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公開番号2025122856
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018561
出願日2024-02-09
発明の名称電源システム
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H02M 3/28 20060101AFI20250815BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】複数の直流電源装置の出力が並列接続された電源システムにおいて、簡易な制御によって直流電源装置間での電流供給の平準化を図る。
【解決手段】電源システム100は、負荷20側が並列接続された複数の直流電源装置CNV1,CNV2を備える。各直流電源装置CNV1,CNV2は、スイッチング素子のオンオフ制御によって出力が制御される。各直流電源装置CNV1,CNV2において、スイッチング素子は、それぞれの出力電圧Vo1,Vo2を基準電圧に近付けるために算出される出力電圧制御偏差と、それぞれの入力電流Io1,Io2を電流目標値に近付けるために算出される入力電流制御偏差とを含む制御偏差を補償するようにオンオフ制御される。各直流電源装置での電流目標値は、直流電源装置間での送受信によって得られた、他の直流電源装置での入力電流に従って設定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
負荷に対して直流電圧および直流電流を供給するための電源システムであって、
前記負荷と電気的に接続される出力側が並列接続された複数の直流電源装置を備え、
前記複数の直流電源装置の各々は、スイッチング素子のオンオフ制御によって出力が制御されるように構成され、
前記複数の直流電源装置の各々は、
当該直流電源装置への入力電流を検出する入力電流検出器と、
前記スイッチング素子のオンオフ制御信号を生成する制御回路とを含み、
前記制御回路は、
前記入力電流検出器によって検出された前記入力電流を、前記複数の直流電源装置のうちの当該直流電源装置以外の他の直流電源装置のいずれかと送受信するための送受信部と、
当該直流電源装置の出力電圧を予め定められた基準電圧に近付けるために算出される出力電圧制御偏差と、当該直流電源装置の前記入力電流を電流目標値に近付けるために算出される入力電流制御偏差とを含む制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する制御演算部とを有し、
前記電流目標値は、前記送受信部によって取得された前記他の直流電源装置の前記入力電流に従って設定される、電源システム。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記複数の直流電源装置の各々は、
当該直流電源装置の前記出力電圧に基づく出力電圧信号を生成して前記制御回路へ入力するように構成された出力電圧検出回路をさらに含み、
前記制御演算部は、前記出力電圧信号の電圧値と電圧目標値との偏差に従って前記出力電圧制御偏差を演算し、
前記出力電圧検出回路は、前記出力電圧が前記基準電圧よりも低いときは、前記電圧目標値よりも高い第1の電圧に前記出力電圧信号の電圧値を設定する一方で、前記出力電圧が前記基準電圧よりも高いときには前記電圧目標値よりも低い電圧に前記出力電圧信号の電圧値を低下するように構成される、請求項1記載の電源システム。
【請求項3】
前記制御偏差は、前記出力電圧制御偏差および前記入力電流制御偏差の加算によって算出され、
前記制御演算部は、前記制御偏差の絶対値が一定範囲内である状態が一定時間継続すると、前記出力電圧制御偏差を零に近付ける方向に、その時点での前記出力電圧制御偏差を反映して前記電圧目標値を更新する、請求項2記載の電源システム。
【請求項4】
前記制御演算部は、
前記送受信部によって前記他の直流電源装置の前記入力電流を受信できる場合には、前記出力電圧制御偏差および前記入力電流制御偏差を含む前記制御偏差を補償するように第1の制御モードを適用して前記オンオフ制御信号を生成する一方で、
前記送受信部によって前記他の直流電源装置の前記入力電流を受信できない場合には、第2の制御モードを適用して、当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さいときには前記出力電圧制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上であるときには当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の電源システム。
【請求項5】
前記複数の直流電源装置の各々の前記制御回路は、前記複数の直流電源装置のいずれかが故障したことを前記送受信部での受信状態に基づいて検知すると、前記第2の制御モードを適用して当該直流電源装置での前記オンオフ制御信号を生成する、請求項4記載の電源システム。
【請求項6】
前記制御演算部は、
当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さい場合には、前記出力電圧制御偏差および前記入力電流制御偏差を含む前記制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、
当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上である場合には、当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の電源システム。
【請求項7】
前記制御演算部は、前記送受信部によって前記他の直流電源装置の前記入力電流を受信できない場合には、
当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さいときには前記出力電圧制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上であるときに当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成する、請求項6記載の電源システム。
【請求項8】
前記複数の直流電源装置は、前記出力側が並列接続された、2台以上の第1直流電源装置と、1台以上の第2直流電源装置とを含み、
各前記第2直流電源装置の出力電圧は、各第1直流電源装置の出力電圧よりも低く設定され、
各前記第1直流電源装置の制御演算部は、
当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さい場合には、前記出力電圧制御偏差および前記入力電流制御偏差を含む前記制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、
当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上である場合には、当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成し、
各前記第2直流電源装置の制御演算部は、
