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公開番号
2025090641
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2025032978,2022507666
出願日
2025-03-03,2020-08-05
発明の名称
包装用フィルム
出願人
ノバモント・ソシエタ・ペル・アチオニ
,
NOVAMONT SOCIETA PER AZIONI
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B32B
27/36 20060101AFI20250610BHJP(積層体)
要約
【課題】良好な生分解性、良好な機械的特性(特に高弾性率)及び妥当なバリア性により特徴づけられるフィルムを提供する。
【解決手段】連続相を構成するポリヒドロキシアルカノエートと不連続相を構成する脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族-芳香族ポリエステルとの混合物からなる450MPa以上の弾性率を有する少なくとも1つの生分解性層(i)と、好ましくは気体及び液体に対するバリア効果を有することができる少なくとも1つのコーティング層(ii)とを備えるフィルムが提供される。前記層(i)の表面は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定して10nm以上45nm以下の二乗平均平方根粗さSqを有する。このフィルムは食品包装用に特に適する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
450MPaより高い弾性率を有する少なくとも1つの生分解性層(i)と、該生分解性層(i)の表面に直接接触している少なくとも1つのコーティング層(ii)とを備えるバリアフィルムであって、
層(i)は、連続相を構成するポリヒドロキシアルカノエートと不連続相を構成する脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族-芳香族ポリエステルとを含み、更に、0.01~5wt%の2又は複数の官能基を有する架橋剤及び/又は鎖延長剤を含む混合物からなり、
前記ポリヒドロキシアルカノエートは以下:乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート-バレレート、ポリヒドロキシブチレート-プロパノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレート-デカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ドデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-オクタデカノエート、ポリ3-ヒドロキシブチレート-4-ヒドロキシブチレート及びそれらの混合物からなる群から選択され、
前記脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族-芳香族ポリエステルは、ポリ(1,4-ブチレンスクシネート)、ポリ(1,4-ブチレンスクシネート-co-アジペート)、ポリ(1,4-ブチレンスクシネート-co-1,4-ブチレンアゼレート)、ポリ(1,4-ブチレンアジペート-co-1,4ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4ブチレンスクシネート-co-1,4ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアゼレート-co-1,4ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンブラシレート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンセバケート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアジペート-co-1,4-ブチレンセバケート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアゼレート-co-1,4-ブチレンセバケート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアジペート-co-1,4-ブチレンアゼレート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンスクシネート-co-1,4-ブチレンセバケート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアジペート-co-1,4-ブチレンスクシネート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)、ポリ(1,4-ブチレンアゼレート-co-1,4-ブチレンスクシネート-co-1,4-ブチレンテレフタレート)からなる群より選択され、
層(ii)は、金属並びにその酸化物及びアルコキシド、セルロース及びその誘導体、デンプン及びその誘導体、キトサン、合成ポリマー及びこれらの組合せから選択される1又は2以上の材料を含み、
層(i)の前記表面は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定される10nm以上45nm以下の二乗平均平方根粗さSqにより特徴付けられる、バリアフィルム。
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【請求項2】
前記合成ポリマーが、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、アクリレート、有機シラン及びポリエチレングリコールから選択される請求項1に記載のバリアフィルム。
【請求項3】
前記混合物が、0.01~0.45wt%の2又は複数の官能基を有する架橋剤及び/又は鎖延長剤を含む、請求項1又は2に記載のバリアフィルム。
【請求項4】
前記架橋剤及び/又は鎖延長剤が、イソシアネート、パーオキシド、カルボジイミド、イソシアヌレート、オキサゾリン、エポキシ、アンヒドリド又はジビニルエーテル基及びこれらの混合物を含む2又は複数の官能基を有する化合物から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項5】
層(i)が、ASTMD882(23℃、相対湿度50%、Vo 50mm/分)に従って測定して150%以上400%以下の破断伸度(εb)値を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項6】
前記ポリヒドロキシアルカノエートが、少なくとも70重量%以上の、1又は2以上のポリ乳酸を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項7】
脂肪族/芳香族ポリエステルが、下記の成分:
(a)全ジカルボン酸成分に対して、次:
a1)30~70モル%の少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸に由来する単位;
a2)70~30モル%の少なくとも1つの飽和脂肪族ジカルボン酸に由来する単位;
a3)0~5モル%の少なくとも1つの不飽和脂肪族ジカルボン酸に由来する単位
を含むジカルボン酸成分と、
(b)全ジオール成分に対して、次:
b1)95~100モル%の少なくとも1つの飽和脂肪族ジオールに由来する単位;
b2)0~5モル%の少なくとも1つの不飽和脂肪族ジオールに由来する単位
を含むジオール成分とを含み、
脂肪族ポリエステルが、下記の成分:
(c)全ジカルボン酸成分に対して、次:
(c1)95~100モル%の少なくとも1つの脂肪族ジカルボン酸に由来する単位;
(c2)0~5モル%の少なくとも1つの不飽和脂肪族ジカルボン酸に由来する単位;
を含むジカルボン酸成分と、
(d)全ジオール成分に対して、次:
(d1)95~100モル%の少なくとも1つの飽和脂肪族ジオールに由来する単位;
