TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025153132
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024055444
出願日
2024-03-29
発明の名称
積層フィルムおよびその製造方法
出願人
ユニチカ株式会社
代理人
弁理士法人森本国際特許事務所
主分類
B32B
27/20 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約
【課題】優れた平面性、透明性、易滑性を有し、さらに離型性にも優れた積層フィルムを提供する。
【解決手段】粒子を実質的に含有しない基材フィルムの一方の面に離型層が形成され、もう一方の面に粒子を含有する易滑層が形成された積層フィルムであって、離型層表面の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1μm以上であり、離型層とアクリル系粘着テープ(日東電工社製No.31B)との剥離強度が2.2N/cm以下であり、ヘーズが1.0%以下であることを特徴とする積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
粒子を実質的に含有しない基材フィルムの一方の面に離型層が形成され、もう一方の面に粒子を含有する易滑層が形成された積層フィルムであって、離型層表面の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1μm以上であり、離型層とアクリル系粘着テープ(日東電工社製No.31B)との剥離強度が2.2N/cm以下であり、ヘーズが1.0%以下であることを特徴とする積層フィルム。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
離型層が、酸変性ポリオレフィン樹脂および架橋剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
易滑層が、ポリウレタン樹脂および架橋剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
離型層表面と易滑層表面の表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ)が、それぞれ30nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項5】
離型層表面と易滑層表面との、JIS K7125(1999)に基づいて測定した動摩擦係数が、0.60以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項6】
請求項1に記載の積層フィルムを製造するための方法であって、
基材フィルムの一方の面に離型層形成用液状物を塗布し、もう一方の面に易滑層形成用液状物を塗布し、135℃以上で乾燥、延伸する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
【請求項7】
体積平均粒子径(Mv)が100nm以下である酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体を含有する離型層形成用液状物を塗布することを特徴とする請求項6記載の積層フィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
離型フィルムは、工業分野において広く使用されている。その具体例としては、フレキシブルプリント配線板、多層プリント配線板、セラミックグリーンシート、偏光板などを製造するための工程材料や、感光性樹脂、粘着材料などを保護するための保護材料が挙げられる。これらの用途で使用される離型フィルムには、品位や加工精度の観点で、高い平面性や透明性が要求されることがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、様々な被着体に対して良好な離型性を有する酸変性ポリオレフィン樹脂層を離型層とする離型フィルムが開示され、高度な平面性を要求される用途に向けて、離型層表面においては、非平面形状の発生が抑制されている。
また、特許文献2には、基材フィルムの一方に離型性塗布層を、反対の面に易滑性塗布層を設けることで、セラミックグリーンシートを薄膜化させた場合でも、良好な巻取り性と、ピンホールや部分的な厚みばらつき等の防止を両立させることができるセラミックグリーンシート製造用離型フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-202872号公報
国際公開第2017/199774号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、電子基板のさらなる小型化や高密度化に伴い、離型フィルムにはこれまでよりも高い透明性、平面性が要求されている。例えば、感光性樹脂の光硬化工程においては、電子基板の小型化に伴い、パターニングがより微細となり、従来よりも光拡散を抑制する必要があることから、支持体となる離型フィルムにも高い透明性が求められている。また、積層型の電子基板やコンデンサ用途においては、材料の多層化によって一層あたりの厚みが薄くなるため、許容される厚みのムラや凹凸レベルはより小さくなっている。これに伴い、キャリアフィルムとして用いられる離型フィルムの離型層にも、従来以上に高い平面性、離型性が求められている。
他方、フィルムは、表面の平面性を高めると、一般的には滑り性が低下し、フィルムロールの巻き取り、巻き出しの際にシワやズレが発生するなど、操業性が低下するおそれがある。そのため、フィルムには、少なくとも一方の面が易滑性に優れることが求められている。
しかしながら、特許文献1の離型フィルムは、透明性、離型性において、さらなる改善の余地があった。また、特許文献2の離型フィルムは、離型層の表面形状により、離型層に被着する樹脂の種類によっては、塗工ハジキが生じ十分に被着しない場合があり、被着体樹脂の種類を選択する必要があった。
