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公開番号2025147171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-06
出願番号2024186397
出願日2024-10-23
発明の名称再帰反射性立体成型体の製造方法
出願人ユニチカ株式会社,ユニチカスパークライト株式会社
代理人個人
主分類B32B 7/023 20190101AFI20250929BHJP(積層体)
要約【課題】 伸長性を持ち、立体形状に追随しやすいと共に立体形状を保持しやすい再帰反射性立体成型体を製造する方法を提供する。
【解決手段】 固着層21と、固着層21に埋設された透明微小球23と、固着層21と透明微小球23との間に設けられた反射層22とを持つ再帰反射性領域2と、固着層21、透明微小球23及び反射層22を持たない非再帰反射性領域3とを持つ再帰性反射材を準備する工程、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が低融点ポリエステル共重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編された伸長性編物よりなる支持体1を準備する工程、再帰性反射材の固着層21側に支持体1を積層して積層体を得る工程及び積層体に熱を与えて鞘成分を軟化又は溶融させて芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に積層体を立体形状に成型する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを持つ再帰反射性領域と、該固着層、該透明微小球及び該反射層を持たない非再帰反射性領域とを持つ再帰性反射材を準備する工程、
芯成分が高融点重合体よりなり、鞘成分が低融点重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物よりなる支持体を準備する工程、
前記再帰性反射材の固着層側に前記支持体を積層して積層体を得る工程及び
前記積層体に熱を与えて前記鞘成分を軟化又は溶融させて前記芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に前記積層体を立体形状に成型することを特徴とする再帰反射性立体成型体の製造方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
非再帰反射性領域がバイアス方向に設けられている請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項3】
再帰性反射材の固着層側に支持体を積層する際、支持体中の鞘成分を接着剤として接合させて積層体を得る請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項4】
伸長性編物が緯編物である請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項5】
緯編物が丸編物である請求項4記載の再帰反射性立体成型体の製造方法。
【請求項6】
固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを持つ再帰反射性領域と、該固着層、該透明微小球及び該反射層を持たない非再帰反射性領域とを持つ再帰性反射材の該固着層側に積層された支持体とよりなる積層体において、
前記支持体は、芯成分が高融点重合体よりなり、鞘成分が低融点重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物である請求項1記載の再帰反射性立体成型体の製造方法に用いる積層体。
【請求項7】
固着層側に積層された支持体が鞘成分を接着剤として再帰性反射材と接合してなる請求項6記載の積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は再帰反射性立体成型体の製造方法に関し、特に再帰反射性の機能を阻害せずに再帰性反射材を三次元的な立体に成型する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
再帰性反射材は、交通標識等の表示用として、従来より広く使用されている。また、夜間に作業する人々の安全確保の観点から、警察、消防、土木・建築工事関係者等に再帰性反射材をたすきや腕章の形態で着用させることが広く行われている。これらの再帰性反射材は、いずれも平面形状で提供されている。
【0003】
平面形状の再帰性反射材は、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂からなる固着樹脂層と、固着樹脂層に埋設された透明微小球と、透明微小球と固着樹脂層の間に設けられた反射層とよりなるものである。そして、この再帰性反射材の支持体として、ポリエステル-綿タフタ織物よりなる支持体を固着樹脂層に積層接着したものである(特許文献1、実施例1)。したがって、これを立体形状に成型しようとすると固着樹脂層が破壊され、特に湾曲部において再帰反射性が低下するという欠点があった。また、支持体がタフタ織物であるため立体形状に追随しにくく、立体形状を保持しにくいと共に支持体が破れたりシワが入るという欠点があった。
【0004】
一方、特許文献2には、再帰反射性領域と非再帰反射性領域とを備えた再帰性反射材が提案されている。かかる再帰性反射材は、非再帰反射性領域が存在するため、この非再帰反射性領域で屈曲性が与えられ、また柔軟性も与えられるものである。
【0005】
特許第5612790号公報
特許第6630338号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、特許文献2記載の再帰性反射材に伸長性を与え、立体形状に追随しやすいと共に立体形状を保持しやすい再帰反射性立体成型体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、支持体として特定のものを採用することにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、固着層と、該固着層に埋設された透明微小球と、該固着層と該透明微小球との間に設けられた反射層とを持つ再帰反射性領域と、該固着層、該透明微小球及び該反射層を持たない非再帰反射性領域とを持つ再帰性反射材を準備する工程、芯成分が高融点ポリエステル系重合体よりなり、鞘成分が低融点ポリエステル系重合体よりなる芯鞘型マルチフィラメント糸で製編され、該芯鞘型マルチフィラメント糸相互間が融着していない伸長性編物よりなる支持体を準備する工程、前記再帰性反射材の固着層側に前記支持体を積層して積層体を得る工程及び前記積層体に熱を与えて前記鞘成分を軟化又は溶融させて前記芯鞘型マルチフィラメント糸相互間を融着させると共に前記積層体を立体形状に成型することを特徴とする再帰反射性立体成型体の製造方法に関するものである。
【0008】
本発明の再帰反射性領域2に用いる固着層21は従来公知のものが用いられる。具体的には、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニールアルコール、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂等が用いられる。また、固着層21として粘着剤を用いてもよく、たとえば、アクリル系粘着剤を用いてもよい。固着層21を形成する樹脂は、必要に応じて、シランカップリング剤と共重合されたものであってもよい。このようにシランカップリング剤を共重合させることによって、固着層21に耐久性や接着性等を備えさせることが可能になる。また、固着層21を形成する樹脂は、必要に応じて、ポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂等の架橋剤によって架橋されたものであってもよい。このように架橋剤で架橋することによって、固着層21に耐熱性や耐洗濯性等を備えさせることが可能になる。固着層21には、得られる再帰反射性立体成型体の用途や要求される機能等に応じて、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。固着層21の厚みは、透明微小球23を埋設して保持できることを限度として、例えば15~300μm程度、好ましくは20~200μm程度がよい。
【0009】
透明微小球23は、固着層21の一面に重なり合うことなく敷き詰められる。透明微小球23の屈折率は1.6~2.5程度である。このような屈折率を有する透明微小球23を使用することによって、反射層22に焦点を合わせて優れた再帰反射性能を備えさせることができる。より一層優れた再帰反射性能を備えさせるという観点から、透明微小球23の屈折率として、好ましくは1.8~2.2、更に好ましくは1.9~2.1のものを使用するのがよい。透明微小球23の平均粒径は30~200μm、好ましくは45~80μm程度の細かい平均粒径のものを用いるのがよい。細かい平均粒径の透明微小球23の方が、得られる再帰反射性立体成型体の湾曲部において、良好な再帰反射性能を発揮する。なお、透明微小球23の平均粒径は、マイクロスコープを用い、倍率を500倍として透明微小球23の最大径を透明性微小球30個について測定し、その平均値を算出することによって求められる値である。
【0010】
透明微小球23の素材については、前述する屈折率を備え得る限り、特に制限されず、ガラス製、樹脂製等のいずれであってもよいが、ガラス製の透明微小球23は、透明性、耐薬品性、耐洗濯性、耐候性等に優れており、本発明において好適に使用される。単位面積当たりに埋設される透明微小球23の数は、備えさせるべき再帰反射性能に応じて適宜設定すればよい。たとえば、1mm
2
透明微小球23が50~500個程度、好ましくは100~250個程度でよい。
(【0011】以降は省略されています)

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