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公開番号
2025104609
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222522
出願日
2023-12-28
発明の名称
バッチャープラントのセメントミルク製造方法
出願人
三和機材株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B28C
7/06 20060101AFI20250703BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約
【課題】 従来、所望量のセメントミルクを得るために、セメントミルクの重量を計測しているが、投入された後のセメントミルクの重量を計測しているにすぎず、混合割合は正確に把握できず、セメントミルクの品質にばらつきが生じるという課題がある。
【解決手段】所望量に設定され供給された水と予め設定した設定量のセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から予め設定した設定量のセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
請求項1において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを、予め設定した設定量より少ない任意の所定量に到達するであろう所定時間経過前に一旦搬送装置9を停止させ、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9を寸動運転させて微少供給して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項3】
請求項1において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、所定時間経過のセメント計測値が設定値より離れているときには再び通常運転を選択し、所定時間経過のセメント計測値が総量設定値に近いときは寸動運転を選択して寸動運転により設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか一項において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを所定量供給し、供給後ミキサー3内のセメント量を計測し、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給する際に、最後は必ず搬送装置9の寸動運転により総量設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項5】
所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から搬送装置9により供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、搬送装置9の駆動は、所望セメントミルク量に対するセメントの総量である総量設定値に対して、総量設定値より少ない任意の所定値となるように、搬送装置9の所定時間通常運転により供給して供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量設定値に対してセメント投入時の補正値を設定値より低い数値の2段階設定し、2段階の補正値ごとに段階的にセメントの投入を行う構成とし、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の搬送装置9の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5の搬送装置9を寸動運転させてミキサー3にセメントを微少供給する寸動運転機能を搭載し、不足分を寸動運転により微小単位で投入する構成とし、前記補正値とはサイロ5停止後のオーバーランで設定値を上回らないよう、予め設定値より低い値でサイロ5の運転を停止させる数値とし、かつ、設定値以上になるまでサイロ5を寸動運転を繰り返して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項6】
所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、搬送装置9の所定時間通常運転により供給して供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算する構成とし、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量を設定値に対してセメント投入時の補正値を設定値より低い数値の2段階設定し、2段階の補正値ごとに段階的にセメントの投入を行う構成とし、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5を寸動運転させてミキサー3にセメントを微少供給する寸動運転機能を搭載し、不足分を寸動運転により微小単位で投入する構成とし、前記補正値とはサイロ5停止後のオーバーランで設定値を上回らないよう、予め設定値より低い値でサイロ5の運転を停止させる数値とし、かつ、設定値以上になるまでサイロ5を寸動運転を繰り返して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項7】
請求項6において、2段階の補正値のうち、第一補正値では設定値を下回る数値とし、第二補正値では先の投入の不足分を補う数値とし、かつ、設定値-第一補正値の差Aよりも設定値-第二補正値の差Bが小さくなるように設定し、第二補正値を用いた投入が終了した際でも設定値を下回っている場合は、前記寸動運転を繰り返し、設定値以上になるまでサイロ5の寸動運転を繰り返すバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項8】
バッチャープラント1のミキサー3に、予め設定された量となるセメントミルクとなるべき量に設定された水を供給し、ミキサー3に供給された水量を基準に所定割合の割合比となるセメント量を演算し、補正されたセメント量をミキサー3に供給する構成とし、セメントを供給するサイロ5の搬送装置9は、供給総量に対する所定値まで供給すると、一旦、供給を停止させて供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、その後はサイロ5の搬送装置9を寸動運転させて微少供給する構成とし、サイロ5の搬送装置9を寸動運転させるに際し搬送装置9の再運転までに必ず所定時間の停止時間を挟む構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項9】
請求項5~請求項8の何れか一項において、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、サイロ5を停止させると、開閉バルブ13を閉塞し、サイロ5を再運転するときには開閉バルブ13を開く構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
【請求項10】
所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量を設定値とすると、設定値より低い数値の所定値を設定し、サイロ5の駆動して所定値となるであろう時間通常運転して一旦停止させて供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、通常運転後のミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、サイロ5を駆動させて微少量供給する搬送装置9の寸動運転を開始し、寸動運転後のミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、ミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えるまで、前記サイロ5の寸動運転を繰り返してセメントを供給して行うバッチャープラントのセメントミルク製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイロを使用したバッチヤープラントに関する発明であり、特にサイロを用いて投入する、セメントやベントナイトなどの粉体の計量精度を求める場合に関する発明である。
