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公開番号2025144461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024044258
出願日2024-03-19
発明の名称医療用具包装体および医療用具包装袋
出願人テルモ株式会社
代理人あいそう弁理士法人
主分類A61L 2/20 20060101AFI20250925BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】収納した医療用具の視認が可能であり、かつ、滅菌ガスの滅菌袋内への流入が良好であるガス滅菌された医療用具包装体を提供する。
【解決手段】医療用具包装体1は、医療用具6と、医療用具6を収納し、密封されたている。医療用具包装袋2は、滅菌ガス透過性下面シート3と、滅菌ガス透過性下面シート3の上部に積層された透明性上面シート4とを備える。滅菌ガス透過性下面シート3は、底面部31と、底面部31より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の側部は、側部の長手方向に延び、かつ医療用具包装体1の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部33,34を備え、透明性上面シート4と滅菌ガス透過性下面シート3は、周縁部もしくは周縁部付近の全周に形成された熱シール部7にて密封されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
医療用具と、前記医療用具を収納し、密封された医療用具包装袋とを備え、かつ、ガス滅菌された医療用具包装体であって、
前記医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、前記滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層された透明性上面シートとを備え、
前記滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、前記底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の前記側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備え、前記透明性上面シートと前記滅菌ガス透過性下面シートは、周縁部もしくは周縁部付近の全周に形成された熱シール部にて密封されていることを特徴とする医療用具包装体。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記向かい合うそれぞれの側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている請求項1に記載の医療用具包装体。
【請求項3】
前記内方突出部は、前記側部の中央部を長手方向に延びる谷部を有する請求項1または2に記載の医療用具包装体。
【請求項4】
前記医療用具包装体の長手方向の一端部および他端部は、前記内方突出部を含む側部のすべての端部が、熱融着している請求項1または2に記載の医療用具包装体。
【請求項5】
前記医療用具包装体の長手方向の一端部および他端部は、前記内方突出部を含む側部のすべての端部が、熱融着しており、かつ、前記内方突出部の前記谷部の収納部内頂点部は、前記透明性上面シートと前記滅菌ガス透過性下面シートの底面部との融着部の端部と融着している請求項3に記載の医療用具包装体。
【請求項6】
前記医療用具は、カテーテルである請求項1または2に記載の医療用具包装体。
【請求項7】
前記カテーテルは、シートの上面に載置され、かつ、シートに保持されている請求項6に記載の医療用具包装体。
【請求項8】
医療用具の収納部を有し、密封後にガス滅菌される医療用具包装袋であって、 前記医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、前記滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層され、融着された透明性上面シートとを備え、
前記滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、前記底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の前記側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記包装袋の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えていることを特徴とする医療用具包装袋。
【請求項9】
前記向かい合うそれぞれの側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記包装袋の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている請求項8に記載の医療用具包装袋。
【請求項10】
前記内方突出部は、前記側部の中央部を長手方向に延びる谷部を有する請求項8または9に記載の医療用具包装袋。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用具を収納し、かつガス滅菌された医療用具包装体および医療用具を収納し、かつガス滅菌するための医療用具包装袋に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、包装袋に医療用具を収納し、滅菌した医療用具包装体の製造時に、滅菌ガス(例えば、エチレンオキサイドガス)を用いた滅菌処理が行われている。滅菌ガスを用いた滅菌処理は、高圧高温下での処理を行う必要がないことから、プラスチック等の加熱処理を望まない医療機器の滅菌に用いられている。
