TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025134820
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025100449,2024061895
出願日2025-06-16,2019-07-19
発明の名称HTLV-1関連脊髄症(HAM)治療又は予防剤、及びHAMの治療方法
出願人国立大学法人 東京大学,学校法人 聖マリアンナ医科大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250909BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】HTLV-1関連脊髄症(HAM)の治療又は予防剤を提供する。
【解決手段】RGMa阻害物質を含む、HTLV-1関連脊髄症(HAM)の治療又は予防剤が提供される。前記RGMa阻害物質がRGMaを認識する抗体である。それを必要とするHTLV-1関連脊髄症(HAM)患者に薬理学的に有効量のRGMa阻害物質を投与することを含む、HAMの治療方法も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
RGMa阻害物質を含む、HTLV-1関連脊髄症(HAM)の治療又は予防剤。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記RGMa阻害物質が、RGMaを認識する抗体である、請求項1に記載のHAMの治療又は予
防剤。
【請求項3】
それを必要とするHTLV-1関連脊髄症(HAM)患者に薬理学的に有効量のRGMa阻害物質を
投与することを含む、HAMの治療方法。
【請求項4】
前記RGMa阻害物質が、RGMaを認識する抗体である、請求項3に記載のHAMの治療方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、HTLV-1関連脊髄症(HAM)治療又は予防剤に関する。また、本発明は、HAMの
治療方法にも関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
HTLV-1(Human T-cell LukemiaVirus Type 1; ヒトT細胞白血病ウイルス)は、血液中
の白血球のひとつであるT細胞等(主にCD4陽性T細胞)に感染するウイルスである。
HTLV-1に感染したT細胞は、脊髄に慢性の炎症を形成し、その結果、脊髄神経細胞の障
害及び変性を引き起こし、痙性脊髄麻痺を惹起する。HTLV-1に感染した細胞が原因となっ
て引き起こされる痙性脊髄麻痺は、HTLV-1関連脊髄症(HAMとも略記する。)と呼ばれる

HAMの症状としては、神経の組織障害による、両足の麻痺、痛み、排尿障害、頑固な便
秘等の症状等が挙げられる。これらの症状が進行すると、車いす生活、寝たきり生活にな
る。HAMは日本国の指定難病に指定される疾患の一つである。現在、有効なHAMの治療方法
は確立されておらず、専ら対症療法がおこなわれている。
治療方法の一つとして、抗CCR4抗体を用いる治療方法が、HTLV-1感染細胞を減少させ、
HAMの脊髄炎症を軽減し、症状改善効果を奏することが証明されている(非特許文献1、
特許文献5)。
【0003】
RGMaタンパク質は、網膜や海馬の神経細胞の軸索誘導、神経管の閉鎖等に関与するタン
パク質RGM(Repulsive guidance molecule)ファミリーの一種である。RGMのはたらきは
これらに限られず、様々な機能を有することが知られている。
【0004】
例えば、特許文献1には、骨髄由来樹状細胞(BMDCs)にRGMが発現していること、CD4
+
T細胞及びCD11b
+
マクロファージにRGM受容体が発現しており、当該RGM受容体にRGMが結合
することによって、CD4
+
T細胞及びCD11b
+
マクロファージの細胞接着活性が増強すること
が開示されている。また、特許文献1には、抗RGM中和抗体によって、多発性硬化症モデ
ルマウスの臨床症状及び組織病変の両方を軽減することができ、当該マウスから取得した
脾細胞では抗原特異的及び非特異的なT細胞活性化が減弱したことが開示されている。
【0005】
特許文献2及び3には、RGMaの受容体ネオゲニン並びに骨形成タンパク質2及び4(BM
P-2、BMP-4)へのRGMaの結合を選択的に阻害する、RGMaに対する中和モノクローナル抗体
