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公開番号2025090923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023205813
出願日2023-12-06
発明の名称容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法
出願人キリンホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12C 11/11 20190101AFI20250611BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明の課題は、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することができる評価方法を提供することにある。
【解決手段】(A)容器詰発泡性飲料を、下記の3つの式を満たすような保管日数(Y;単位は日)及び保管温度(X;単位は℃)で保管する工程A;
第1式: Y≧-0.7X+49
第2式: Y≦-0.7X+56
第3式: 50≦X≦65
(B)工程Aの後、前記容器詰発泡性飲料を冷却する工程B;及び、
(C)工程Bの後、前記容器詰発泡性飲料の噴き性を測定する工程C;
を有する、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)容器詰発泡性飲料を、下記の3つの式を満たすような保管日数(Y;単位は日)及び保管温度(X;単位は℃)で保管する工程A;
第1式: Y≧-0.7X+49
第2式: Y≦-0.7X+56
第3式: 50≦X≦65
(B)工程Aの後、前記容器詰発泡性飲料を冷却する工程B;及び、
(C)工程Bの後、前記容器詰発泡性飲料の噴き性を測定する工程C;
を有する、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
3つの式が、下記の3つの式である、請求項1に記載の評価方法。
第1’式: Y≧-0.7X+51
第2’式: Y≦-0.7X+56
第3’式: 55≦X≦60
【請求項3】
工程Bが、前記容器詰発泡性飲料を、0~10℃条件下で12~144時間冷却する工程である、請求項1に記載の評価方法。
【請求項4】
工程Cにおける、容器詰発泡性飲料の噴き性を測定することが、前記容器詰発泡性飲料を開栓した際に容器から噴きこぼれた飲料の質量を測定することである、請求項1に記載の評価方法。
【請求項5】
工程Cで測定した、容器詰発泡性飲料の噴き性が高かった場合に、前記容器詰発泡性飲料の噴きのリスクが高いと評価し、工程Cで測定した、容器詰発泡性飲料の噴き性が低かった場合に、前記容器詰発泡性飲料の噴きのリスクが低いと評価する、請求項1~4のいずれかに記載の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法に関する。より詳細には、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することができる評価方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ビール等の容器詰発泡性飲料においては、製造から比較的長期間が経過している場合などに、その容器を振っていないにもかかわらず、開栓時に容器詰発泡性飲料が突然過剰に泡立って容器から噴きこぼれる噴き(Gushing)と呼ばれる現象が起こることがある。噴きは、ブランドイメージを損なう恐れのある問題であるため、販売前などに、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することが重要である。
【0003】
非特許文献1には、冬型噴き(Winter-type Gushing)は、ビールを0℃で保管した後、37℃で6時間振盪してから開栓すると起こることが記載されている(p.7-10)。また、非特許文献2には、ビールを25℃において1カ月以上保管すると冬型噴きが現れることが記載されている(p.17)。また、非特許文献2には、ビールにパパイン(プロテアーゼの1種)を添加して30~90日間保管すると、冬型噴きが生じるが、ビールにパパインを添加しなかった場合は冬型噴きが見られなかったこと(p.17のTABLE IV)、ビールを冬型噴きの評価テストに供する前に、ビールにプロテアーゼを添加して45℃で10日間保管すると、ビールのagingを促進できること(p.18右欄)等が記載されている。
【0004】
しかし、非特許文献2に記載されている方法では、冬型噴きが起こり得るかの評価に、1か月以上の保管時間を要するため、評価が迅速に行うことができないという問題があった。また、非特許文献2には、ビールを冬型噴きのテストに供する前に、ビールにプロテアーゼを添加することで、ビールのagingを促進できると記載されているが、プロテアーゼを添加することによってそのビール本来の性質(冬型噴き以外の物性や、味など)が変化してしまい、そのビール本来の性質を評価することができなくなるという問題があった。また、非特許文献1に記載されている方法は、ビールを37℃で6時間振盪して噴きを評価するものであり、振盪装置が必要となる他、6時間もの長時間の振盪を必要とするため、簡便性などに問題があった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
BULLETIN OF BREWING SCIENCE, VOL. 6, 1960/61,The Brewing Science Research Institute, p. 1-11,“Studies on Gushing of Beer”
Mikio Amaha et. al., MBAA TECHNICAL QUARTERLY, Vol. 15, No.1,p.15-21 (1978)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、容器詰発泡性飲料を長期間保管すると、噴きという現象が起こることがあった。
本発明の課題は、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することができる評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意検討した結果、
(A)下記の3つの式を満たすような保管日数(Y;単位は日)及び保管温度(X;単位は℃)で容器詰発泡性飲料を保管する工程A;
第1式: Y≧-0.7X+49
第2式: Y≦-0.7X+56
第3式: 50≦X≦65
(B)工程Aの後、前記容器詰発泡性飲料を冷却する工程B;及び、
(C)工程Bの後、前記容器詰発泡性飲料の噴き性を測定する工程C;
を実施することによって、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することができること等を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)(A)容器詰発泡性飲料を、下記の3つの式を満たすような保管日数(Y;単位は日)及び保管温度(X;単位は℃)で保管する工程A;
第1式: Y≧-0.7X+49
第2式: Y≦-0.7X+56
第3式: 50≦X≦65
(B)工程Aの後、前記容器詰発泡性飲料を冷却する工程B;及び、
(C)工程Bの後、前記容器詰発泡性飲料の噴き性を測定する工程C;
を有する、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法;
(2)3つの式が、下記の3つの式である、上記(1)に記載の評価方法;
第1’式: Y≧-0.7X+51
第2’式: Y≦-0.7X+56
第3’式: 55≦X≦60;
(3)工程Bが、前記容器詰発泡性飲料を、0~10℃条件下で12~144時間冷却する工程である、上記(1)又は(2)に記載の評価方法;
(4)工程Cにおける、容器詰発泡性飲料の噴き性を測定することが、前記容器詰発泡性飲料を開栓した際に容器から噴きこぼれた飲料の質量を測定することである、上記(1)~(3)のいずれかに記載の評価方法;
(5)工程Cで測定した、容器詰発泡性飲料の噴き性が高かった場合に、前記容器詰発泡性飲料の噴きのリスクが高いと評価し、工程Cで測定した、容器詰発泡性飲料の噴き性が低かった場合に、前記容器詰発泡性飲料の噴きのリスクが低いと評価する、上記(1)~(4)のいずれかに記載の評価方法;
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクを、より短期間でより的確かつより簡便に評価することができる評価方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、
(A)容器詰発泡性飲料を、下記の3つの式を満たすような保管日数(Y;単位は日)及び保管温度(X;単位は℃)で保管する工程A;
第1式: Y≧-0.7X+49
第2式: Y≦-0.7X+56
第3式: 50≦X≦65
(B)工程Aの後、前記容器詰発泡性飲料を冷却する工程B;及び、
(C)工程Bの後、前記容器詰発泡性飲料の噴き性を測定する工程C;
を有する、容器詰発泡性飲料の噴きのリスクの評価方法(以下、「本発明の評価方法」とも表示する。);
等を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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