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公開番号2025092147
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207841
出願日2023-12-08
発明の名称炊飯器
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類A47J 27/00 20060101AFI20250612BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】炊飯器の大型化を抑制しつつご飯の食味が改善された炊飯器を提供する。
【解決手段】本開示に係る炊飯器は、米及び水を含む被炊飯物が収容される鍋と、鍋を加熱する加熱部と、鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、鍋の内部空間と鍋の外部とを連通する蒸気排出穴を開閉する圧力弁と、加熱部及び圧力弁を制御する制御部とを備える。制御部は、水の温度が約100℃になるまで鍋を加熱する昇温工程と、昇温工程後に水を沸騰させて維持する沸騰維持工程とを含む炊飯工程を行う。制御部は、鍋内に水分が十分にある沸騰維持工程の前半段階では、圧力弁を閉鎖して内部空間を大気圧を超える沸騰圧力まで加圧し、鍋内の水分が少なくなった沸騰維持工程の後半段階で、圧力弁を開放して内部空間の圧力を沸騰圧力から低下させることによって、米同士の隙間を拡大させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
米及び水を含む被炊飯物が収容される鍋と、
前記鍋を加熱する加熱部と、
前記鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、
前記鍋の内部空間と前記鍋の外部とを連通する蒸気排出穴を開閉する圧力弁と、
前記加熱部及び前記圧力弁を制御する制御部であって、前記水の温度が約１００℃になるまで前記鍋を加熱する昇温工程と、前記昇温工程後に前記水を沸騰させて維持する沸騰維持工程とを含む炊飯工程を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記鍋内に水分が十分にある前記沸騰維持工程の前半段階では、前記圧力弁を閉鎖して前記内部空間を大気圧を超える沸騰圧力まで加圧し、前記鍋内の水分が少なくなった前記沸騰維持工程の後半段階で、前記圧力弁を開放して前記内部空間の圧力を前記沸騰圧力から低下させることによって、米同士の隙間を拡大させる、
炊飯器。
続きを表示（約 580 文字）【請求項２】
前記制御部は、前記沸騰維持工程において、前記鍋内の水の温度が前記内部空間の圧力に対応する沸点近くまで上昇したときに、前記圧力弁を開放して前記内部空間の圧力を前記沸騰圧力から低下させる、請求項１に記載の炊飯器。
【請求項３】
前記内部空間の圧力を検知する圧力検知部を更に備え、
前記制御部は、前記圧力検知部によって検知される前記内部空間の圧力が１．５気圧まで上昇した時点から予め決められた時間が経過したときに、前記圧力弁を開放して前記内部空間の圧力を前記沸騰圧力から低下させる、
請求項１に記載の炊飯器。
【請求項４】
炊飯時間を選択可能な選択部を更に備え、
前記制御部は、前記沸騰維持工程において、前記選択部において選択された炊飯時間が短いほど前記沸騰圧力を高くし、前記内部空間の圧力を当該沸騰圧力から低下させる、
請求項１に記載の炊飯器。
【請求項５】
前記制御部は、前記沸騰維持工程後に米を蒸らす蒸らし工程を行い、
前記制御部は、前記沸騰維持工程における前記圧力弁の開放後に前記圧力弁を閉鎖して前記内部空間を加圧し、前記蒸らし工程において、前記内部空間の圧力を段階的又は緩やかに低下させる、
請求項１～４のいずれか１つに記載の炊飯器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、炊飯器に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、この種の炊飯器としては、例えば、特許文献１に記載された炊飯器（加熱調理器）が知られている。特許文献１に記載の炊飯器は、米及び水を含む被炊飯物を収容する鍋と、当該鍋を加熱する加熱部と、鍋の開口部を塞ぐ蓋体とを備える。当該蓋体には、鍋の内部空間と外部とを連通させる蒸気排出穴を開閉可能な圧力弁が取り付けられている。加熱部及び圧力弁は、炊飯器が備える制御部によって制御される。
【０００３】
制御部は、吸水工程と、昇温工程と、沸騰維持工程とを順次実行するように、加熱部及び圧力弁を制御する。具体的には、制御部は、吸水工程において、被炊飯物の温度を糊化温度（例えば、５５℃）以下に維持し、米に吸水させる。昇温工程において、制御部は、被炊飯物をフルパワーで加熱し沸騰させるように、加熱部を制御する。沸騰維持工程において、制御部は、水を沸騰状態に維持するように、加熱部を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００４－３４４５６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１の炊飯器には、炊飯器の大型化を抑制しつつご飯の食味を改善するという観点において、未だ改善の余地がある。
【０００６】
したがって、本開示の目的は、前記課題を解決することにあって、炊飯器の大型化を抑制しつつご飯の食味が改善された炊飯器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示に係る炊飯器は、
米及び水を含む被炊飯物が収容される鍋と、
前記鍋を加熱する加熱部と、
前記鍋の開口部を塞ぐ蓋体と、
前記鍋の内部空間と前記鍋の外部とを連通する蒸気排出穴を開閉する圧力弁と、
前記加熱部及び前記圧力弁を制御する制御部であって、前記水の温度が約１００℃になるまで前記鍋を加熱する昇温工程と、前記昇温工程後に前記水を沸騰させて維持する沸騰維持工程とを含む炊飯工程を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記鍋内に水分が十分にある前記沸騰維持工程の前半段階では、前記圧力弁を閉鎖して前記内部空間を大気圧を超える沸騰圧力まで加圧し、前記鍋内の水分が少なくなった前記沸騰維持工程の後半段階で、前記圧力弁を開放して前記内部空間の圧力を前記沸騰圧力から低下させることによって、米同士の隙間を拡大させるように構成されている。
【発明の効果】
【０００８】
本開示によれば、炊飯器の大型化を抑制しつつご飯の食味が改善された炊飯器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本開示の実施形態に係る炊飯器の模式断面図である。
本開示の実施形態に係る炊飯器によって炊飯が行われたときの鍋温度センサの検知温度、水温、内部空間の圧力、及び圧力弁の開閉状態の関係を示すグラフである。
昇温工程中の減圧前における被炊飯物中の気泡及び溶出物の動きを示す模式断面図である。
昇温工程中の減圧中における被炊飯物中の気泡及び溶出物の動きを示す模式断面図である。
沸騰維持工程中の減圧前における鍋内の水及び米の状態を示す模式断面図である。
沸騰維持工程中の減圧中における鍋内の水及び米の状態を示す模式断面図である。
図２における蒸らし工程の一部を拡大して示す図である。
本開示の実施形態に係る炊飯器によって炊飯が行われたときの鍋温度センサの検知温度、水温、内部空間の圧力、及び圧力弁の開閉状態の関係を示すグラフである。
様々な温度における水の飽和蒸気圧を示す飽和蒸気圧曲線のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
＜本開示の基礎となった知見＞
本発明者らは、炊飯器の大型化を抑制しつつご飯の食味を改善するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
（【００１１】以降は省略されています）

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