TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025138244
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024037222
出願日2024-03-11
発明の名称バチルス属細菌の膜小胞を基盤とする担体及びそれを用いた製品
出願人国立感染症研究所長
代理人
主分類C12N 1/20 20060101AFI20250917BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】バチルス属細菌から得られた膜小胞を担体として用いて、コリバクチン等の変異原性物質と内毒素を含有しないワクチン、治療薬等を提供すること。
【解決手段】枯草菌または納豆菌の産生する膜小胞を用いた担体による。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
枯草菌または納豆菌の産生する膜小胞からなる担体。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
請求項1に記載の担体と、抗原及び薬剤からなる群から選ばれる少なくとも1種とから構成される複合体。
【請求項3】
請求項1に記載の担体と、抗原とからなるワクチン。
【請求項4】
請求項1に記載の担体と、薬剤とからなる治療薬。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バチルス属細菌由来の安全性の高い膜小胞からなるワクチン・ドラックデリバリー担体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ウイルスによる感染症が蔓延する中、より安全で効果の高いワクチン・ドラッグデリバリー担体の開発が必要とされている。その候補の一つとして、古くから知られているグラム陰性及びグラム陽性の細菌から産出される膜小胞(メンブレンヴェシクルともいう。)をワクチンや薬剤の担体として用いることが検討されてきた。
【0003】
これまでに、プロバイオティクス大腸菌Nissle 1917株由来の外膜小胞をワクチンのアジュバントやデリバリー担体として応用することが検討されており、本菌の外膜小胞に強力な粘膜アジュバント活性が認められている(非特許文献1参照。)。
【0004】
また、大腸菌培養液から回収した膜小胞画分にしばしば混入するべん毛をコードする遺伝子の欠損変異(ΔflhD)と、リポ多糖の糖鎖部分におけるО側鎖多糖(О抗原)生産に関与する遺伝子変異(ΔwbbL)の2つの遺伝子変異を有するプロバイオティクス大腸菌Nissle 1917の二重変異株から単離された膜小胞をワクチンに用いることが検討されている(特許文献1参照。)。
【0005】
一方、これらのプロバイオティクス大腸菌には、変異原性物質であるコリバクチンを保有することが明らかとなっている。また一般的にグラム陰性細菌由来の膜小胞には、内毒素(リポ多糖)が含まれている。そのため、一部の研究者からプロバイオティクス大腸菌を含めたグラム陰性細菌由来の外膜小胞の使用における安全面での考慮が指摘されている(非特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-089292号公報
【非特許文献】
【0007】
Hirayama S and Nakao R.:Microb Biotechnol.,13(4),1162-1178 (2020).
Nougayrede JP, Chagneau CV, Motta JP, Bossuet-Greif N, Belloy M, Taieb F, Gratadoux JJ, Thomas M, Langella P, Oswald E.: mSphere 6(4).,e0062421 (2021).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような背景から、本発明は、バチルス属細菌から得られた膜小胞を担体として用いて、コリバクチン等の変異原性物質と内毒素を含有しないワクチン、治療薬等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決するために様々なバチルス属細菌を用いた検討を行った。その結果、これらのバチルス属細菌のうち、枯草菌及び納豆菌(以下、枯草菌等という。)に膜小胞を産生させ、これを担体として用いて、抗原や薬剤との複合体とすることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明は以下の構成を有する。
[1]枯草菌または納豆菌の産生する膜小胞からなる担体。
[2]前記[1]の担体と、抗原及び薬剤からなる群から選ばれる少なくとも1種とから構成される複合体。
[3]前記[1]の担体と、抗原とからなるワクチン。
[4]前記[1]の担体と、薬剤とからなる治療薬。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

国立感染症研究所長
抗真菌薬
2か月前
国立感染症研究所長
細菌の検出用ファージ、検出用試薬及びそれを用いた検出方法
12か月前
国立感染症研究所長
バチルス属細菌の膜小胞を基盤とする担体及びそれを用いた製品
3日前
国立感染症研究所長
局所投与用の医薬組成物
3か月前
国立感染症研究所長
プロバイオティクス大腸菌の二重変異株、該二重変異株から産生される膜小胞、及びそれを用いた製品
9日前
国立大学法人千葉大学
アンジオテンシン変換酵素II(ACE2)に対する高親和性モノクローナル抗体
5か月前
個人
抗遺伝子劣化装置
1か月前
個人
細胞内探査とその利用
1か月前
個人
細胞培養容器
2か月前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
3か月前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
2か月前
サッポロビール株式会社
飲料
3か月前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
2か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
2か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
1か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
4か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
テルモ株式会社
吐出デバイス
20日前
テルモ株式会社
容器蓋デバイス
20日前
東ソー株式会社
pH応答性マイクロキャリア
23日前
大陽日酸株式会社
培養装置
1か月前
大陽日酸株式会社
培養装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
バイオ燃料製造方法
17日前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
2か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
3か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
2か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
2か月前
個人
ナノ微粒子の製造方法
3か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
2か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
4か月前
株式会社シャローム
スフィンゴミエリン製造方法
26日前
テルモ株式会社
採取組織細切補助デバイス
20日前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
4か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
4か月前
株式会社今宮
瓶詰ビールの加熱殺菌方法および装置
27日前
続きを見る