滅菌ガス(エチレンオキサイドガス)は、人体に対して有害な物質であり、滅菌終了直後の医療用具包装体内にはエチレンオキサイドが残存している可能性があるため、滅菌処理後に、医療用具包装体内の滅菌ガス(エチンオキサイドガス)を除去するための工程(エアレーションと呼ばれる)が実施される。エアレーションでは、例えば、ガスエアレーター等の滅菌器内に医療機器を入れ、所定時間、例えば12~72時間、空気に晒してエチレンオキサイドを消失もしくは低減させる。また、このエアレーション後に、もしくは、エアレーションの代わりに、滅菌ガス(エチレンオキサイドガス)滅菌処理後、所定期間、倉庫等で保管することにより、エチレンオキサイドを消失もしくは低減させている。
このように、残留エチレンオキサイドを消失もしくは低減され、無菌状態が維持された医療用具包装体が、医療現場に提供される。
上記のような滅菌ガス滅菌が可能な包装袋として、例えば、特開2015-195963号公報(特許文献1)、実用新案登録3195730号公報(特許文献2)のものが提案されている。
特許文献1の滅菌袋1は、非通気性シート4と通気性の滅菌紙5とを有する表面シート2と、非通気性シート4からなる裏面シート3と、から構成され、周縁の少なくとも一辺に非通気性シート4を曲折することにより形成されて表面シート2から裏面シート3に連続する曲折部10と、表面シート2に形成されて内容物Xを取り出す際に開口する開封部14と、開封部14の両側縁を構成する非通気性シート4若しくは滅菌紙5が互いに剥離自在にヒートシールされる開封シール部16と、を有し、曲折部10は、非通気性シート4の外面を対向させるよう滅菌袋1の内側に向かって折り込まれる谷折部12を有する。
特許文献2の滅菌袋1は、略長方形状の第1のフィルム部2と、第1のフィルム部2の第1の辺に沿った第1の方向の一方側で第1のフィルム部2と重なる第2のフィルム部3と、第1のフィルムの第1の方向の他方側で第1のフィルム部2と重なる不織布4と、第1のフィルム部2及び第2のフィルム部3の側縁の一部で開放される開口部7と、開口部7の反対側の側縁に設けられて内側に折れ線を有するマチ部5Aと、第2のフィルム部3の側縁部と不織布4の側縁部とが剥離可能にシールされた羽根部と、を備え、マチ部5Aの第2の方向に沿った長さは、羽根部の第1の方向と略直交する第2の方向に沿った長さと異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-195963号公報
実用新案登録3195730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の滅菌袋1は、滅菌ガスが袋内に流入する部位は、幅の細い略帯状の形態となっている滅菌紙5部分のみであり、滅菌ガスの滅菌袋内への流入が良好とはいえず、また、エアレーション時における滅菌ガスの排出も良好に行われない可能性がある。
また、特許文献2の滅菌袋1では、滅菌袋1の下面全体が、不織布4で形成されているため、特許文献1の滅菌袋に比べて、滅菌ガスの滅菌袋内への流入、エアレーション時における滅菌ガスの排出が良好である可能性がある。しかし、特許文献2の滅菌袋1では、載置時に載置面と接触する滅菌袋1の下面が、滅菌ガスの流入部となっているため、滅菌ガスの滅菌袋内への流入が良好ではない場合、また、エアレーション時における滅菌ガスの排出も良好に行われない可能性がある。
また、使用前にガス滅菌された医療用具包装体に収納されている医療用具の確認を行うことが好ましい。
そこで、本発明の目的は、収納した医療用具の視認が可能であり、かつ、滅菌ガスの滅菌袋内への流入、エアレーションを行った場合における滅菌ガスの排出、また、出荷前保管時における滅菌袋の内外の気体の流通が良好であるガス滅菌された医療用具包装体およびその医療用具包装体に使用されるガス滅菌のための医療用具包装袋を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 医療用具と、前記医療用具を収納し、密封された医療用具包装袋とを備え、かつ、ガス滅菌された医療用具包装体であって、
前記医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、前記滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層された透明性上面シートとを備え、
前記滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、前記底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の前記側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備え、前記透明性上面シートと前記滅菌ガス透過性下面シートは、周縁部もしくは周縁部付近の全周に形成された熱シール部にて密封されている医療用具包装体。
【0006】
(2) 前記向かい合うそれぞれの側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている上記(1)に記載の医療用具包装体。
(3) 前記内方突出部は、前記側部の中央部を長手方向に延びる谷部を有する上記(1)または(2)に記載の医療用具包装体。
