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公開番号2025132668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030382
出願日2024-02-29
発明の名称加飾用積層フィルム
出願人株式会社クレハ
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類B32B 27/30 20060101AFI20250903BHJP(積層体)
要約【課題】アクリル系樹脂フィルムとフッ化ビニリデン系樹脂フィルムを積層しており、なおかつ光沢が低い艶消しフィルムとなっている積層フィルムであって、加熱しながら延伸した後でも光沢が低く、かつ延伸前および延伸後の透明性が高い積層フィルムを提供すること。
【解決手段】アクリル系樹脂フィルムと、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムと、が積層された加飾用積層フィルム。この積層フィルムは、未延伸で測定した60°光沢値が10%以上60%以下、かつヘイズが10%以上50%以下であり、120℃で140%延伸したときの60°光沢値が10%以上60%以下、かつヘイズが10%以上50%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アクリル系樹脂フィルムと、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムと、が積層されている積層フィルムであって、
未延伸で測定した60°光沢値が10%以上60%以下、かつヘイズが10%以上50%以下であり、
120℃で140%延伸したときの60°光沢値が10%以上60%以下、かつヘイズが10%以上50%以下である、
加飾用積層フィルム。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
23℃における破断伸度が100%以上400%以下である、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項3】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、厚み(T1)が1μm以上30μm以下である、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項4】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、インヘレント粘度が0.80dl/g以上1.20dl/g以下であるフッ化ビニリデン系樹脂を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項5】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン系樹脂と、フッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して1.0質量部以上20.0質量部以下の艶消し剤と、を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項6】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン系樹脂と、フッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下のアルキル四級アンモニウム硫酸塩と、を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項7】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、ヘキサフルオロプロピレンに由来する構成単位の含有率が1.0質量%以上5.0質量%以下であるフッ化ビニリデン共重合体を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加飾用積層フィルムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
耐久性の向上や装飾などを目的として、自動車、家電製品、家具、建築物などに加飾用フィルムを貼り付けることがある。特に、自動車の内外装については、従来行われていた塗装を加飾用フィルムで代替することにより、意匠性の向上、軽量化、製造工程の簡略化、および塗料に含まれる溶剤による環境汚染の低減などが期待されている。
【0003】
加飾用フィルムとしては、基材の意匠表現を損なわないよう、透明性が高いアクリル系樹脂フィルム(以下、アクリル系樹脂を「AC系樹脂」、アクリル系樹脂フィルムを「AC系樹脂フィルム」と記載することがある)が用いられる。一方で、AC系樹脂フィルムは耐薬品性に劣るため、耐薬品性、対候性、耐擦傷性等に優れるフッ化ビニリデン系樹脂フィルム(以下、フッ化ビニリデン系樹脂を「VDF系樹脂」、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを「VDF系樹脂フィルム」と記載することがある)を積層した積層フィルムとして用いられる(特許文献1、特許文献2等)。
【0004】
加飾用フィルムは、真空成形や圧空成形等の方法で、加熱および延伸されながら基材の表面に貼り付けられる。成形時の延伸性を高めるため、加飾用フィルムに使用されるVDF系樹脂フィルムには、アクリル系樹脂が混合されたりしている(特許文献1、特許文献2等)。
【0005】
また、自動車などの高級感が求められる用途に使用するときには、光沢を低下させた艶消しフィルムを加飾用フィルムとして使用することがある。艶消しフィルムは、表面に微細な凹凸をつけたマットロールによりフィルム表面に凹凸を転写する方法や、微細な充填剤(艶消し剤)をフィルムに添加する方法などにより製造される(特許文献3等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2012-187934号公報
国際公開第2021/161899号
国際公開第2016/010051号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
マットロールのみにより加飾用フィルムの光沢を低下させた艶消しフィルムは、真空成形や圧空成形等による成形時の熱履歴により、表面の凹凸が小さくなってしまい、光沢が戻ってしまうことがある。これに対し、艶消し剤により光沢を低下させた艶消しフィルムは、成形時の熱履歴による光沢の戻りは生じない。しかし、VDF系樹脂フィルムに艶消し剤を添加すると、艶消し剤が結晶核剤として働き、VDF系樹脂の結晶化度が高まるため、艶消しフィルムの延伸性および透明性が低下する。
【0008】
また、特許文献1や特許文献2等に記載されるように、VDF系樹脂フィルムにAC系樹脂を混合して、積層フィルムの延伸性を高める方法が知られている。この方法により、艶消しフィルムの延伸性を高めることができるとも考えられる。しかし、VDF系樹脂フィルムにAC系樹脂を混合すると、艶消しフィルムの延伸後の透明性が低下してしまう。
【0009】
一方、艶消し剤を添加したVDF系樹脂フィルムは、前記のように透明性が低下するが、加熱しながら延伸しても透明性が低下する(ヘイズが高くなる)ことはない。しかし、本発明者らの知見によると、艶消し剤を添加したVDF系樹脂フィルムをAC系樹脂フィルムと積層した積層フィルムでは、加熱しながら延伸するとVDF系樹脂フィルムの透明性が低下してしまうという問題が見出された。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、AC系樹脂フィルムとVDF系樹脂フィルムを積層しており、なおかつ光沢が低い艶消しフィルムとなっている積層フィルムであって、加熱しながら延伸した後でも光沢が低く、かつ延伸前および延伸後の透明性が高い積層フィルムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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