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公開番号2025096235
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024218327
出願日2024-12-13
発明の名称鋼橋の保全工法
出願人ヤマダインフラテクノス株式会社,国立大学法人東海国立大学機構
代理人個人,個人,個人
主分類E01D 22/00 20060101AFI20250619BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】鋼橋の保全作業の作業効率を向上し得る鋼橋の保全工法を提案する。
【解決手段】グリットとショットとを所定割合で取り混ぜた混在投射材を、鋼橋の表面に投射する投射工程と、投射工程の後に鋼材31の表面に塗料を塗装する塗装工程とを行う。この保全工法では、投射工程によって、鋼材31の表面に付着した付着物32を除去して素地調整できると共に、圧縮残留応力を与えることができる。加えて、鋼材31の表面に細かな傷34が残ることから、鋼材31の表面と塗装膜35との接着性を向上できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
鋼橋の素地表面に付着した付着物を除去し、該素地表面を塗装する鋼橋の保全工法であって、
稜角をもつ角張った形状の投射材であるグリットと球形状の投射材であるショットとが含まれた混在投射材を、前記鋼橋の表面に投射することにより、前記付着物を除去して素地調整すると共に該鋼橋の表面に圧縮残留応力を与える処理を行う投射工程と、
前記投射工程の後に、少なくとも該投射工程で前記混在投射材を投射した前記鋼橋の表面に、所定の塗料を塗装する塗装工程と
を含むことを特徴とする鋼橋の保全工法。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記投射工程で投射された混在投射材を回収して、該投射工程で投射される混在投射材を貯留する投射材貯留タンクへ送る回収工程と、
予め定められた補充条件の成立により、前記投射材貯留タンクに前記グリットを補充する補充工程と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の鋼橋の保全工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼橋に実施する鋼橋の保全工法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、新設するものや既設のものに関わらず鋼橋はサビ等の発生を防ぐために、あるいは特に既存の鋼橋においては経年劣化によって腐食が進行した塗装の更新のために、予防保全が施されている。このように予防保全は、サビ等を取り除いたり、古い塗膜を取り除いたりする必要があるため、近年ではブラスト処理(1種ケレン)によってサビや塗膜を除去し、その後、新規の塗装を施すことが行われている。
【0003】
既存の鋼橋などに対して行う保全工法として、例えば特許文献1には、サビや塗膜を除去して素地調整するブラスト処理と、鋼材の表面に圧縮残留応力を導入して疲労強度を向上させるショットピーニング処理と、防錆塗装する塗装工程とを順次実行する工法が提案されている。そして、この従来工法では、ブラスト処理とショットピーニング処理とを、グリットとショットとを入れ替えることにより同じ噴射装置で行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-65443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述した特許文献1に記載の従来の保全工法は、ブラスト処理とショットピーニング処理とを同じ噴射装置で行うため、ブラスト処理用の噴射装置とショットピーニング処理用の噴射装置とを用いる場合に比して、噴射装置の運搬や設置等に要する時間と労力とを低減できるため、保全作業の作業効率を向上できる。しかしながら、この従来の保全工法にあっては、グリットとショットとの入れ替え作業を要することから、作業効率の向上効果に限界があった。
【0006】
本発明は、鋼橋の保全作業の作業効率を、前記従来の保全工法に比して向上し得る鋼橋の保全工法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、鋼橋の素地表面に付着した付着物を除去し、該素地表面を塗装する鋼橋の保全工法であって、稜角をもつ角張った形状の投射材であるグリットと球形状の投射材であるショットとが含まれた混在投射材を、前記鋼橋の表面に投射することにより、前記付着物を除去して素地調整すると共に該鋼橋の表面に圧縮残留応力を与える処理を行う投射工程と、前記投射工程の後に、少なくとも該投射工程で前記混在投射材を投射した前記鋼橋の表面に、所定の塗料を塗装する塗装工程とを含むことを特徴とする鋼橋の保全工法である。
【0008】
ここで、鋼橋の素地表面は、該鋼橋を構成する鋼材の表面に相当し、付着物は、塗装膜や錆などを示す。また、ショットの球形状には、球形と球形に近い形状とが含まれており、ショットは、球形と球形に近い形状とが混ざったものであっても良いし、球形と球形状との一方のみのものであっても良い。
【0009】
かかる保全工法にあっては、グリットとショットとを取り混ぜた混在投射材を投射する投射工程により、鋼橋を構成する鋼材の素地調整と該鋼材への圧縮残留応力の付与とを行うことができる。すなわち、従来のブラスト処理で行う素地調整とショットピーニング処理で行う圧縮残留応力の付与とを、一の投射工程で実行できる。これにより、本発明の保全工法によれば、前述した従来の保全工法のようにグリットとショットとの入れ替え作業を要せず、該従来の保全工法に比して保全作業の作業時間を短縮できる。
【0010】
さらに、この投射工程では、グリットとショットとを取り混ぜた混在投射材を投射することから、鋼橋の表面を、前記従来工法に比して粗くできる。詳述すると、従来の保全工法では、ブラスト処理によって素材表面にグリットで傷付いた後に、ショットピーニング処理を行うことから、球形状のショットが衝突することによって、ブラスト処理で付いた傷が除かれる。そのため、ショットピーニング処理後には、鋼橋の表面に湾曲状凹部が多数生じている。一方、本発明の投射工程では、前記混在投射材を投射することから、この工程後の鋼橋の表面にグリットの衝突で生じた細かな傷が多数存在する。これにより、塗装工程で塗装する塗料との接着性が、前記従来工法に比して著しく向上する。このように本発明の構成によれば、前記従来工法に比して作業時間を短縮できる効果に加えて、該従来工法で生じ得ない塗料接着性向上という効果を奏する。
(【0011】以降は省略されています)

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