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公開番号2025091905
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207440
出願日2023-12-08
発明の名称培地の調製方法
出願人サカタインクス株式会社
代理人弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類C12N 1/12 20060101AFI20250612BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】簡便な手段により、微生物の培養に際して必要な培地栄養素、特に、硝酸イオンを培地に供給する方法を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、微生物の培養に際して、窒素及び酸素を含有する原料ガスを用いて得られるプラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
微生物の培養に際して、窒素及び酸素を含有する原料ガスを用いて得られるプラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記プラズマ含有ガスを培地に適用する工程が、下記(a)及び/又は(b);
(a)プラズマ含有ガスを培地に適用する工程、
(b)プラズマ含有ガスが適用された材料を培地に使用する工程、
を含む、請求項1に記載の培地の調製方法。
【請求項3】
培養栄養素の供給を行うためものである、請求項1又は2に記載の培地の調製方法。
【請求項4】
前記培養栄養素が硝酸イオンを含む、請求項3に記載の培地の調製方法。
【請求項5】
前記微生物が藻類を含む、請求項1又は2に記載の培地の調製方法。
【請求項6】
前記培地が液体培地である、請求項1又は2に記載の培地の調製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物の培養に用いられる培地の調製方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
微生物の培養には、微生物への栄養等を供給するために培地が用いられている。
例えば特許文献1には、発酵可能な泡盛蒸留廃液を希釈して培地として用いて、微生物として微細藻類を培養する培養方法が記載されている。特許文献1の培養方法では、泡盛を製造する際に残渣物として生じる泡盛蒸留廃液を、発酵可能な状態で培地として用いており、それにより、泡盛蒸留廃液に含まれる有機物の腐敗を防ぎ、また、微細藻類の培養に必要な炭酸ガスを泡盛蒸留廃液の発酵によって発生させることができる。
【0003】
特許文献2には、酵母等の微生物を培養液中で培養して、微生物が生産する生成物を膜分離装置によって分離し回収する連続培養方法が記載されている。特許文献2の連続培養方法では、膜分離装置が培養槽内に設置されており、培養槽内では、培養液と、その培養液の浸透圧よりも高い浸透圧を有するドロー溶液とが、分離膜を介して接触している。これにより、培養液中における微生物の生成物と水とが、正浸透によって分離膜を介してドロー溶液側に移行する。このため、生成物をドロー溶液から回収でき、また、分離膜の目詰まりが生じにくくなる。
しかし、特許文献1及び2には、微生物の培養に用いられる培地に対し、培養に必要な培地栄養素(培地栄養成分)を培地に供給する手段について記載も示唆もされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-4807号公報
特開2019-146515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題の1つは、プラズマ含有ガスを培地に適用するという簡便な手段により、微生物の培養に際して必要な培地栄養素、特に、硝酸イオンを培地に供給する方法を提供することであり、本発明が解決しようとする別の課題は、プラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明を完成した。
[項1] 微生物の培養に際して、窒素及び酸素を含有する原料ガスを用いて得られるプラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法。
[項2] 前記プラズマ含有ガスを培地に適用する工程が、下記(a)及び/又は(b);
(a)プラズマ含有ガスを培地に適用する工程、
(b)プラズマ含有ガスが適用された材料を培地に使用する工程、
を含む、項1に記載の培地の調製方法。
[項3] 培養栄養素の供給を行うためものである、項1又は2に記載の培地の調製方法。
[項4] 前記培養栄養素が硝酸イオンを含む、項3に記載の培地の調製方法。
[項5] 前記微生物が藻類を含む、項1~4のいずれか1項に記載の培地の調製方法。
[項6] 前記培地が液体培地である、項1~5のいずれか1項に記載の培地の調製方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、プラズマ含有ガスを培地に適用するという簡便な手段により、微生物の培養に際して必要な培地栄養素、特に、硝酸イオンを培地に供給する方法を提供することが可能となる。
また、本発明によれば、プラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法が提供される。
本発明の培地の調製方法は、プラズマ含有ガスの適用によって、硝酸イオンを含む培養栄養素が供給されて、培地における硝酸イオンを含む培養栄養素の含有量を増大させることができるので、硝酸塩等の培養栄養素を添加する必要がなく、硝酸塩等の培養栄養素の製造に際して発生する二酸化炭素を低減することが可能であることから、環境面で有利な方法である。さらに、本発明は、既存の培養システムを大幅に改変することなく簡単に組み込むことができ、設備投資等のコスト面でも有利である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、微生物の培養に際して、窒素及び酸素含有ガスを用いて得られるプラズマ含有ガスを培地に適用する、培地の調製方法に関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
[微生物]
本発明で調製される培地を用いて培養される微生物は、特に限定されるものではないが、種々の公知の培養法、例えば、液体培地を用いた培養法、固体培地を用いた培養法等の人工的に調製可能な培地で培養が可能であれば、いかなる種類の微生物も培養の対象となる。
上述のような培養の対象となる微生物には、真正細菌、古細菌のみならず、例えば、真核生物としての藻類(微細藻類)、酵母(分裂酵母及び出芽酵母等)、原生生物、菌類、粘菌などを用いることができる。
【0010】
培養される微生物は、藻類であることが好ましい。藻類は、特に限定されるものではなく、原核生物、真核生物のいずれであっても良く、目的等に応じて適宜選択することができる。例えば、藻類として、藍色植物門、灰色植物門、紅色植物門、緑色植物門、クリプト植物門、ハプト植物門、不等毛植物門、渦鞭毛植物門、ユーグレナ植物門、クロララクニオン植物門等が例示される。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
より具体的には、藻類として、フェオダクチラム類(例えば、Phaeodactylum tricornutum(微生物系統保存施設株番号:NIES-4392、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、キートセロス類(例えば、Chaetoceros calcitrans(微生物系統保存施設株番号:CCAP 1085/3、微生物系統保存施設:Culture Collection of Algae and Protozoa(藻類原生動物コレクション、CCAP))等)、ドナリエラ類(例えば、Dunaliella salina(微生物系統保存施設株番号:NIES-2257、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、ナンノクロロプシス(例えば、Nannochloropsis oceanica(微生物系統保存施設株番号:NIES-2145、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、クロレラ類(例えば、Chlorella vulgaris(微生物系統保存施設株番号:NIES-2170、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、ヘマトコッカス類(例えば、Haematococcus lacustris(微生物系統保存施設株番号:NIES-144、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、ユーグレナ類(例えば、Euglena gracilis(微生物系統保存施設株番号:NIES-48、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)、スピルリナ類(例えば、Arthrospira platensis(微生物系統保存施設株番号:NIES-39、微生物系統保存施設:国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設(NIES))等)等が例示される。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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