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公開番号2025130970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028395
出願日2024-02-28
発明の名称赤外線式ガスセンサおよび定置型ガス検知装置
出願人理研計器株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 21/3504 20140101AFI20250902BHJP(測定;試験)
要約【課題】簡単な構成で、光放射防爆要件を満足し、高速でガス検知が可能で、製造コストの低減が可能な赤外線式ガスセンサおよび定置型ガス検知装置を提供すること。
【解決手段】赤外線式ガスセンサ110は、光透過窓115を有した耐圧防爆容器111内に、被検ガスが耐圧防爆容器111の外部を流通するよう形成された測定領域Sに対し赤外線を放射する発光部120が配設され、受光部130は、測定用バンドパスフィルタ132を介して中赤外域の測定用光を受光する測定用受光センサ131および参照用バンドパスフィルタ137を介して参照光を受光する参照用受光センサ136を含み、発光部120と光透過窓115との間の光路上に、光透過窓115を透過する可視域から近赤外域の光の透過率を低くするロングパスフィルタ150が配設された構成とされる。定置型ガス検知装置100は、上記赤外線式ガスセンサ110を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発光部から放射される赤外線の、被検ガス中の検知対象ガスの吸収による変化量を受光部により検出することで検知対象ガスの濃度を検出する赤外線式ガスセンサであって、
光透過窓を有した耐圧防爆容器を備え、
前記耐圧防爆容器内に前記発光部が配設され、前記発光部は、前記被検ガスが前記耐圧防爆容器の外部を流通するよう形成され大気中に解放された測定領域に対し、前記光透過窓を介して赤外線を放射するよう構成され、
前記受光部は、前記検知対象ガスの吸収波長を含む中赤外域の測定用光を透過する測定用バンドパスフィルタを介して光を受光する測定用受光センサと、前記測定用光より前記検知対象ガスによる吸収強度が小さい参照光を透過する参照用バンドパスフィルタを介して光を受光する参照用受光センサを含み、
前記発光部と前記光透過窓との間の光路上に、前記光透過窓を透過する可視域から近赤外域の光の透過率を低くするロングパスフィルタが配設されていることを特徴とする赤外線式ガスセンサ。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記受光部が前記耐圧防爆容器内に配設され、
前記発光部からの光を前記受光部に向かって反射する反射部材が、前記光透過窓との間に前記測定領域を形成するよう、前記耐圧防爆容器の外部に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線式ガスセンサ。
【請求項3】
前記ロングパスフィルタは、2.7~14.0μmの波長域の光の透過率が80%以上であるものであることを特徴とする請求項1に記載の赤外線式ガスセンサ。
【請求項4】
前記耐圧防爆容器内における前記反射部材から前記測定用受光センサに至る光路上に、前記光透過窓を透過した光の一部を反射して前記参照用受光センサに受光させると共に他の全部を透過して前記測定用受光センサに受光させるビームスプリッタが配設されていることを特徴とする請求項2に記載の赤外線式ガスセンサ。
【請求項5】
防爆構造を有する装置本体と、前記装置本体に着脱可能に装着されるガスセンサとを備えた定置型ガス検知装置であって、
前記ガスセンサが請求項2に記載の赤外線式ガスセンサよりなることを特徴とする定置型ガス検知装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定領域が大気中に開放された赤外線式ガスセンサおよび当該赤外線式ガスセンサを備えた定置型ガス検知装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
