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公開番号2025104258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024197138
出願日2024-11-12
発明の名称可動部を保持するためのデバイス
出願人ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 13/02 20060101AFI20250702BHJP(時計)
要約【課題】少なくとも一方が回転する2つの同軸要素を、クリップを径方向に挿入することにより軸方向に保持するためのデバイスを提提供する。
【解決手段】時計ムーブメント100の可動部2をシャフト3まわりで軸方向に保持するためのデバイスであって、可動部2は、シャフト3に同軸に取り付けられるように配置された円筒部4を含み、デバイスは、可動部2の円筒部4に取り付けられることが意図されたクリップ1を含み、クリップ1は、円筒部4と協働するように、かつ、その外周の一部にわたって円筒部4を把持するように、配置された弾性保持手段を含み、クリップ1は、円筒部4に対して径方向内側に延びる開口を通過するロックくちばしを含み、ロックくちばしは、シャフト3のスロットと協働して可動部2を軸方向に所定の位置に保持するように配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
時計ムーブメント(100)の可動部(2)をシャフト(3)まわりで軸方向に保持するためのデバイスであって、前記可動部(2)は、前記シャフト(3)に同軸に取り付けられるように配置された円筒部(4)を含み、前記デバイスは、前記可動部(2)の前記円筒部(4)に取り付けられることが意図されたクリップ(1)を含み、
特徴は、前記クリップ(1)が、前記円筒部(4)と協働するように、かつ、その外周の一部にわたって前記円筒部を把持するように、配置された弾性保持手段(10,11)を含むことと、
前記クリップ(1)が、前記円筒部に対して径方向内側に延びる開口(41)を通過するロックくちばし(12)を含み、前記ロックくちばし(12)が、前記シャフト(3)のスロット(30)と協働して前記可動部(2)を軸方向に所定の位置に保持するように配置されることと
にある、デバイス。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記円筒部(4)が、その外周の全部または一部に形成された溝(40)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記クリップ(1)が、開放端部を備えた2つのアーム(10,11)を有するリング本体を有し、前記2つのアームの少なくとも一方が弾性変形可能であり、前記アーム(10,11)が前記保持手段を形成することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記クリップが、前記弾性保持手段(10,11)の弾性変形を得るため、かつ、これらが前記円筒部(4)において遊びなしで保持されることを保証するために、前記円筒部(4)または前記溝(40)の半径よりも小さい内半径を有することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記クリップ(1)がハンドリング手段(15,16,17)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記くちばし(12)が前記開放端部の一方に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記リング本体が、アームごとに2つの円弧を有することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記クリップ(1)がワイヤーから作られることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記クリップ(1)が、前記アーム(10、11)の端部のみが前記シャフト(2)の外周に対向するように前記溝(40)に置かれ、かつ、前記ロックくちばし(12)が前記開口(41)に置かれるように、楕円形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記可動部(2)に配置された金属箔(5)を含み、前記クリップ(1)が前記可動部(2)と前記金属箔(5)の双方を保持することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は時計の分野に関し、詳しくは腕時計の分野に関する。本発明は、さらに詳しくは、時計ムーブメントの可動部を保持および回転可能に案内するためのデバイスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
先行技術には、可動部を保持するためのデバイスに関する多数の文献が含まれる。
【0003】
ムーブメントの可動部をネジで締結する方法、心棒に打ち込む方法、保持リングを使用する方法が開示されている。例えば、複数の月齢表示ディスクは典型的に、それらの中心にあるネジまたは心棒によって、あるいはガイドリングによって保持されるが、これによってムーブメントの厚さが増し得る。
【0004】
時計可動部をガイドする他の伝統的な方法は、ブランク(プレート、コック、保持プレートなど)によってそれぞれが支持される2つのベアリング間で、当該時計可動部を枢動させることである。
【0005】
機能的な理由のため、特に摩耗または潤滑に起因して、ベアリングは典型的に、ブランクに組み付けられるコンポーネントであるから、組み付け作業を必要とする。ベアリングは金属製でも鉱物製でもよく、ブラスもしくはブロンズから作られたもの、またはセラミックもしくはルビーなどから作られたものが知られている。
【0006】
このアーキテクチャはそれゆえ、様々なコンポーネントの製造および組み立てを必要とし、経済的な面でも、ムーブメントに占める空間の面でも費用がかかる。
【0007】
この問題を克服する費用対効果の高い方法は、単にこれらのブランクのうちの一つを取り除くことである。問題の可動部がアワーホイール(hour wheel)の場合、キャノンピニオンに挿入され、キャノンピニオンは(ギアトレイン側に向かう)一方向にのみ径方向ガイドおよび軸方向ストップ要素として機能する。
【0008】
アワーホイールは、(文字盤側に向かう)他方向には、文字盤が装着されるまで保持されない。このような場合、いわゆる「スケルトン」ムーブメントのように、文字盤なしでムーブメントを設けることはできない。文字盤側に軸方向ストッパがないと、可動部が所定位置に維持されないからである。また、明らかなことであるが、このようなムーブメントを時計ケースに挿入することは、このタイプの可動部では容易に行うこができない。
【0009】
様々な解決策が存在するが、すべてに以下の欠点がある。
・可動部はスペア部品として配送される必要がある。その結果、非常にデリケートな注油は、ムーブメント組み立て職人ではなく、(この分野の経験がない)ケース装着職人が行う必要がある。
・ムーブメントは保護容器に入って配送される必要があり、そのカバーがストッパとして機能する。問題の可動部がアワーホイールの場合、この可動部は、様々な長さで存在することによって、このムーブメントに取り付けられる異なる文字盤の厚さに適合されるように突出することができる。この解決策は注油の問題を解決するが、各可動部の長さに適合された保護容器カバーを使用する必要があり、物流が非常に複雑になる。
・ムーブメントは保持クリップを備えて配送される必要がある。このクリップは、ムーブメントを組み立てるときに挿入される必要がある。この解決策は、注油の問題、および保護容器に関する物流を解決する。しかしながら、このコンポーネントは、ケース装着職人までムーブメントを配送できるようにするためだけに製造および組み立てられる必要がある。コンポーネントの小さなサイズを考慮すると、洗浄および再調整が難しく、再利用が難しい。最後に、ムーブメントを取り外すとき、例えば、誤った方向から引き抜かれたことによる過度の力ゆえにムーブメントが破損する危険性、または引き抜きペンチによって傷がつく危険性が高い。
【0010】
なお、提案されている解決策はいずれも、文字盤のないムーブメントの問題を解決しない。これは、説明された解決策では、ムーブメントをケース装着職人に配送することはできても、ひとたびケースが装着されたムーブメントを機能的な状態に保つことができないからである。
(【0011】以降は省略されています)

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