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公開番号2025146495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024047319
出願日2024-03-22
発明の名称インクジェット記録方法、メラミン化粧板の製造方法、及びメラミン化粧板
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B41M 5/00 20060101AFI20250926BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】画像のイエロー濃度が高く、かつ、インクの吐出性に優れるインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】ガーレー試験機法による透気抵抗度が5秒~50秒である浸透性基材上に、分子量1000未満の有機酸、及び、多価金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の凝集剤と、水と、を含有する前処理液を付与する工程と、浸透性基材上の前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にてイエローインクを付与する工程と、を含み、イエローインクは、水と、沸点が250℃以上の有機溶剤と、C.I.ピグメントイエロー110と、カルボキシ基含有樹脂DYと、を含み、沸点が250℃以上の有機溶剤の含有量は、イエローインクの全量に対して、15質量%~40質量%である、インクジェット記録方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガーレー試験機法による透気抵抗度が5秒~50秒である浸透性基材上に、分子量1000未満の有機酸、及び、多価金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の凝集剤と、水と、を含有する前処理液を付与する工程と、
前記浸透性基材上の前記前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にてイエローインクを付与する工程と、を含み、
前記イエローインクは、水と、沸点が250℃以上の有機溶剤と、C.I.ピグメントイエロー110と、カルボキシ基含有樹脂D

と、を含み、
前記沸点が250℃以上の有機溶剤の含有量は、前記イエローインクの全量に対して、15質量%~40質量%である、インクジェット記録方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記浸透性基材上に付与される前記凝集剤の付与量が、0.08g/m

~0.35g/m

である、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項3】
前記イエローインク中、前記C.I.ピグメントイエロー110の含有量に対する、前記カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Yは、0.25~0.80である、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項4】
前記イエローインクは、アセチレン化合物、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項5】
前記イエローインク中、前記C.I.ピグメントイエロー110の平均粒径は、100nm~160nmである、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項6】
前記イエローインクの表面張力と、前記前処理液の表面張力との差の絶対値は、10mN/m以下である、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項7】
前記浸透性基材上の前記前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にて、水、C.I.ピグメントレッド254、及びカルボキシ基含有樹脂D

を含むマゼンタインクを付与する工程をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項8】
前記浸透性基材上の前記前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にて、水、ブラック顔料、及びカルボキシ基含有樹脂D

を含むブラックインクを付与する工程をさらに含み、
前記イエローインク中の前記C.I.ピグメントイエロー110の含有量に対する、前記カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Yは、前記ブラックインク中の前記ブラック顔料の含有量に対する、前記カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Kより小さい、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項9】
前記カルボキシ基含有樹脂D

は、架橋構造を有さないポリマーである、請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
【請求項10】
前記カルボキシ基含有樹脂D

は、架橋構造を有するポリマーである、請求項7に記載のインクジェット記録方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、インクジェット記録方法、メラミン化粧板の製造方法、及びメラミン化粧板に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、インクジェット記録方式にてインクを付与する画像記録に関する様々な検討が行われている。
例えば、特許文献1には、シアンインクと、マゼンタインクと、イエローインクと、を含み、インクジェット方式により吐出される化粧板用のインクセットであって、それぞれのインク組成物は、顔料を含有し、シアンインクに含まれる顔料の含有量Cは、マゼンタインクに含まれる顔料の含有量M又はイエローインクに含まれる顔料の含有量Yよりも少ないインクセットが記載されている。
特許文献2には、インク受容層を含む紙基材上にカラーパターンをインクジェット印刷する工程と、紙基材に熱硬化性樹脂を含浸させる工程と、を含むインクジェット記録方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-001621号公報
米国特許第2016/0214395号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー110(PY110)が用いられることがある。PY110を用いた場合、得られる画像のイエロー濃度が低く、特に、化粧紙、上質紙等の浸透性基材では、インクが基材内部に染み込み、イエロー濃度が低くなりやすい。画像のイエロー濃度を向上させようとした場合に、インクの吐出性が低下する場合があった。
【0005】
本開示の一実施形態の課題は、画像のイエロー濃度が高く、かつ、インクの吐出性に優れるインクジェット記録方法を提供することである。
本開示の他の実施形態の課題は、上記インクジェット記録方法を用いたメラミン化粧板の製造方法、及びメラミン化粧板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の態様を含む。
<1>
ガーレー試験機法による透気抵抗度が5秒~50秒である浸透性基材上に、分子量1000未満の有機酸、及び、多価金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の凝集剤と、水と、を含有する前処理液を付与する工程と、
浸透性基材上の前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にてイエローインクを付与する工程と、を含み、
イエローインクは、水と、沸点が250℃以上の有機溶剤と、C.I.ピグメントイエロー110と、カルボキシ基含有樹脂D

と、を含み、
沸点が250℃以上の有機溶剤の含有量は、イエローインクの全量に対して、15質量%~40質量%である、インクジェット記録方法。
<2>
浸透性基材上に付与される凝集剤の付与量が、0.08g/m

~0.35g/m

である、<1>に記載のインクジェット記録方法。
<3>
イエローインク中、C.I.ピグメントイエロー110の含有量に対する、カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Yは、0.25~0.80である、<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法。
<4>
イエローインクは、アセチレン化合物、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルから選択される少なくとも1種の界面活性剤を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<5>
イエローインク中、C.I.ピグメントイエロー110の平均粒径は、100nm~160nmである、<1>~<4>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<6>
イエローインクの表面張力と、前処理液の表面張力との差の絶対値は、10mN/m以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<7>
浸透性基材上の前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にて、水、C.I.ピグメントレッド254、及びカルボキシ基含有樹脂D

を含むマゼンタインクを付与する工程をさらに含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<8>
浸透性基材上の前処理液が付与された領域上に、インクジェット記録方式にて、水、ブラック顔料、及びカルボキシ基含有樹脂D

を含むブラックインクを付与する工程をさらに含み、
イエローインク中のC.I.ピグメントイエロー110の含有量に対する、カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Yは、ブラックインク中のブラック顔料の含有量に対する、カルボキシ基含有樹脂D

の含有量の質量比率Kより小さい、<1>~<7>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<9>
カルボキシ基含有樹脂D

は、架橋構造を有さないポリマーである、<1>~<8>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<10>
カルボキシ基含有樹脂D

は、架橋構造を有するポリマーである、<7>に記載のインクジェット記録方法。
<11>
カルボキシ基含有樹脂D

は、架橋構造を有するポリマーである、<8>に記載のインクジェット記録方法。
<12>
浸透性基材は、化粧板用の化粧紙である、<1>~<11>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
<13>
<12>に記載のインクジェット記録方法を用いて、画像が記録された化粧紙を得る工程と、
画像が記録された化粧紙に、メラミン樹脂を含浸させる工程と、を含む、メラミン化粧板の製造方法。
<14>
<13>に記載のメラミン化粧板の製造方法により製造されたメラミン化粧板。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、画像のイエロー濃度が高く、かつ、インクの吐出性に優れるインクジェット記録方法が提供される。
本開示の他の実施形態によれば、上記インクジェット記録方法を用いたメラミン化粧板の製造方法、及びメラミン化粧板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のインクジェット記録方法に用いるインクジェット記録装置の一例を概念的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書において、「工程」という語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に
区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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