被検ガス中の検知対象ガスの吸収による赤外線の変化量を検出することで検知対象ガスの濃度を検出する非分散型赤外線吸収式ガスセンサ(以下、「赤外線式ガスセンサ」という。)としては、測定領域が大気中に解放されることで高速応答が可能に構成されたものが公知である(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に記載の赤外線式ガスセンサにおいては、赤外線光源と、検知対象ガスの吸収波長を含む波長域の測定用光を検出する測定用受光センサと、測定用光より検知対象ガスの吸収率が小さい参照用光を検出する参照用受光センサとが、光透過窓を有したハウジング内に配設され、光透過窓を介して放射された光を反射する反射部材が大気中に開放された測定領域をハウジングと反射部材との間に形成するようハウジングの外部に配設されている。ハウジング内における反射部材から測定用受光センサに至る光路上には、ビームスプリッタが配設されており、一部の光を反射して参照用受光センサに入射させると共に他の全部の光を透過させて測定用受光センサに入射させるようになっている。また、測定用受光センサおよび参照用受光センサは、通常、測定用光および参照用光をフィルタリングするバンドパスフィルタを備えており、測定用受光センサおよび参照用受光センサはそれぞれ測定用光および参照用光を検出するようになっている。
【0004】
また、このような構成の赤外線式ガスセンサにおいては、ハウジング内における赤外線光源から反射部材に至る光路上に、特定の波長域の光を透過するバンドパスフィルタが配設され、特定の波長域の光を選択的に測定領域に出射する構成のものも公知である(例えば特許文献2参照。)。
【0005】
而して、爆発性雰囲気で使用される赤外線式ガスセンサを搭載するガス検知装置では、本質安全防爆、耐圧防爆などの防爆要件を満たすことが要求される。
近年では、強力なエネルギーを放射する光源を用いる機器を使用した場合には、光源の光放射特性によっては、周囲の爆発性雰囲気に着火するおそれがあることから、放射光による発火防止の要件(光放射防爆要件)を満たすことも求められるようになってきている。
上記のような測定領域が大気中に開放された構成の赤外線式ガスセンサにおいては、赤外線光源からの光がハウジング外部に放射されるため、光放射防爆要件を満たすことが必要となる。
【0006】
光放射防爆要件では、ハウジングの外部に出射される光に対するレンズやリフレクタなどの集光光学系を備えた構成ものは全て対象になる可能性がある。また、光放射防爆要件では、製品が通常の駆動電圧(または駆動電流もしくは駆動電力)ではなく、製品が故障する直前の駆動電圧(または駆動電流もしくは駆動電力)で要求事項を満たす必要がある。
従って、赤外線式ガスセンサが光放射防爆要件を満たすためには、製品の故障時における赤外線光源から放射される光エネルギーを想定しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許出願公開第2001/0015408号明細書
欧州特許出願公開第0457624号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般的に赤外線式ガスセンサで使用される例えばランプやLEDなどの赤外線光源は、例えば断線などの故障が生じないように工夫されているため、赤外線光源が故障する直前に赤外線光源に印加される電圧(または電流もしくは電力)は高くなり、赤外線光源から放射される光のエネルギーは強くなる。
赤外線光源と電源との間に取り付ける電流および/または電圧制限器のような電気回路に,過大パワー故障保護を備えることで対応可能となるものの、回路構成が複雑化するため、製品設計上非常に不利になる。特に、電池駆動のポータブル型検知装置と異なり、定置型検知装置では、製品に供給される元の電源(電圧)が関係するため、過大パワー故障保護回路を設計することは困難である。
【0009】
一方、特許文献2に記載の赤外線式ガスセンサのように、赤外線光源から放射される光をバンドパスフィルタによりフィルタリングしてハウジングの外部に出射するようにすれば、光放射防爆要件を満たすことが可能となるものと考えられる。
しかしながら、バンドパスフィルタは、特定の狭い波長域の光を選択的に透過するものであることから、測定領域に放射される光の光量が小さくなる。安定したガス検知性能を得るには、受光センサに放射される光を大きくする必要がある。赤外線光源からの光をバンドパスフィルタでフィルタリングした後に外部に出射した構造にすると、受光センサの位置合わせ(光学調整)が困難となり製造コストが高くなるといった問題がある。受光センサに到達する光量を大きくするためには、バンドパスフィルタのサイズを大きくすることが必要となるが、バンドパスフィルタ自体が他の光学フィルタと比べて高価なものであるため、製造コストが高くなってしまう。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みて完成されたものであって、簡単な構成で、光放射防爆要件を満足することが可能であり、製造コストの低減が可能な赤外線式ガスセンサを提供すること、および、光放射防爆要件を満足することが可能であり、高速応答が可能な定置型ガス検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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