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公開番号
2025132655
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024030363
出願日
2024-02-29
発明の名称
加飾用積層フィルム
出願人
株式会社クレハ
代理人
弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250903BHJP(積層体)
要約
【課題】アクリル系樹脂フィルムとフッ化ビニリデン系樹脂フィルムを積層しており、延伸性が高く、かつ、延伸後にもフッ化ビニリデン系樹脂フィルムの透明性および耐薬品性が良好な加飾用積層フィルムを提供すること。
【解決手段】アクリル系樹脂フィルムと、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムと、が積層された加飾用積層フィルム。フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、赤外線吸収スペクトルにおける、1700cm
-1
~1740cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Aと、860cm
-1
~880cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Bと、の比率(A/B)が0.12以下である。積層フィルムは、未延伸で測定したヘイズが0.0%以上10.0%以下、かつ未延伸で測定した23℃における破断伸度が100%以上400%以下であり、120℃で140%延伸したときのヘイズが0.0%以上10.0%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アクリル系樹脂フィルムと、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムと、が積層されている積層フィルムであって、
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、赤外線吸収スペクトルにおいて、1700cm
-1
~1740cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Aと、860cm
-1
~880cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Bと、の比率(A/B)が0.12以下であり、
前記積層フィルムは、未延伸で測定したヘイズが0.0%以上10.0%以下、かつ未延伸で測定した23℃における破断伸度が100%以上400%以下であり、
前記積層フィルムは、120℃で140%延伸したときのヘイズが0.0%以上10.0%以下である、
加飾用積層フィルム。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、厚み(T1)が1μm以上30μm以下である、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項3】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、インヘレント粘度が0.80dl/g以上1.20dl/g以下であるフッ化ビニリデン系樹脂を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項4】
前記積層フィルムは、23℃における引張弾性率が500MPa以上1500MPa以下である、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
【請求項5】
前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン系樹脂と、フッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下のアルキル四級アンモニウム硫酸塩と、を含む、
請求項1に記載の加飾用積層フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、加飾用積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
耐久性の向上や装飾などを目的として、自動車、家電製品、家具、建築物などに加飾用フィルムを貼り付けることがある。特に、自動車の内外装については、従来行われていた塗装を加飾用フィルムで代替することにより、意匠性の向上、軽量化、製造工程の簡略化、および塗料に含まれる溶剤による環境汚染の低減などが期待されている。
【0003】
加飾用フィルムとしては、基材の意匠表現を損なわないよう、透明性が高いアクリル系樹脂フィルム(以下、アクリル系樹脂を「AC系樹脂」、アクリル系樹脂フィルムを「AC系樹脂フィルム」と記載することがある)が用いられる。一方で、AC系樹脂フィルムは耐薬品性に劣るため、耐薬品性、対候性、耐擦傷性等に優れるフッ化ビニリデン系樹脂フィルム(以下、フッ化ビニリデン系樹脂を「VDF系樹脂」、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムを「VDF系樹脂フィルム」と記載することがある)をAC系樹脂フィルムに積層した積層フィルムとして用いられる(特許文献1、特許文献2等)。
【0004】
加飾用フィルムは、真空成形や圧空成形等の方法で、加熱および延伸されながら基材の表面に貼り付けられる。成形時の延伸性を高めるため、加飾用フィルムに使用されるVDF系樹脂フィルムには、アクリル系樹脂が混合されたりしている(特許文献1、特許文献2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-187934号公報
国際公開第2021/161899号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2に記載されたように、加飾用の積層フィルムに使用されるVDF系樹脂フィルムには、延伸性が高いことが求められる。そして、延伸性を高めるため、VDF系樹脂フィルムには、AC系樹脂との混合物が使用されたりしていた。
【0007】
ところで、VDF系樹脂フィルムに期待される高い耐薬品性は、成形時に延伸された後にも発現される必要がある。しかし、従来の加飾用の積層フィルムに使用されていたVDF系樹脂フィルムは、AC系樹脂との混合等によりVDF系樹脂の結晶性が低下するため、延伸後の耐薬品性が低下してしまっていた。このように、加飾用の積層フィルムに使用されるVDF系樹脂フィルムの、耐薬品性と、延伸性との両立は非常に困難であった。
【0008】
また、VDF系樹脂フィルムは、通常は加熱しながら延伸しても透明性が低下する(ヘイズが高くなる)ことはない。しかし、本発明者らの知見によると、VDF系樹脂フィルムをAC系樹脂フィルムと積層した積層フィルムには、加熱しながら延伸するとVDF系樹脂フィルムの透明性が低下してしまうという問題があった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、AC系樹脂フィルムとVDF系樹脂フィルムを積層した加飾用の積層フィルムであって、延伸性が高く、かつ、延伸後にもVDF系樹脂フィルムの透明性および耐薬品性が良好な積層フィルムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の一実施形態は、下記[1]~[5]の加飾用積層フィルムに関する。
[1]アクリル系樹脂フィルムと、フッ化ビニリデン系樹脂フィルムと、が積層されている積層フィルムであって、前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、赤外線吸収スペクトルにおいて、1700cm
-1
~1740cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Aと、860cm
-1
~880cm
-1
の範囲に測定されるピークの吸光度Bと、の比率(A/B)が0.12以下であり、前記積層フィルムは、未延伸で測定したヘイズが0.0%以上10.0%以下、かつ未延伸で測定した23℃における破断伸度が100%以上400%以下であり、前記積層フィルムは、120℃で140%延伸したときのヘイズが0.0%以上10.0%以下である、加飾用積層フィルム。
[2]前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、厚み(T1)が1μm以上30μm以下である、[1]に記載の加飾用積層フィルム。
[3]前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、インヘレント粘度が0.80dl/g以上1.20dl/g以下であるフッ化ビニリデン系樹脂を含む、[1]または[2]に記載の加飾用積層フィルム。
[4]前記積層フィルムは、未延伸で測定した23℃における引張弾性率が500MPa以上1500MPa以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の加飾用積層フィルム。
[5]前記フッ化ビニリデン系樹脂フィルムは、フッ化ビニリデン系樹脂と、フッ化ビニリデン系樹脂100質量部に対して0.3質量部以上5.0質量部以下のアルキル四級アンモニウム硫酸塩と、を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の加飾用積層フィルム。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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