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公開番号
2025171029
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2024075983
出願日
2024-05-08
発明の名称
単相型熱融着繊維
出願人
日本エステル株式会社
代理人
主分類
D01F
6/84 20060101AFI20251113BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】湿式不織布を製造するに際に水中分散性が良好であり、高い柔軟性を有し、高温下での使用にも適する湿式不織布を得ることが可能な融着繊維を提供する。
【解決手段】湿式不織布に適用する単相型熱融着繊維であり、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、1,4ブタンジオールの4元共重合ポリエステルまたは、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4ブタンジオールの5元共重合ポリエステルからなり、該共重合ポリエステルが融点150~200℃である結晶性を示し、繊度が0.5~1.6dtex、強度が3.0~6.0cN/dtexである。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
湿式不織布に適用する単相型熱融着繊維であり、該繊維は熱可塑性重合体により構成され、該熱可塑性重合体が、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、1,4ブタンジオールの4元共重合ポリエステル、または、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4ブタンジオールの5元共重合ポリエステルからなり、該共重合ポリエステルが融点150~200℃である結晶性を示し、該繊維の繊度が0.5~1.6dtex、強度が3.0~6.0cN/dtexであることを特徴とする単相型熱融着繊維。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
共重合ポリエステルを構成する酸成分中に含まれるイソフタル酸のモル比が0.1~5モル%であることを特徴とする請求項1記載の単相型熱融着繊維。
【請求項3】
共重合ポリエステルを構成するグリコール成分中に含まれるエチレングリコールと1,4ブタンジオールのモル比がエチレングリコール40~60モル%、1,4ブタンジオール60~40モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の単相型熱融着繊維。
【請求項4】
5元共重合ポリエステルを構成するグリコール成分中に含まれるジエチレングリコールのモル比が、1.0~2.0モル%であるtあことを特徴とする請求項1記載の単相型熱融着繊維。
【請求項5】
請求項1または2記載の単相型熱融着繊維と、該単相型熱融着繊維を構成する熱可塑性重合体の融点よりも高い融点を有する重合体からなるポリエステル繊維とから構成され、単相型熱融着繊維の熱溶融によりポリエステル繊維同士が熱融着してなることを特徴とする湿式不織布。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式不織布に適用する熱融着繊維に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、雑貨用,家具用や自動車シート用等に適用するための人工皮革や、医療用やコスメ用等の不織布などにおいて、柔軟性や良好な風合いが必要とされる不織布は、環境問題や取り扱い性向上の観点から、より緻密で軽量なものへの需要がたかまっている。このような不織布は、主として単繊維繊度や繊維径が小さい合成繊維(ポリエステル、ナイロン等)を使用した不織布にポリウレタン樹脂を含侵させて製造されたり、また、単繊維繊度や繊維径が小さい合成繊維とポリウレタン繊維とを混綿して製造されている。
【0003】
しかしながら、合成繊維とポリウレタン樹脂やポリウレタン繊維とを併用した不織布では、ポリウレタンを有しているため、リサイクルが困難であり、また、製造工程での環境負荷が大きい点で課題がある。
【0004】
上記したポリウレタンの問題を解決する技術として、特定の共重合ポリエステルからなるポリエステル系エラストマー繊維について、本件出願人は提案している。(特許文献1)
特許文献1によれば、ポリエステル系エラストマー繊維はポリヘキサメチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとが共重合してなる共重合ポリエステルからなる繊維であって、共重合ポリエステルの融点が100℃~150℃であり、熱接着処理温度を低く設定することが可能であり、優れた柔軟性と弾性回復率を有する不織布やクッション等の繊維製品を低コストで得ることができるという効果を奏する。
【0005】
しかしながら、繊維を構成する樹脂の融点が100℃~150℃であり、融点が低いことによって、湿式スパンレース不織布などの熱接着工程前に乾燥工程を要する場合や、高温下に晒される染色工程には適用しにくく、耐熱性が良好とはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6885588号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、ポリウレタン代替用途として使用できる十分な柔軟性を有し、より緻密な湿式不織布に好ましく適用できる繊維であり、湿式不織布を製造するに際に水中分散性が良好であり、高い柔軟性を有し、高温下でも適用可能である湿式不織布を得ることが可能な熱融着繊維を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明は、湿式不織布に適用する単相型熱融着繊維であり、該繊維は熱可塑性重合体により構成され、該熱可塑性重合体が、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、1,4ブタンジオールの4元共重合ポリエステル、または、テレフタル酸、イソフタル酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4ブタンジオールの5元共重合ポリエステルからなり、該共重合ポリエステルが融点150~200℃である結晶性を示し、該繊維の繊度が0.5~1.6dtex、強度が3.0~6.0cN/dtexであることを特徴とする単相型熱融着繊維であることを特徴とする単相型熱融着繊維を要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の熱融着繊維は、水中分散性が良好であり、高い柔軟性を有する高品位な湿式不織布を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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