当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さいときには前記出力電圧制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上であるときに当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の電源システム。
【請求項9】
各前記第1直流電源装置の前記制御演算部は、前記送受信部によって前記他の直流電源装置の前記入力電流を受信できない場合には、
当該直流電源装置の前記入力電流が予め定められた制限電流より小さいときには前記出力電圧制御偏差を補償するように前記オンオフ制御信号を生成する一方で、当該直流電源装置の前記入力電流が前記制限電流以上であるときに当該直流電源装置の出力を現在よりも低下させるように前記オンオフ制御信号を生成する、請求項8記載の電源システム。
【請求項10】
前記複数の直流電源装置の各々は、前記入力電流を供給するための電源と接続された入力側と前記出力側とを電気的に絶縁するように構成され、
前記送受信部は、前記複数の直流電源装置のうちの2個ずつの直流電源装置間を接続する信号線を経由したシリアル送受信によって、前記入力電流を示すデジタル信号を送受信するように構成される、請求項1~3のいずれか1項に記載の電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電源システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電源システムを大容量化するための一態様として、直流電源装置を複数台並列に運転する構成が採用されている。このような構成では、小型化および効率の向上が困難な傾向にある大容量電源を不要とできる一方で、並列接続された複数の直流電源装置間で、部品等のばらつき(個体差)に起因して電流供給が偏ることが懸念される。
【0003】
例えば、特開2022-127734号公報(特許文献1)には、絶縁型のスイッチング電源装置(直流電源装置)の出力が並列接続された回路構成において、各スイッチング電源装置に配置された電流バランス回路によって、直流電源装置間での電流供給を平準化する制御が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-127734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、絶縁型の各スイッチング電源装置において、一次側に流れるスイッチ電流に対応して検出された第1の出力電流検出値が、電流検出値変換部によって第2の出力電流検出値に変換されて、電流バランス回路に入力される。さらに、複数のスイッチング電源装置の二次側において、電流バランス端子を介して接続された電流バランス回路間で、それぞれのスイッチング電源装置での第2の出力電流検出値の差分に対応した電流を生じさせることで、複数のスイッチング電源装置間で入力電流が均衡する。これにより、複数のスイッチング電源装置間で電流供給が平準化される。
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成では、入力電流を均衡させるために、出力電圧を一定に制御するためにスイッチング素子のオンオフを制御する構成に加えて、スイッチング電源装置間の電流供給を平準化するための専用の回路として、電流バランス回路および電流検出値変換部が各スイッチング電源装置に追加配置される必要がある。これにより、部品点数の増大による装置の大型化および高コスト化が懸念される。
【0007】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、複数の直流電源装置の出力が並列接続された電源システムにおいて、簡易な制御によって直流電源装置間で電流供給の平準化を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面によれば、負荷に対して直流電圧および直流電流を供給するための電源システムが提供される。電源システムは、負荷と電気的に接続される出力側が並列接続された複数の直流電源装置を備える。複数の直流電源装置の各々は、スイッチング素子のオンオフ制御によって出力が制御されるように構成される。複数の直流電源装置の各々は、当該直流電源装置への入力電流を検出する入力電流検出器と、スイッチング素子のオンオフ制御信号を生成する制御回路とを含む。制御回路は、送受信部と、制御演算部とを有する。送受信部は、入力電流検出器によって検出された入力電流を、複数の直流電源装置のうちの当該直流電源装置以外の他の直流電源装置のいずれかと送受信するように構成される。制御演算部は、当該直流電源装置の出力電圧を予め定められた基準電圧に近付けるために算出される出力電圧制御偏差と、当該直流電源装置の入力電流を電流目標値に近付けるために算出される入力電流制御偏差とを含む制御偏差を補償するようにオンオフ制御信号を生成する。電流目標値は、送受信部によって取得された他の直流電源装置の入力電流に従って設定される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、複数の直流電源装置の出力が並列接続された電源システムにおいて、各直流電源装置の入力電流を均衡するための制御演算を反映して半導体スイッチング素子をオンオフ制御することにより、簡易な制御によって直流電源装置間での電流供給の平準化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1に係る電源システムの構成例を説明するブロック図である。
図1に示された各直流電源装置の構成例を説明する回路図である。
図2に示された直流電源装置における入力電流の概略的な波形図である。
図2に示された制御回路による制御動作を説明するブロック図である。
図4に示されたデューティ比演算部による演算処理を説明するフローチャートである。
デューティ比演算部による出力電圧制御を説明する概念的な波形図である。
実施の形態2に係る電源システムの動作例を説明するブロック図である。
実施の形態2に係る電源システムにおける各直流電源装置での制御処理を説明するフローチャートである。
実施の形態2に係る電源システムの動作例を説明する概念的な波形図である。
実施の形態2の変形例に係る電源システムの構成例を説明するブロック図である。
実施の形態2の変形例に係る電源システムにおける各直流電源装置で追加される制御処理を説明するフローチャートである。
実施の形態3の電源システムの各直流電源装置での制御処理を説明するフローチャートである。
実施の形態3の変形例に係る電源システムの構成例を説明するブロック図である。
実施の形態3の変形例に係る電源システムの動作例を説明する概念的な波形図である。
実施の形態1で説明した電流均衡モードにおける各直流電源装置での制御動作例を示す概念的な波形図である。
実施の形態4に係る電源システムにおける各直流電源装置で追加される制御処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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