リオレフィン系中空糸膜。
【請求項7】
空孔率が30~90vol%である、請求項2又は3に記載の親水性ポリオレフィン系
中空糸膜。
【請求項8】
親水化率が50%以上である、請求項2又は3に記載の親水性ポリオレフィン系中空糸
膜。
【請求項9】
ポリオレフィン(A)と、
脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B
)と、を混練し、ポリマーアロイを得る混練工程を備える、
親水性ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法。
【請求項10】
前記混練工程における、前記ポリオレフィン(A)と前記変性エチレンビニルアルコー
ル共重合樹脂(B)との混練比が70/30~99/1である、請求項9に記載の親水性
ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性ポリオレフィン系中空糸、親水性ポリオレフィン系中空糸膜、親水性
ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法及び親水性ポリオレフィン系中空糸膜を用いた中空
糸膜カートリッジに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリマー製品の用途の拡大に伴って、ポリマー素材に対しても種々の特性が要求される
ようになってきている。そのような特性として、親水性、防汚性等を挙げることができる
。
親水性ポリマー素材は、
a)水を主体とする水性液体の濾過、物質交換等の各種処理に用いる多孔質膜の形成、
b)親水性表面用の接着剤を用いて接着することで各種機能の多層積層構造を形成するた
めのフィルムの成形、及び、
c)染色を必要とするテキスタイル用の親水性繊維の形成、等に利用できる。
【0003】
親水性多孔質膜は、例えば、医療用としては、血漿分離、輸液濾過、血漿蛋白の分離、
無菌水の製造等に用いる濾過膜として、工業用としては、ICの洗浄水の製造、食品の製
造や加工に用いる水の製造、各種工程に用いる水の浄化等のための濾過膜として利用され
ている。
【0004】
さらに、近年、家庭用、飲食店用等の浄水器に用いる濾過膜としても多用されるに到っ
ている。これらの用途に用いる多孔質膜の形成に用いる素材は、上記の特性に加えて、安
全性が高いことが更に要求される。
【0005】
特許文献1には、エチレン-ビニルアルコール-酢酸ビニル共重合体からなる親水性ポ
リマーとポリオレフィンとのブレンド物(ポリマーアロイ)を溶融賦形し、その後に延伸
処理をした親水性多孔質中空糸膜が例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-202240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている親水性多孔質中空糸膜は使用している親水
性ポリマーが粘着性の高いゴム状物であり、加工性に乏しいという課題があった。
具体的に、特許文献1に記載されている酢酸ビニル単位を含む非晶性の親水性共重合体
(X)はゴム状であり、粉砕できない。よって、ポリオレフィン(Y)とブレンドしよう
とした場合、親水性共重合体(X)を事前に凍結粉砕する必要がある。
【0008】
本発明は、粘着性が低く、成形物のブロッキングが起きにくい樹脂状の親水性ポリマー
とポリオレフィン(A)を混練することで得られるポリマーアロイを溶融賦形して得られ
る親水性ポリオレフィン系中空糸と、その後に延伸処理をすることで、加工性に優れ、医
療用、工業用水性液体処理に好適な恒久的な親水性を持つ多孔質中空糸膜、及び当該親水
性ポリオレフィン系中空糸膜を用いたカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を鑑み、ポリオレフィン(A)と、脂肪族ポリエステル単位(
b3)を含む変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B)と、を含む親水性ポリオレ
フィン系中空糸を用いることによって、恒久的な親水性を持つ多孔質中空糸膜、及び、当
該親水性ポリオレフィン系中空糸膜を用いた中空糸膜カートリッジを得ることを見出し、
本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の構成を有する。
[1] ポリオレフィン(A)と、脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレン
ビニルアルコール共重合樹脂(B)と、を含む、親水性ポリオレフィン系中空糸。
[2] ポリオレフィン(A)と、脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレン
ビニルアルコール共重合樹脂(B)と、を含む、親水性ポリオレフィン系中空糸膜。
[3] 前記変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B)が、更にエチレン単位(b
1)と、ビニルアルコール単位(b2)とを含む、[2]に記載の親水性ポリオレフィン
系中空糸膜。
[4] 前記変性エチレンビニルアルコール共重合樹脂(B)に対する、前記脂肪族ポリ
エステル単位(b3)の含有率が0.1~20mol%である、[2]又は[3]に記載
の親水性ポリオレフィン系中空糸膜。
[5] 前記脂肪族ポリエステル単位(b3)が、環状構造を有するラクトン類を開環し
て得られた脂肪族エステル単位である、[2]~[4]のいずれかに記載の親水性ポリオ
レフィン系中空糸膜。
[6] 前記親水性ポリオレフィン系中空糸膜に対する、前記変性エチレンビニルアルコ
ール共重合樹脂(B)の含有率が1.0~30質量%である、[2]~[5]のいずれか
に記載の親水性ポリオレフィン系中空糸膜。
[7] 空孔率が30~90vol%である、[2]~[6]のいずれかに記載の親水性
ポリオレフィン系中空糸膜。
[8] 親水化率が50%以上である、[2]~[7]のいずれかに記載の親水性ポリオ
レフィン系中空糸膜。
【0010】
[9] ポリオレフィン(A)と、脂肪族ポリエステル単位(b3)を含む変性エチレン
ビニルアルコール共重合樹脂(B)と、を混練し、ポリマーアロイを得る混練工程を備え
る、親水性ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法。
[10] 前記混練工程における、前記ポリオレフィン(A)と前記変性エチレンビニル
アルコール共重合樹脂(B)との混練比が70/30~99/1である、[9]に記載の
親水性ポリオレフィン系中空糸膜の製造方法。
[11] 前記混練工程で得られたポリマーアロイを紡糸し、親水性ポリオレフィン系中
空糸を得る溶融紡糸工程を備える、[9]又は[10]に記載の親水性ポリオレフィン系
中空糸膜の製造方法。
[12] 前記溶融紡糸工程で得られた親水性ポリオレフィン系中空糸を延伸し、親水性
ポリオレフィン系中空糸膜を得る延伸工程を更に備える、[11]に記載の親水性ポリオ
レフィン系中空糸膜の製造方法。
[13] [2]~[8]のいずれかに記載の親水性ポリオレフィン系中空糸膜を含む、
中空糸膜カートリッジ。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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