が開示されている。当該中和モノクローナル抗体によれば、損傷を受け、炎症を起こした
ヒト中枢神経系、具体的には、多発性硬化症、急性脊髄損傷、脳外傷後、ハンチントン舞
踏病、パーキンソン病、アルツハイマー病等の神経変性疾患において、破壊されたニュー
ロン結合の神経再生及び再成長を促進することが可能であるとされている。
【0006】
特許文献4には、RGMaは外傷性脳損傷または虚血性卒中を患っているヒトの中枢神経系
ミエリン、新鮮病巣及び成熟瘢痕組織に局在化しており、これらの神経変性疾患を診断す
ることを目的に、RGMa断片を検出し、定量化する方法が開示されている。また、特許文献
4には、RGMa断片を検出する対象の神経変性疾患及び障害として、多発性硬化症、パーキ
ンソン病、アルツハイマー病、テイ-サックス病、ニーマン-ピック病、ゴーシェ病、ハ
ーラー症候群、ハンチントン病、筋萎縮性側策硬化症、特発性炎症性脱髄疾患、ビタミン
B12欠乏症、橋中心髄鞘崩壊症、脊髄ろう、横断性脊髄炎、デビック病、進行性多巣性
白質脳症、視神経炎、脊髄損傷、外傷性脳損傷、卒中、緑内障、糖尿病性網膜症、加齢黄
斑変性、白質ジストロフィーが挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開2011/071059号
特開2014-138599号
特開2016-175897号
特表2017-526930号
特開2010-100578号
【非特許文献】
【0008】
N Engl J Med, 2018, 378, 529-538.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
非特許文献1、特許文献5に開示されている抗CCR4抗体を用いる方法によればHAMの症
状を改善することができるが、神経破壊が進行したHAM患者には抗CCR4抗体の効果が限定
的である。そのため、HAMを治療することができる、より優れた方法が求められている。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、HAMを治療することができる治療
剤及び治療方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

国立大学法人 東京大学
担持金属触媒
26日前
国立大学法人 東京大学
ガス処理方法
12日前
国立大学法人 東京大学
せん妄判定方法
1か月前
国立大学法人 東京大学
コンパレータ回路
16日前
国立大学法人 東京大学
微粒子分離システム
4か月前
国立大学法人 東京大学
ビーム追従システム
7日前
国立大学法人 東京大学
超音波モータシステム
1か月前
国立大学法人 東京大学
光学装置及びレーザー
3か月前
国立大学法人 東京大学
超音波モータシステム
1か月前
国立大学法人 東京大学
超音波モータシステム
1か月前
AGC株式会社
組成物
3か月前
国立大学法人 東京大学
結晶、及びその製造方法
2か月前
国立大学法人 東京大学
肝臓オルガノイド成熟培地
6日前
国立大学法人 東京大学
推定装置、及びプログラム
27日前
国立大学法人 東京大学
テラヘルツ帯同期検波回路
1か月前
国立大学法人 東京大学
読出回路及び磁気メモリ装置
26日前
国立大学法人 東京大学
テラヘルツ波帯位相変調回路
1か月前
国立大学法人 東京大学
嗅覚受容体の応答感度増強剤
2か月前
国立大学法人 東京大学
接着性細胞の浮遊培養用基材
12日前
NTT株式会社
圧力センサ
27日前
国立大学法人 東京大学
情報処理装置、及びプログラム
1か月前
住友化学株式会社
原子力電池
4か月前
国立大学法人 東京大学
ドローンを用いた配送システム
12日前
国立大学法人 東京大学
光デバイス及びコヒーレント受信器
1か月前
積水化学工業株式会社
酸素発生剤
1か月前
株式会社アイシン
有機酸除去方法
3か月前
古河電気工業株式会社
超電導モータ
1か月前
国立大学法人 東京大学
ホウ素含有化合物及びそれを含む医薬
2か月前
国立大学法人 東京大学
皮膚微生物叢を制御するための溶菌剤
3か月前
国立大学法人 東京大学
通信装置、制御方法、及びプログラム
6日前
ダイキン工業株式会社
層及び構造体
3か月前
国立大学法人 東京大学
静電容量式センサ及びロボットシステム
1か月前
国立大学法人 東京大学
肝臓オルガノイドを増殖させるための培地
4か月前
国立大学法人 東京大学
手指アシスト装置および関節動作支援方法
1か月前
一般財団法人電力中央研究所
直流遮断器
4か月前
太平洋セメント株式会社
セメント組成物
26日前
続きを見る