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公開番号2025117110
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011797
出願日2024-01-30
発明の名称ドリッパー
出願人HARIO株式会社
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類A47J 31/02 20060101AFI20250804BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】フィルタ固有の特性を十分に発揮させ、ユーザの嗜好に合致した所望の飲料の抽出を容易に行い、不使用時における収納空間を省スペース化する。
【解決手段】フィルタを装着して飲料の抽出に用いるドリッパーであって、フィルタを上下方向に支持する複数の柱部材と、抽出された飲料を流出させる抽出口と、抽出口の周囲を囲繞するように所定の間隔で柱部材の下端部を着脱可能に取り付ける取付部と、を有するホルダと、を備え、ホルダは、取付部に柱部材の下端部が取り付けられた際に、柱部材の上端部が抽出口の上方且つ径方向外側に向かうように柱部材を支持し、複数の柱部材は、ホルダに支持されることで、下端から上端に向かって拡径する円錐台形状のフィルタ収容空間を形成する、ドリッパーを提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
フィルタを装着して飲料の抽出に用いるドリッパーであって、
前記フィルタを上下方向に支持する複数の柱部材と、
抽出された飲料を流出させる抽出口と、前記抽出口の周囲を囲繞するように所定の間隔で前記柱部材の下端部を着脱可能に取り付ける取付部と、を有するホルダと、
を備え、
前記ホルダは、
前記取付部に前記柱部材の下端部が取り付けられた際に、前記柱部材の上端部が前記抽出口の上方且つ径方向外側に向かうように前記柱部材を支持し、
複数の前記柱部材は、
前記ホルダに支持されることで、下端から上端に向かって拡径する円錐台形状のフィルタ収容空間を形成する、ドリッパー。
続きを表示（約 770 文字）【請求項２】
前記柱部材は、
上下方向に長い板状部材である本体と、前記本体の下端部に設けられた長手方向に沿うスリットとを含み、
前記ホルダは、
前記抽出口となる円環状の基部と、前記基部に連続して設けられ前記基部の反対側に向かって拡径する円錐台形状の支持リングと、を含み、
前記支持リングの前記基部と反対側の周縁に前記取付部が形成され、
前記取付部は、前記支持リングの周縁において、周方向に所定の間隔で設けられた径方向に沿う複数のホルダ側スリットを有し、
前記ホルダ側スリットに前記スリットを噛み合うように差し込むことで、前記柱部材が前記ホルダに支持される、請求項１記載のドリッパー。
【請求項３】
複数の前記柱部材が前記ホルダに支持されることで形成されるフィルタ収容空間において、
装着される前記フィルタが、複数の前記柱部材の側部によって下方から上方に亘って放射状に支持される、請求項２記載のドリッパー。
【請求項４】
前記柱部材は、長手方向に捻じれ又は湾曲し、
複数の前記柱部材が前記ホルダに支持されることで形成されるフィルタ収容空間において、
装着される前記フィルタが、複数の前記柱部材の側部によって下方から上方に亘って螺旋状に支持される、請求項２記載のドリッパー。
【請求項５】
前記柱部材は、前記本体に、前記本体から突出する枝部が設けられ、
複数の前記柱部材が前記ホルダに支持されることで形成されるフィルタ収容空間において、
装着される前記フィルタが、複数の前記柱部材の側部及び前記枝部によって前記フィルタが下方から上方に亘って雪の結晶を模した六角形状に支持される、請求項２記載のドリッパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ドリッパー、特に、フィルタを装着してコーヒー等の飲料を抽出するドリッパーに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、円錐台形状の筒体の内側に専用又は汎用のフィルタを装着してコーヒーを抽出するコーヒードリッパーが知られている。