(4) 前記医療用具包装体の長手方向の一端部および他端部は、前記内方突出部を含む側部のすべての端部が、熱融着している上記(1)から(3)のいずれかに記載の医療用具包装体。
(5) 前記医療用具包装体の長手方向の一端部および他端部は、前記内方突出部を含む側部のすべての端部が、熱融着しており、かつ、前記内方突出部の前記谷部の収納部内頂点部は、前記透明性上面シートと前記滅菌ガス透過性下面シートの底面部との融着部の端部と融着している上記(1)から(3)のいずれかに記載の医療用具包装体。
(6) 前記医療用具は、カテーテルである上記(1)から(5)のいずれかに記載の医療用具包装体。
(7) 前記カテーテルは、シートの上面に載置され、かつ、シートに保持されている上記(6)に記載の医療用具包装体。
【0007】
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(8) 医療用具の収納部を有し、密封後にガス滅菌される医療用具包装袋であって、 前記医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、前記滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層され、融着された透明性上面シートとを備え、
前記滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、前記底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の前記側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記包装袋の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている医療用具包装袋。
(9) 前記向かい合うそれぞれの側部は、前記側部の長手方向に延び、かつ前記包装袋の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている上記(8)に記載の医療用具包装袋。
(10) 前記内方突出部は、前記側部の中央部を長手方向に延びる谷部を有する上記(8)または(9)に記載の医療用具包装袋。
【発明の効果】
【0008】
本発明の医療用具包装体は、医療用具と、医療用具を収納し、密封された医療用具包装袋とを備え、医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層された透明性上面シートとを備え、滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の側部は、側部の長手方向に延び、かつ医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備え、透明性上面シートと滅菌ガス透過性下面シートは、周縁部もしくは周縁部付近の全周に形成された熱シール部にて密封されている。
また、本発明の医療用具包装袋は、医療用具の収納部を有し、密封後にガス滅菌されるものであって、医療用具包装袋は、滅菌ガス透過性下面シートと、滅菌ガス透過性下面シートの上部に積層され、融着された透明性上面シートとを備え、滅菌ガス透過性下面シートは、底面部と、底面部より上方に延びる向かい合う側部とを備え、少なくとも一方の側部は、側部の長手方向に延び、かつ医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている。
この医療用具包装体および医療用具包装袋では、滅菌ガス透過性下面シートは、医療用具包装袋の下面を形成する底面部のみならず、底面部より上方に延びる向かい合う側部を備え、さらに、少なくとも一方の側部は、側部の長手方向に延び、かつ医療用具包装体の内側方向に突出する滅菌ガス透過性の内方突出部を備えている。
このため、滅菌ガス透過性下面シートは、十分な面積を備えるとともに、載置時に載置面と接触しない側部、さらには、内方突出部を備えているため、滅菌ガスの滅菌袋内への流入、すなわち、収納する医療用具の滅菌が良好であり、さらに、エアレーションを行った場合における滅菌ガスの排出、また、出荷前保管時における滅菌袋の内外の気体の流通も良好であり、滅菌ガスの残留も少ない。さらに、医療用具包装袋の上面は、透明性上面シートにより構成されているので、収納した医療用具を容易に視認可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施例の医療用具包装体の正面図である。
図2は、図1に示した医療用具包装体の背面図である。
図3は、図1に示した医療用具包装体の平面図を180度回転させた拡大平面図である。
図4は、図2のA-A線拡大断面図である。
図5は、図2のB-B線拡大断面図である。
図6は、図2のD-D線部分省略拡大断面図である。
図7は、本発明の他の実施例の医療用具包装体の拡大横断面図である。
図8は、本発明の他の実施例の医療用具包装体の正面図である。
図9は、図8に示した医療用具包装体の背面図である。
図10は、図9のE-E線拡大断面図である。
図11は、本発明の他の実施例の医療用具包装体の拡大横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の医療用具包装体および医療用具包装袋を図示する実施例を用いて説明する。
本発明の医療用具包装体1は、医療用具(言い換えれば、医療用収納物)6と、医療用具6を収納し、密封された医療用具包装袋2とを備え、かつ、ガス滅菌された医療用具包装体1である。
(【0011】以降は省略されています)

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