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公開番号
2025137070
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024036062
出願日
2024-03-08
発明の名称
プレキャスト梁部材の接合構造及び接合方法
出願人
東洋建設株式会社
代理人
弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類
E01D
19/12 20060101AFI20250911BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】接合部の耐力(強度)を満足させつつ、コストを削減して、施工時の作業効率を向上させるプレキャスト梁部材の接合構造を提供する。
【解決手段】本接合構造1Aは、一方のプレキャスト梁部材3の長手方向端面から突設される各ループ鉄筋部8、8と、他方のプレキャスト梁部材3の長手方向端面から突設される各ループ鉄筋部8、8とが重なった側面視略円形状の空間11の内部に、各ループ鉄筋部8、8と直交する方向に延びる、断面積が所定値以上の補強部材9が配置される。これにより、接合部1Aの耐力(強度)が増大することでループ鉄筋部8の直径を小さくでき、結果的に、プレキャスト梁部材3の端面と、他方のプレキャスト梁部材3の端面との間の距離を短くでき、現場打ちのコンクリートの打設量を減少させることができ、ひいてはコストを削減することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
プレキャスト梁部材の端部を他の部材に接合するプレキャスト梁部材の接合構造であって、
前記プレキャスト梁部材の端面から、側面視でループ状に突出する態様で、必要なかぶりが確保された状態で上下方向に偏って配置されたループ状鉄筋と、
前記他の部材の端面から、側面視でループ状に突出する態様で、前記プレキャスト梁部材のループ状鉄筋のループ鉄筋部と同一径のループ鉄筋部を有するループ状鉄筋と、
を含み、
前記プレキャスト梁部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他の部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部とが側面視で重なるように配置され、
前記プレキャスト梁部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他の部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部とが重なった側面視略円形状の空間内には、各ループ鉄筋部と直交する方向に延びる、断面積が所定値以上の補強部材が配置されることを特徴とするプレキャスト梁部材の接合構造。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記補強部材の断面積は、次の式を満たし、
Fe・zulσe≧1.5・(2Z/5)・5
ここで、Fe:補強部材の断面積(mm
2
),
zulσe:補強部材の材料降伏点(N/mm
2
),
Z:この構造に適用する鉄筋降伏時の鉄筋引張力(N)
であることを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項3】
前記補強部材は、断面矩形状または断面弓形状の鋼材が周方向に間隔を置いて複数配置されて構成されることを特徴とする請求項2に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項4】
前記補強部材は、鉄筋が複数束ねられた束ね筋が周方向に間隔を置いて複数配置されて構成されることを特徴とする請求項2に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項5】
前記補強部材は、鋼管であることを特徴とする請求項2に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項6】
前記他の部材は、他方のプレキャスト梁部材であって、
前記プレキャスト梁部材の端面には、前記ループ状鉄筋が上下方向に間隔を置いて複数列突設され、
前記他方のプレキャスト梁部材の端面には、前記ループ状鉄筋が上下方向に間隔を置いて複数列突設され、
前記プレキャスト梁部材の端面からの前記各ループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他方のプレキャスト梁部材の端面からの前記各ループ状鉄筋のループ鉄筋部とが、側面視でそれぞれ重なるように配置され、
前記プレキャスト梁部材の端面からの前記各ループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他方のプレキャスト梁部材の端面からの前記各ループ状鉄筋のループ鉄筋部とが重なった側面視略円形状の各空間内の少なくとも一つに、各ループ鉄筋部と直交する方向に延びる前記補強部材が配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項7】
前記他の部材は、杭部材であって、
該杭部材に連結された管状部材の外周面から前記ループ状鉄筋が突設されることを特徴とする請求項1または2に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項8】
前記ループ状鉄筋は、前記管状部材と一体化されて構成されたものであることを特徴とする請求項7に記載のプレキャスト梁部材の接合構造。
【請求項9】
プレキャスト梁部材の端部を他の部材に接合するプレキャスト梁部材の接合方法であって、
製造工場にて、その端面から側面視でループ状に突出する態様で、その上下方向に偏って配置されたループ状鉄筋を有し、必要なかぶりが確保された前記プレキャスト梁部材を製造する梁製造工程と、
