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公開番号
2025149360
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049956
出願日
2024-03-26
発明の名称
繊維および繊維の製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
D01F
6/04 20060101AFI20251001BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】超高分子量ポリエチレンと、超高分子量ポリエチレンより極限粘度[η]の低いポリエチレンとを含み、引張強度、および、延伸性に優れた繊維を提供する。また、該繊維は溶媒を用いることなく製造される。
【解決手段】要件(a-1)を満たす超高分子量ポリエチレン(A)5~40質量部と、要件(b-1)および(b-2)を満たす低分子量ないし高分子量ポリエチレン(B)95~60質量部とを含み、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~15dl/gの範囲であり、かつ、少なくとも一部が均一相を形成している、繊維(Y):(a-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gである;(b-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gである;(b-2)密度が950~985kg/m
3
である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記要件(a-1)を満たす超高分子量ポリエチレン(A)5~40質量部と、下記要件(b-1)および(b-2)を満たす低分子量ないし高分子量ポリエチレン(B)95~60質量部(ポリエチレン(A)およびポリエチレン(B)の合計量を100質量部とする)とを含み、
135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~15dl/gの範囲であり、かつ、少なくとも一部が均一相を形成している、繊維(Y):
(a-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gである;
(b-1)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gである;
(b-2)密度が950~985kg/m
3
である。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記均一相が、繊維の断面をレーザー顕微鏡で倍率1000倍にて観察した際に、3μm以上のドメインが観測されない相である、請求項1に記載の繊維(Y)。
【請求項3】
繊維径が200デニール以下である、請求項1に記載の繊維(Y)。
【請求項4】
延伸倍率が25倍以上である、請求項1に記載の繊維(Y)。
【請求項5】
135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~5dl/gであり、密度が950~985kg/m
3
である、低分子量ないし高分子量ポリエチレン(B)を生成させる第1工程、および
第1工程の後、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が8~50dl/gの範囲である超高分子量ポリエチレン(A)を生成させる第2工程、
の少なくとも2段階の工程を含む多段重合法により、
135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~15dl/gの範囲であり、少なくとも一部が均一相を形成している、ポリエチレン樹脂組成物(X)を生成する生成工程、ならびに
前記ポリエチレン樹脂組成物(X)を紡糸する紡糸工程、
を含む、繊維(Y)の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維および繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
超高分子量ポリエチレンは、一般的なポリエチレンのような汎用樹脂に比べて、分子間凝集力が弱く、分子構造が対称的であり、結晶化度が高いので摺動性に優れ、かつ、耐衝撃性、耐摩耗性、引張強度などにも優れているため、様々な用途に用いることができる。しかしながら、超高分子量ポリエチレンは、分子量が高いため成形しにくく、汎用のポリエチレンの成形に採用されている方法をそのまま利用することは困難であることが多い。
【0003】
そこで、超高分子量ポリエチレンの優れた特性を損なうことなく、超高分子量ポリエチレンの成形性を改良する方法として、超高分子量ポリエチレンと極限粘度[η]の低いポリエチレンとをブレンドするなど、種々の方法が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、極限粘度[η]が10~40dl/gの超高分子量ポリオレフィン15~40重量%と、極限粘度[η]が0.1~5dl/gの低分子量ないし高分子量ポリオレフィン85~60重量%とからなる射出成形用ポリオレフィン組成物が開示されている。この組成物は、超高分子量ポリオレフィンを含有しているにもかかわらず、射出成形できるという利点を有しており、さらに射出成形で得られる成形品は超高分子量ポリオレフィンの優れた摺動性および耐摩耗性を有する点において優れている。
【0005】
特許文献2には、極限粘度[η]が10~40dl/gの超高分子量ポリエチレン35重量%を超えて90重量%以下と、極限粘度[η]が0.1~5dl/gの低分子量ないし高分子量ポリエチレン10重量%以上65重量%未満とを含むポリエチレン樹脂組成物に、特定のポリオレフィン系樹脂組成物をブレンドした組成物が開示されている。この組成物からは、耐摩耗性、外観および成形性のバランスに優れた成形体が得られる。
【0006】
一方、超高分子量ポリエチレンを含む汎用樹脂から繊維を得るためには、樹脂を溶媒に溶解し、ゲル状にして紡糸するゲル紡糸法が用いられることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭63-12606号公報
国際公開第2003/022920号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、2で提案されているように、超高分子量ポリエチレンと極限粘度[η]の低いポリエチレンとをブレンドして得られた樹脂から繊維を製造する場合、汎用のポリエチレンと同様に溶融紡糸により繊維を製造することが可能ではあるものの、用途によっては、得られた繊維の引張強度が不十分であり、延伸性も不十分であった。また、ゲル紡糸法では溶媒を使用し、該溶媒を除去する工程を含むため、人体や環境への影響が懸念されること、複雑な製造工程になり製造コストが高くなること等の問題があった。
【0009】
本発明は、超高分子量ポリエチレンと、超高分子量ポリエチレンより極限粘度[η]の低いポリエチレンとを含み、引張強度、および、延伸性に優れた繊維を提供すること、ならびに、該繊維を溶媒を用いることなく製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が研究を進めた結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出した。本発明の構成例は、以下の通りである。
なお、本明細書では、数値範囲を示す「A~B」は、A以上B以下を示す。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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