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公開番号2025097262
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2024112256
出願日2024-07-12
発明の名称船舶およびこの船舶に設置されるフィンの位置の決定方法
出願人株式会社三井造船昭島研究所
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B63H 5/16 20060101AFI20250623BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】省エネ効果の向上を実現できる船舶およびこの船舶に設置されるフィンの位置の決定方法を提供する。
【解決手段】船体2の形状に基づく船型データと、フィン4の形状に基づく形状データとを含む初期データを取得する初期データ取得ステップと、一対のフィンの間隔Lを含むフィン4の位置を示す位置データが予め複数準備されていて、複数の位置データから一つを取得する位置データ取得ステップと、初期データおよび位置データに基づき演算して省エネ効果を算出する演算ステップと、省エネ効果を記憶する記憶ステップとを備えていて、取得される位置データを変更しながら、位置データ取得ステップおよび演算ステップおよび記憶ステップを複数回繰り返し行う繰り返しステップと、繰り返しステップの後に省エネ効果に基づき一つの位置データを決定する決定ステップとを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
船体と、この船体に設置されるプロペラと、前記船体の下面側に設置される一対のフィンとを備える船舶において、
一対の前記フィンは、前記フィンの全体が前記プロペラの軸よりも下方であり前記船体の船底よりも上方となる範囲であり、且つ一対の前記フィンの間隔が前記船体の船体幅に対して50%より小さい範囲となる位置に設置されることを特徴とする船舶。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記船舶の船尾側から船長方向に見通したときに、前記フィンの少なくとも一部が前記プロペラの投影面の外側となる状態で、一対の前記フィンが設置される請求項1に記載の船舶。
【請求項3】
一対の前記フィンの間隔が、前記船体の船体幅に対して10%以上30%以下の範囲に設定される請求項1または2に記載の船舶。
【請求項4】
方形係数が0.6以下である請求項1または2に記載の船舶。
【請求項5】
前記フィンを備えない場合に、船速に対する水流の流速が30%以下となる範囲が、前記プロペラの投影面の面積の50%以下である請求項1または2に記載の船舶。
【請求項6】
船体の下面側に設置される一対のフィンの位置を決定する決定方法において、
前記船体の形状に基づく船型データと、前記フィンの形状に基づく形状データとを含む初期データを取得する初期データ取得ステップと、
一対の前記フィンの間隔を含む前記フィンの位置を示す位置データが予め複数準備されていて、複数の前記位置データから一つを取得する位置データ取得ステップと、
前記初期データおよび前記位置データに基づき演算して省エネ効果を算出する演算ステップと、
前記省エネ効果を記憶する記憶ステップと、を備えていて、
前記位置データ取得ステップで取得される前記位置データを変更しながら、前記位置データ取得ステップおよび前記演算ステップおよび前記記憶ステップを複数回行う繰り返しステップと、
前記繰り返しステップの後に、前記省エネ効果に基づき一つの前記位置データを決定する決定ステップとを備えることを特徴とする決定方法。
【請求項7】
前記位置データ取得ステップで取得される前記位置データは、前記フィンの全体が前記船体に設置されるプロペラの軸よりも下方であり前記船体の船底よりも上方となる範囲であり、且つ一対の前記フィンの間隔が前記船体の船体幅に対して50%より小さい範囲である請求項6に記載の決定方法。
【請求項8】
前記位置データは、船幅方向に対する前記フィンの傾きである取付角度を含む請求項6または7に記載の決定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶およびこの船舶に設置されるフィンの位置の決定方法に関するものであり、詳しくは省エネ効果の向上を実現できる船舶およびこの船舶に設置されるフィンの位置の決定方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
船底近傍のビルジ部にフィンを設置された船舶が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の船舶は、プロペラの上方を通過していたビルジ渦を、フィンにより方向を変えてプロペラに導くことで推進効率を向上していた。ビルジ渦は船体抵抗を増加させる要因となるが、この船舶はビルジ渦をプロペラに導くことで少しでも推進効率を改善しようとするものであった。
【0003】
特許文献1に記載の発明は、ビルジ渦の影響が比較的大きい肥大船を対象としていた。肥大船とは方形係数CBが0.75以上の船舶を言う。肥大船以外の船舶(方形係数CB<0.75)は、ビルジ渦が発生しにくく、ビルジ渦により船体抵抗が増加するようなことがあまりなかった。そのため肥大船よりも痩せている船に対しては、前述のフィンの適用は検討されてこなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
日本国特開2018-48533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は省エネ効果の向上を実現できる船舶およびこの船舶に設置されるフィンの位置の決定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための船舶は、船体と、この船体に設置されるプロペラと、前記船体の下面側に設置される一対のフィンとを備える船舶において、一対の前記フィンは、前記フィンの全体が前記プロペラの軸よりも下方であり前記船体の船底よりも上方となる範囲であり、且つ一対の前記フィンの間隔が前記船体の船体幅に対して50%より小さい範囲となる位置に設置されることを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成するための船舶に設置されるフィンの位置の決定方法は、船体の下面側に設置される一対のフィンの位置を決定する決定方法において、前記船体の形状に基づく船型データと、前記フィンの形状に基づく形状データとを含む初期データを取得する初期データ取得ステップと、一対の前記フィンの間隔を含む前記フィンの位置を示す位置データが予め複数準備されていて、複数の前記位置データから一つを取得する位置データ取得ステップと、前記初期データおよび前記位置データに基づき演算して省エネ効果を算出する演算ステップと、前記省エネ効果を記憶する記憶ステップと、を備えていて、前記位置データ取得ステップで取得される前記位置データを変更しながら、前記位置データ取得ステップおよび前記演算ステップおよび前記記憶ステップを複数回行う繰り返しステップと、前記繰り返しステップの後に、前記省エネ効果に基づき一つの前記位置データを決定する決定ステップとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、船幅方向に比較的接近させる状態で一対のフィンを配置する構成により、フィンの近傍で積極的に渦を発生させることができる。この渦がプロペラに導かれると、プロペラの周辺の水流は流速が低下する。船舶の省エネ効果を向上するには有利である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
船体の側方を例示する説明図である。
図1のA-A矢視を例示する説明図である。
フィンの位置の決定方法のフローを例示する説明図である。
位置データの内容を例示する説明図である。
船体の側方を例示する説明図である。
図5のB-B端面を例示する説明図である。
演算ステップでの演算結果を例示する説明図である。
フィンの取付角度を例示する説明図である。
フィンの取付角度を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図9のフィンの変形例を例示する説明図である。
図15のフィンのA-A断面を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、船舶を図に示した実施形態に基づいて説明する。図中では船舶の船長方向を矢印y、船長方向を直角に横断する船幅方向を矢印x、船長方向yおよび船幅方向xに直交する上下方向を矢印zで示している。
(【0011】以降は省略されています)

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