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公開番号
2025135897
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024033964
出願日
2024-03-06
発明の名称
プロバイオティクス大腸菌の二重変異株、該二重変異株から産生される膜小胞、及びそれを用いた製品
出願人
国立感染症研究所長
代理人
主分類
C12N
1/20 20060101AFI20250911BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】より安全で効果の高いワクチン・ドラッグデリバリー担体を提供すること。
【解決手段】べん毛欠損の遺伝子変異(ΔflhD)とコリバクチン欠損の遺伝子変異(ΔclbP)を有するプロバイオティクス大腸菌の二重変異株を用いて小胞体を産生させることによる。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
べん毛欠損の遺伝子変異(ΔflhD)とコリバクチン欠損の遺伝子変異(ΔclbP)とを有するプロバイオティクス大腸菌の二重変異株。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のプロバイオティクス大腸菌の二重変異株が産生する膜小胞。
【請求項3】
前記プロバイオティクス大腸菌の二重変異株に由来する細胞外膜から構成される請求項2に記載の膜小胞。
【請求項4】
前記プロバイオティクス大腸菌が、プロバイオティクス大腸菌Nissle 1917である請求項2または3に記載の膜小胞。
【請求項5】
請求項2に記載の膜小胞からなるワクチン担体。
【請求項6】
請求項5に記載のワクチン担体と、抗原及び薬剤からなる群から選ばれる少なくとも一種とから構成される複合体。
【請求項7】
請求項6に記載の複合体と抗原とを含有するワクチン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロバイオティクス大腸菌由来の膜小胞からなる安全性が高いワクチン・ドラッグデリバリー担体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ウイルスによる感染症の蔓延する中、より安全で効果の高いワクチン・ドラッグデリバリー担体(以下、ワクチン担体という。)の開発が必要とされている。
【0003】
古くからグラム陰性及びグラム陽性の細菌は、膜小胞(メンブレンヴェシクル)と呼ばれる微粒子を産生しこれを細胞外へ放出することが知られていた。近年、該膜小胞をワクチン担体として用いることが検討されている(非特許文献1、非特許文献2参照。)。具体的には、プロバイオティクス大腸菌Nissle 1917のべん毛欠損の遺伝子変異株から回収された膜小胞をワクチンのアジュバントやデリバリー担体としての応用の可能性が検討されており、該膜小胞に強力な粘膜アジュバント活性が認められている(非特許文献3参照。)。
【0004】
近年、グリシンを添加することで膜小胞の産生量を増大させる技術が開発され、膜小胞の実用化に受けた検討が進められている(特許文献1参照。)。さらにべん毛欠損の遺伝子変異(ΔflhD)と、糖鎖部分におけるО側鎖多糖(О抗原)と呼ばれる部分の欠損の遺伝子変異(ΔwbbL)の2つの遺伝子変異を有するプロバイオティクス大腸菌Nissle 1917の二重変異株から単離された膜小胞をワクチンに用いることが検討されている(特許文献2参照。)。
【0005】
一方、プロバイオティクス大腸菌には、変異原性物質であるコリバクチンを保有することが明らかとなっており、一部の研究者からプロバイオティクス大腸菌の使用における安全面での考慮が指摘されている(非特許文献4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-216664号公報
特開2020-089292号公報
【非特許文献】
【0007】
H.A.Bladen & J.F.Waters:J.Bacteriol., 86,1339(1963).
Jain S, Pillai J.:Int J Nanomedicin.,12,6329-6341 (2017)
Hirayama S and Nakao R.:Microb Biotechnol.,13(4),1162-1178 (2020).
Nougayrede JP, Chagneau CV, Motta JP, Bossuet-Greif N, Belloy M, Taieb F, Gratadoux JJ, Thomas M, Langella P, Oswald E.: mSphere 6(4).,e0062421 (2021).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このようなことから、本発明は、より安全で効果の高いワクチン担体を産生できるプロバイオティクス大腸菌を得ることを課題の一つとし、また、本発明は、該大腸菌からワクチン担体とすることができる膜小胞を得ることを課題の一つとし、さらに得られた膜小胞から、ワクチン担体、ワクチン等を得ることを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、プロバイオティクス大腸菌のべん毛欠損の遺伝子変異株 (以下、大腸菌親株またはΔflhD株と表記することがある。)に、さらに変異原性物質であるコリバクチン欠損の遺伝子変異を有するプロバイオティクス大腸菌の二重変異株(以下、単に大腸菌二重変異株またはΔflhDΔclbP株と表記することがある。)とし、これを用いることで、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明は以下の構成を有する。
[1]べん毛欠損の遺伝子変異(ΔflhD)とコリバクチン欠損の遺伝子変異(ΔclbP)とを有するプロバイオティクス大腸菌の二重変異株。
[2]前記[1]に記載のプロバイオティクス大腸菌の二重変異株が産生する膜小胞。
[3]前記プロバイオティクス大腸菌の二重変異株に由来する細胞外膜から構成される前記[2]に記載の膜小胞。
[4]前記プロバイオティクス大腸菌が、プロバイオティクス大腸菌Nissle 1917である前記[2]または[3]に記載の膜小胞。
[5]前記[2]~[4]のいずれかに記載の膜小胞からなるワクチン担体。
[6]前記[5]に記載のワクチン担体と、抗原及び薬剤からなる群から選ばれる少なくとも一種とから構成される複合体。
[7]前記[6]に記載の複合体と抗原とを含有するワクチン。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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