(d2)0~5モル%の少なくとも1つの不飽和脂肪族ジオールに由来する単位
を含むジオール成分とを含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項8】
前記2又は複数の官能基を有する架橋剤及び/又は鎖延長剤が、パーオキシド基を有し、
且つフィルム層(i)中に、層(i)を構成する全混合物の0.01~0.1重量%の量で含まれる、
請求項1~7のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項9】
前記2又は複数の官能基を有する架橋剤及び/又は鎖延長剤が、エポキシ基を有し、且つ
フィルム層(i)中に、層(i)を構成する全混合物の0.05~0.3重量%の量で含まれる、請求
項1~7のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
【請求項10】
前記コーティング層(ii)が、気体及び液体に対するバリア効果を有することができる、請求項1~9のいずれか1項に記載のバリアフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、様々なタイプの包装、特に袋、フィルム、蓋などの一次食品包装の製造に使用するのに特に適したフィルムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
パッケージの製造には、十分な加工性及び機械的ストレスへの耐性を確保する特性を有するフィルムが必要である。
良好な機械的特性は、特に食品包装においては、内容物を外的要因から保護し、食品を十分に保存して保存期間を延長する能力とも関連づけられなければならない。これら機能は、主に、液体及び酸素などの気体に対するバリア効果を有するフィルムを使用することで実現される。
フィルムのベースとなる素材の選択は、包装の透過性に直接影響するが、(例えば水蒸気及び酸素に対する)適切なバリア性を達成するために、包装フィルムを、コーティング層の塗布などの特殊な処理に付することができる。
【0003】
しかし、バリア効果の実効性は、コーティング層とフィルムの構成材料との十分な接着性に依存し、したがって、フィルムの表面特性により影響される。
同様に、包装用フィルムは、その表面特性に基づいて、高い又は低い効率性で、印刷及び加飾などの他の表面処理にも対応する。
包装分野では、機械的特性及びバリア性は、今や、一次利用を終えた後に環境中に廃棄物を蓄積することなく分解可能な生分解性材料を使用する必要性にも関連付けられている。
【0004】
食品包装用フィルムの製造に代表的に用いられる生分解性材料は、主に、ポリ乳酸をベースとしており、その剛性及び透明性は他の生分解性材料では実現できない。例えばWO 2011/123682 A1は、PLA製の二軸配向包装フィルムを開示する。より柔軟トな感触及びより静かな音を達成するために、このPLAフィルムは第2のポリエステルを含み、この第2のポリエステルは、二軸配向の結果、PLAベース層内で層状の内部層を形成する。
しかし、ポリ乳酸は、表面コーティング処理との接着が適切でなく、その結果、最終的な包装がバリア効果が損なわれるという限界がある。例えば、アクリル樹脂及びポリウレタン樹脂などの粘着性樹脂を使用する必要がある場合には、包装の全体の生分解性が損なわれることがある。
つまり、生分解性包装フィルムの製造業者は、良好な機械的特性及び生分解性を有するがバリア性が最適でないフィルムを使用するか、逆に機械的特性及び生分解性に関しては低い性能を容認して包装のバリア性を高めるかの選択を迫られる問題に直面する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのため、これら異なる要求をバランスよく満たすことができ、したがって良好な生分解性、良好な機械的特性(特に高弾性率)及び妥当なバリア性により特徴づけられるフィルムを開発する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の問題点を克服することを可能にするものである。実際、驚くべきことに、脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族/芳香族ポリエステルが、特定量の架橋剤及び/又は鎖延長剤の存在下に、1又は2以上のポリヒドロキシアルカノエートからなる連続相に分散した生分解性フィルムは、気体及び液体に対するバリア効果を有するコーティング処理などの表面処理がなされることに特に適した接着特性を有することが見出されている。この組成及び450MPa以上の弾性率を有するフィルムは、1又は2以上のコーティング層と効果的に結合させることができ、(例えば食品用の)バリア効果を有する包装材としての使用に適切であり得る。
【0007】
したがって、本発明の目的は、連続相を構成するポリヒドロキシアルカノエートと不連続相を構成する脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族-芳香族ポリエステルとを含み、更に0.01~5重量%の、2又は複数の官能基を有する架橋剤及び/又は鎖伸長剤を含む混合物からなる450MPa以上の弾性率を有する少なくとも1つの生分解性層(i)と、(好ましくは気体及び液体バリア効果を有することができる)少なくとも1つのコーティング層(ii)とを備えるフィルムである。前記層(i)の表面は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定して10nm以上45nm以下の二乗平均平方根粗さSqを有する。
【0008】
本発明はまた、連続相としてポリヒドロキシアルカノエートを、不連続相として少なくとも1つの脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族-芳香族ポリエステルを含む混合物からなる、450MPa以上の弾性率を有する生分解性フィルムの、バリア効果を有する包装材の製造のための使用に関する。
一態様によれば、本発明によるフィルムの層(i)は、混合物の総重量に対して、10~49重量%、好ましくは20~45重量%、より好ましくは30~45重量%の脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族/芳香族ポリエステルと、90~51重量%、好ましくは80~55重量%、より好ましくは70~55重量%のポリヒドロキシアルカノエートとの混合物を含む。
好ましくは、前記混合物は、前記脂肪族ポリエステル及び/又は脂肪族/芳香族ポリエステルと、前記ポリヒドロキシアルカノエートと、任意成分としての架橋剤及び/又は鎖延長剤とからなる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明による包装用フィルムを、該フィルムを構成する個々の層(i)及び(ii)に言及しながら、より詳細に説明する。
【0010】
層(i)
本発明によるフィルムの層(i)に関して、これは、ポリヒドロキシアルカノエートを含む連続相を有する混合物からなる。
このポリヒドロキシアルカノエートは、好ましくは、乳酸ポリエステル、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート-バレレート、ポリヒドロキシブチレート-プロパノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレート-デカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ドデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-ヘキサデカノエート、ポリヒドロキシブチレート-オクタデカノエート、ポリ3-ヒドロキシブチレート-4-ヒドロキシブチレート又はこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、連続相を構成するポリヒドロキシアルカノエートは、少なくとも70重量%の1以上の乳酸ポリエステルを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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