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公開番号
2025087616
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2024204318
出願日
2024-11-22
発明の名称
セラミック多色インクジェット3D印刷における着色溶液の固定
出願人
イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト
代理人
個人
主分類
B28B
1/30 20060101AFI20250603BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約
【課題】立体的な層造形プロセス中において着色溶液として選択的に塗付される硝酸塩溶液の制御不能な拡散あるいは流動を防止することができる噴射印刷による歯科補綴物を製造する方法と装置を得る。
【解決手段】セラミックスラリを用いて歯科補綴物の一層あるいは複数の層を噴射印刷するステップ(S101)と;前記一層あるいは複数の層上に着色溶液を噴射印刷するステップ(S102)と;前記着色溶液を固定するための定着液を塗付するステップ(S103)を有してなる噴射印刷によって歯科補綴物を製造する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
セラミックスラリを用いて歯科補綴物の一層あるいは複数の層を噴射印刷するステップと;
前記一層あるいは複数の層上に着色溶液を噴射印刷するステップと;
前記着色溶液を固定するための定着液を塗付するステップを有してなる
噴射印刷によって歯科補綴物を製造する方法。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
定着液が1層あるいは複数の層上に噴霧される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
印刷ヘッドを使用して定着液が1層あるいは複数の層上に噴射印刷される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
着色溶液を噴射印刷する前あるいは後に1層あるいは複数の層を乾燥させる請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
定着液を塗付する前あるいは後に1層あるいは複数の層を乾燥させる請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
定着液のpH値を7超とする請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
定着液がアンモニア塩化アンモニウム溶液である請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
歯科補綴物を製造するための各ステップを反復して行う請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
歯科補綴物を焼成窯内で焼成する請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
セラミックスラリを用いて歯科補綴物の一層あるいは複数の層を噴射印刷するための第1の印刷ヘッドと;
前記一層あるいは複数の層上に着色溶液を噴射印刷するための第2の印刷ヘッドと;
前記着色溶液を固定するための定着液を塗付するための塗付装置を有してなる
噴射印刷によって歯科補綴物を製造する製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、噴射印刷によって歯科補綴物を製造する方法と、噴射印刷によって歯科補綴物を製造するための製造装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
二酸化ジルコニウム製のセラミック補綴物の手作業の着色に際して、個別に着色するために硝酸塩からなる浸透溶液が使用される。その浸透溶液を、例えばブラシを使用して補綴物の表面に塗付し、その後細孔質のセラミック内に拡散させる。その塗付には、歯科技工士の高いレベルの経験が要求される。
【0003】
この二酸化ジルコニウム白体による着色プロセスは、エアブラシシステムによってコンピュータ制御して補綴物に浸透させることによって自動化することができる。付加製造方法において、異なって着色された溶剤ベースのセラミックスラリを選択的にインクジェットによって塗付することができる。高レベルに充填されたセラミックスラリの処理のためには、粒子大、充填度合い、並びに粘度と摩耗性に関して高い要求性能が、使用される印刷ヘッドに対して求められる。水性のスラリの噴射印刷(ジェット)が、溶剤ベースのスラリに対する代替方式を提供する。その場合、噴射された材料層がひび割れを伴わずに乾燥する。
【0004】
しかしながら、手動式の浸透工程に際しては塩溶液が非制御で二酸化ジルコニウム白色材中に拡散される。予め塗付されているセラミック層の層毎の選択的な着色と組み合わせた層方式の材料塗付に際して、下位の層内の先に沈着している硝酸塩が再び溶解して、既に加工されているセラミック部材内に制御不能に再拡散する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、立体的な層造形プロセス中において着色溶液として選択的に塗付される硝酸塩溶液の制御不能な拡散あるいは流動を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の技術的な課題は、独立請求項の対象によって解決される。技術的に好適な実施形態が、従属請求項、発明の詳細な説明、ならびに添付図面の対象である。
【0007】
第1の態様によれば、セラミックスラリを用いて歯科補綴物の一層あるいは複数の層を噴射印刷するステップと;前記一層あるいは複数の層上に着色溶液を噴射印刷するステップと;前記着色溶液を固定するための定着液を塗付するステップを有してなる、噴射印刷によって歯科補綴物を製造する方法によって上記の技術的な課題が解決される。それによって、着色溶液として選択的に塗付された硝酸塩溶液が層形成工程中に制御不能に拡散あるいは流動することを防止することができる。付加製造工程中において、三次元印刷されたグリーン体を、着色溶液を使用して制御して選択的に着色することが保証される。その場合に、選択的なスラリの材料塗付と選択的な着色が分離して実行される。材料塗付と着色のために同一あるいは異なった印刷ヘッドを使用することができる。定着液によって、例えば多色のグリーン体を製造するための水性スラリ上の着色溶液の拡散が防止される。この方式によって、例えば付加製造工程中における三次元印刷された二酸化ジルコニウムグリーン体の着色溶液を使用していて制御された選択的な着色が保証される。
【0008】
この方法の技術的に好適な実施形態によれば、定着液が1層あるいは複数の層上に噴霧される。それによって例えば、定着液を高速かつ大面積に塗付することができるという技術的な利点が達成される。
【0009】
この方法の技術的に好適な別の実施形態によれば、印刷ヘッドを使用して定着液が1層あるいは複数の層上に噴射印刷される。それによって例えば、定着液が目標に合わせて精密かつ選択的に塗付され得るという技術的な利点が達成される。
【0010】
この方法の技術的に好適な別の実施形態によれば、着色溶液を噴射印刷する前あるいは後に1層あるいは複数の層を乾燥させる。それによって例えば、着色溶液の拡散が低減されるという技術的な利点が達成される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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