このようなコーヒードリッパーの一例として、特許文献１には、円錐台形状のコーヒードリッパーの内壁面に複数のリブを設けたものが開示されている。特許文献１のコーヒードリッパーでは、リブを設けることで、フィルタと内壁面とに隙間を形成することで、コーヒーの抽出速度（流速）を安定させ、抽出率が均一になるようにしている。
【０００３】
このようなコーヒードリッパーを用いてコーヒーを抽出する場合、フィルタを装着し、フィルタ内に粉砕されたコーヒー豆を入れて湯を注ぐ。これにより、コーヒー豆からコーヒーが抽出され、抽出されたコーヒーがフィルタを通過し、一部はコーヒードリッパーのフィルタと内壁面との隙間を流れて、コーヒードリッパーの下方に配置されたコーヒーサーバーやコーヒーカップに流出する。特許文献１のコーヒードリッパーでは、リブによってコーヒーの流速が安定するので、コーヒーの抽出時間は湯を注ぐ時間に応じた時間となる。つまり、ユーザは、湯を注ぐ時間を調節することでコーヒーの抽出時間を調節することができる。
【０００４】
ところで、近年、前述のコーヒードリッパーに適用されるフィルタとして、所謂ペーパーフィルタの他に、不織布製フィルタ、布製フィルタ等の素材の異なる様々なフィルタが普及している。また、例えば、ペーパーフィルタでは、木材パルプや、木綿、竹、麻等の非木材パルプのうちいずれか１つ又は複数を原料とする様々な素材が用いられるようになっている。紙、不織布及び布等の各素材は、原材料に応じて、硬さ、厚み、繊維の長さや太さ等の特性が異なるため、素材の異なるフィルタはそれぞれ固有の濾過特性や抽出特性を有している。従って、嗜好に応じた濾過特性や抽出特性を有するフィルタを用いることで所望のコーヒーの抽出を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
実用新案登録第３２２７１４１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、上述した従来のコーヒードリッパーでは、リブを設けた場合であっても、フィルタの素材によってはフィルタが内壁面に密着して十分な隙間が形成されない箇所が生じる。この場合、内壁面とフィルタとが密着する箇所と隙間が形成される箇所とが混在し、抽出されたコーヒーの流れがフィルタ全体で均一にならないため、コーヒーの抽出速度（流速）が安定せず、抽出時間の調節が難しくなる。
【０００７】
従って、ユーザが嗜好に応じた濾過特性や抽出特性を有するフィルタを用いた場合であっても、フィルタ固有の特性を十分に活かすことができず、ユーザの望むコーヒーを抽出することができない場合がある。なお、上記の説明はコーヒーの抽出を例に説明したが、紅茶や緑茶などの他の抽出飲料においても同様の状況が生じ得る。
また、従来のコーヒードリッパーの不使用時は、保管場所に円錐台形状の筒体を収納できる収納空間を要していた。
【０００８】
本発明は、このような状況に対処することを課題としている。すなわち、フィルタ固有の特性を十分に発揮させ、ユーザの嗜好に合致した所望の飲料の抽出を容易に行うこと、また、不使用時における収納空間を省スペース化すること等を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
このような課題を解決するために、本発明によるドリッパーは、以下の構成を具備する。
すなわち、本発明の一態様は、フィルタを装着して飲料の抽出に用いるドリッパーであって、前記フィルタを上下方向に支持する複数の柱部材と、抽出された飲料を流出させる抽出口と、前記抽出口の周囲を囲繞するように所定の間隔で前記柱部材の下端部を着脱可能に取り付ける取付部と、を有するホルダと、を備え、前記ホルダは、前記取付部に前記柱部材の下端部が取り付けられた際に、前記柱部材の上端部が前記抽出口の上方且つ径方向外側に向かうように前記柱部材を支持し、複数の前記柱部材は、前記ホルダに支持されることで、下端から上端に向かって拡径する円錐台形状のフィルタ収容空間を形成する、ドリッパーを提供する。
【発明の効果】
【００１０】
このような特徴を有するドリッパーによれば、フィルタ固有の特性を十分に発揮させ、ユーザの嗜好に合致した所望の飲料の抽出を容易に行うこと、また、不使用時における収納空間を省スペース化することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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