製造工場にて、その端面から側面視でループ状に突出する態様で、前記プレキャスト梁部材のループ状鉄筋のループ鉄筋部と同一径のループ鉄筋部を有するループ状鉄筋を備えた前記他の部材を製造する他部材製造工程と、
施工現場にて、前記プレキャスト梁部材の端面からのループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他の部材の端面からのループ状鉄筋のループ鉄筋部とを、側面視で重なるように設置する設置工程と、
前記プレキャスト梁部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部と、前記他の部材の端面からの前記ループ状鉄筋のループ鉄筋部とが重なった側面視略円形状の空間の内部に、各ループ鉄筋部と直交する方向に延びる、断面積が所定値以上の補強部材を配置する補強部材組立工程と、を含み、
前記補強部材の断面積は、次の式を満たし、
Fe・zulσe≧1.5・(2Z/5)・5
ここで、Fe:補強部材の断面積(mm
2
),
zulσe:補強部材の材料降伏点(N/mm
2
),
Z:この構造に適用される鉄筋降伏時の鉄筋引張力(N)
であることを特徴とするプレキャスト梁部材の接合方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、桟橋式岸壁や渡橋等の桟橋式構造物に採用される、プレキャスト梁部材の接合構造及び接合方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の、プレキャスト梁部材の長手方向端部同士を接合する際の接合構造としては、一方のプレキャスト梁部材の長手方向端面から突設された多数の直線状鉄筋と、他方のプレキャスト梁部材の長手方向端面から突設された多数の直線状鉄筋とを重ね合わせて、溶接または結束し、これら多数の直線状鉄筋を内部に含むようにして、各プレキャスト梁部の長手方向端面間に、施工現場にてコンクリートを打設して構成されている。
【0003】
その他、プレキャスト梁部材と鋼管杭等の杭部材とを接合する第1の接合構造として、例えば、プレキャスト梁部材に複数の支持孔を設け、当該支持孔に杭部材の杭頭部を挿入して、プレキャスト梁部材の支持孔と杭頭部との間の隙間に、施工現場にてコンクリートを打設して、杭部材とプレキャスト梁部材とを一体化させる構造が採用されている。また、プレキャスト梁部材と鋼管杭等の杭部材と接合する第2の接合構造として、杭部材に鋼製のブラケットを溶接し、該ブラケット上に設置した支保工にプレキャスト梁部材の長手方向端部を載置して、さらに、杭部材の周りに底面型枠を配置した後、杭部材とプレキャスト梁部材の長手方向端部と間に、施工現場にてコンクリートを打設して、杭部材とプレキャスト梁部材とを一体化させる構造が採用されている。
【0004】
しかしながら、上述した、従来の、プレキャスト梁部材の長手方向端部同士を接合する接合構造では、一方のプレキャスト梁部材の長手方向端面から突設された複数の直線状鉄筋と、他方のプレキャスト梁部材の長手方向端面から突設された複数の直線状鉄筋とを重ね合わせる長さ(重ね継ぎ手長)を確保するために、現場打ちのコンクリートの打設量が増加して、プレキャスト梁部材を用いる経済的効果の減少に繋がる。
【0005】
また、上述した、従来の、プレキャスト梁部材と鋼管杭等の杭部材と接合する第1の接合構造では、プレキャスト梁部材の支持孔に杭頭部を挿入して、その支持孔内に現場にてコンクリートを打設してこれらを一体化する構造が採用されているが、プレキャスト梁部材の構造が複雑となり、また、揚重量の大きい起重機船も必要となり、コスト面でデメリットとなっている。
【0006】
さらに、上述した、従来の、プレキャスト梁部材と鋼管杭等の杭部材と接合する第2の接合構造のように鋼製のブラケットを使用する場合には、作業者が狭い空間内で、鋼管杭の外周面から突設されている定着プレートと、プレキャスト梁部材の長手方向端面から突設されている複数の直線状鉄筋とを溶接する作業が必要となり、その作業効率が悪い。
【0007】
その他、プレキャスト部材の接合構造に係る従来技術として、特許文献1には、工場製作されたプレキャストPC床版を主桁上に設置し、橋軸方向に隣接するプレキャストPC床版同士をループ鉄筋によるRC構造のループ継手構造で接合し、ループ鉄筋の重ね継手長を最小長とすることで接合目地幅Wを最小化し、さらにラップした半円形状のループ鉄筋部で形成された円形空間の内部には、橋軸直角方向の鉄筋(主筋)を挿通配置せず、目地空間内には短繊維混入コンクリートを充填することで、拘束効果を高める、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2009-264040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、比較的厚さの薄いプレキャスト床版同士の接合に、プレキャスト床版の厚み相当の直径を有する半円形状ループ鉄筋を備えたループ継手構造が採用されているが、プレキャスト梁部材同士の接合に、このループ継手構造を採用すると、プレキャスト梁部材は、プレキャスト床版よりもその厚みが厚いために、ループ鉄筋の直径が大きくなり、その結果として、各プレキャスト梁部材の長手方向端面間の空間容積が大きくなるために、その空間に打設される現場打ちのコンクリートの打設量が増加すること、及び支保工の規模が大きくなることから、経済的(コスト面)、さらには合理的(施工面)においてデメリットとなる。
【0010】
さらに、特許文献1に記載された発明では、ラップした半円状のループ鉄筋部で形成された円形空間の内部に、橋軸直角方向の鉄筋(主筋)を挿通配置されていないことから、所望の接合部強度を確保することができず、設計荷重(強度)を満足するためには、ループ径を大きくする必要があり、これも、接合部断面積が大きくなり過ぎ、コンクリートの打設量が増加するなどの課題があり、改善する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)
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