本発明は、前記課題に鑑み、優れた平面性、透明性、易滑性を有し、さらに離型性にも優れた積層フィルムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、粒子を実質的に含有しない基材フィルムの一方の面に特定の離型層を形成し、もう一方の面に特定の易滑層を形成した積層フィルムが前記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)粒子を実質的に含有しない基材フィルムの一方の面に離型層が形成され、もう一方の面に粒子を含有する易滑層が形成された積層フィルムであって、離型層表面の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1μm以上であり、離型層とアクリル系粘着テープ(日東電工社製No.31B)との剥離強度が2.2N/cm以下であり、ヘーズが1.0%以下であること特徴とする積層フィルム。
(2)離型層が、酸変性ポリオレフィン樹脂および架橋剤を含有することを特徴とする(1)に記載の積層フィルム。
(3)易滑層が、ポリウレタン樹脂および架橋剤を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の積層フィルム。
(4)離型層表面と易滑層表面の表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ)が、それぞれ30nm以下であることを特徴とする(1)~(3)のいずれかに記載の積層フィルム。
(5)離型層表面と易滑層表面との、JIS K7125(1999)に基づいて測定した動摩擦係数が、0.60以下であることを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の積層フィルム。
(6)上記(1)に記載の積層フィルムを製造するための方法であって、
基材フィルムの一方の面に離型層形成用液状物を塗布し、もう一方の面に易滑層形成用液状物を塗布し、135℃以上で乾燥、延伸する工程を含むことを特徴とする積層フィルムの製造方法。
(7)体積平均粒子径(Mv)が100nm以下である酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体を含有する離型層形成用液状物を塗布することを特徴とする(6)記載の積層フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の積層フィルムは、従来よりも高い延伸温度条件が適用できるため、優れた離型性を有し、また、フィルムの延伸ムラ、白化を抑制することができるため、高い平面性、透明性を有し、これらの特性が要求される用途において、離型フィルムとして好適に使用することができる。さらに、本発明の積層フィルムは、高い平面性を有しながら、易滑性にも優れるため、フィルムロールの巻き取り、巻き出し性能も良好である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層フィルムは、基材フィルムの一方の面に離型層、もう一方の面に易滑層が設けられたものである。
【0010】
<基材フィルム>
本発明の積層フィルムを構成する基材フィルムは、ポリエステルフィルムであることが好ましい。ポリエステルは分子内に剛直な芳香環を有しているため、機械的強度や寸法安定性に優れており、そのフィルムは、コシに優れ、保護材料やキャリア材料としての用途に適している。また、ポリエステルは、親水性の官能基を有しているポリアミド等と比べて、耐吸湿性に優れており、吸湿による膨張やシワが発生しにくい。かかる観点から、ポリエステルフィルムは、離型フィルムの基材フィルムとして好適に用いることができる。
ポリエステルの種類としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ(1,4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリ乳酸(PLA)などが挙げられる。なかでも、弾性率や引張強度、引張伸度などの機械物性面で、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
ユニチカ株式会社
透明シート
13日前
ユニチカ株式会社
複合中空糸膜
10日前
ユニチカ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
4日前
ユニチカ株式会社
ポリアミド系樹脂フィルム
9日前
ユニチカ株式会社
農業用ハウスカーテン資材
9日前
ユニチカ株式会社
積層フィルムおよび積層体
23日前
ユニチカ株式会社
ポリエステル系長繊維不織布
3日前
ユニチカ株式会社
脱臭材及び脱臭材の製造方法
1か月前
ユニチカ株式会社
脱臭材及び脱臭材の製造方法
1か月前
ユニチカ株式会社
積層フィルムおよびその製造方法
2日前
ユニチカ株式会社
再帰反射性立体成型体の製造方法
6日前
ユニチカ株式会社
再帰反射性立体成型体の製造方法
6日前
ユニチカ株式会社
ガラス長繊維用サイズ剤及びガラスヤーン
4日前
ユニチカ株式会社
樹脂組成物、その製造方法、及び樹脂成形体
9日前
ユニチカ株式会社
マットポリアミド系フィルム及びその製造方法
3日前
ユニチカ株式会社
ポリウレア樹脂組成物、その製造方法、および2成分混合型ポリウレア樹脂組成物製造原料
23日前
東レ株式会社
積層体
9か月前
東レ株式会社
積層体
4か月前
東レ株式会社
積層構造体
8か月前
ユニチカ株式会社
積層体
1か月前
ユニチカ株式会社
積層体
7か月前
個人
箔転写シート
4か月前
東レ株式会社
強化繊維基材
4か月前
東レ株式会社
積層フィルム
1か月前
東レ株式会社
積層フィルム
3か月前
東レ株式会社
積層フィルム
6か月前
東レ株式会社
積層フィルム
8か月前
個人
鋼材の塗膜構造
2か月前
東レ株式会社
強化繊維基材
4か月前
東レ株式会社
加飾用フィルム
9日前
積水樹脂株式会社
磁性シート
6か月前
エスケー化研株式会社
積層体
8か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
4か月前
東レ株式会社
光透過性表皮材
4日前
東洋紡株式会社
積層包装材料
1か月前
東ソー株式会社
多層フィルム
6か月前
続きを見る
他の特許を見る