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【背景技術】
【0002】
従来、セメント貯蔵用のサイロから供給されるセメントに水を加えて撹拌することでセメントミルクを製造するミキサーと、このミキサーの重量を計測する重量計測器を設けた構成は、公知である(特許文献1)。
また、従来、セメント投入の際、予め所定量の水に投入すべき割合のセメント量を設定しておき、設定したセメント量の設定値に満たない状態で投入を停止した場合、設定値を上回るようにセメントを追加投入する構成は公知である(特許文献2~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-281632号公報
特開2020-92290号公報
特開2020-93424号公報
特開2021-176696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例の特許文献1では、所望量のセメントミルクを得るために、重量計測器によりセメントミルクの重量を計測しているが、単に、水とセメントを投入された後のセメントミルクの重量を計測しているにすぎず、水とセメントの混合割合は正確に把握できず、セメントミルクの品質にばらつきが生じるという課題がある。
また、前記公知例の特許文献2~4では、設定したセメント量の設定値に満たない状態でセメント投入を停止した場合に、追加投入を行う際に、設定値を上回ってからサイロの投入を停止するので、停止後のオーバーランにより、設定値よりも大幅に多く投入されてしまうことがある。
そして、追加投入する機能は、設定値を上回っていればよい場合には有効であるが、設定値からの許容範囲に上限値が設けられていて、許容範囲が狭い場合に許容範囲を超えてしまう欠点があった。
実現場ではセメントの使用量に基準が設けられており、許容範囲が狭い場合、従来の方式ではセメントの投入量が基準を超えてしまう問題があった。
本発明は、セメントミルクの製造工程のうち、粉体(セメント)の供給方法を工夫して、セメント供給精度を向上させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から予め設定した設定量のセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項2の発明は、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを、予め設定した設定量より少ない任意の所定量に到達するであろう所定時間経過前に一旦搬送装置9を停止させ、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9を寸動運転させて微少供給して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項3の発明は、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、所定時間経過のセメント計測値が設定値より離れているときには再び通常運転を選択し、所定時間経過のセメント計測値が総量設定値に近いときは寸動運転を選択して寸動運転により設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項4の発明は、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを所定量供給し、供給後ミキサー3内のセメント量を計測し、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給する際に、最後は必ず搬送装置9の寸動運転により総量設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項5の発明は、所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から搬送装置9により供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、搬送装置9の駆動は、所望セメントミルク量に対するセメントの総量である総量設定値に対して、総量設定値より少ない任意の所定値となるように、搬送装置9の所定時間通常運転により供給して供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量設定値に対してセメント投入時の補正値を設定値より低い数値の2段階設定し、2段階の補正値ごとに段階的にセメントの投入を行う構成とし、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の搬送装置9の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5の搬送装置9を寸動運転させてミキサー3にセメントを微少供給する寸動運転機能を搭載し、不足分を寸動運転により微小単位で投入する構成とし、前記補正値とはサイロ5停止後のオーバーランで設定値を上回らないよう、予め設定値より低い値でサイロ5の運転を停止させる数値とし、かつ、設定値以上になるまでサイロ5を寸動運転を繰り返して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項6の発明は、所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、搬送装置9の所定時間通常運転により供給して供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算する構成とし、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量を設定値に対してセメント投入時の補正値を設定値より低い数値の2段階設定し、2段階の補正値ごとに段階的にセメントの投入を行う構成とし、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5を寸動運転させてミキサー3にセメントを微少供給する寸動運転機能を搭載し、不足分を寸動運転により微小単位で投入する構成とし、前記補正値とはサイロ5停止後のオーバーランで設定値を上回らないよう、予め設定値より低い値でサイロ5の運転を停止させる数値とし、かつ、設定値以上になるまでサイロ5を寸動運転を繰り返して行うセメントミルクを製造するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項7の発明は、2段階の補正値のうち、第一補正値では設定値を下回る数値とし、第二補正値では先の投入の不足分を補う数値とし、かつ、設定値-第一補正値の差Aよりも設定値-第二補正値の差Bが小さくなるように設定し、第二補正値を用いた投入が終了した際でも設定値を下回っている場合は、前記寸動運転を繰り返し、設定値以上になるまでサイロ5の寸動運転を繰り返すバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項8の発明は、バッチャープラント1のミキサー3に、予め設定された量となるセメントミルクとなるべき量に設定された水を供給し、ミキサー3に供給された水量を基準に所定割合の割合比となるセメント量を演算し、補正されたセメント量をミキサー3に供給する構成とし、セメントを供給するサイロ5の搬送装置9は、供給総量に対する所定値まで供給すると、一旦、供給を停止させて供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、その後はサイロ5の搬送装置9を寸動運転させて微少供給する構成とし、サイロ5の搬送装置9を寸動運転させるに際し搬送装置9の再運転までに必ず所定時間の停止時間を挟む構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項9の発明は、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、サイロ5を停止させると、開閉バルブ13を閉塞し、サイロ5を再運転するときには開閉バルブ13を開く構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項10の発明は、所望量のセメントミルクとなるべき量に設定された貯水タンク8から供給された水とサイロ5から供給されたセメントとをミキサー3に供給して混練してセメントミルクを得るセメントミルク製造方法において、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量を設定値とすると、設定値より低い数値の所定値を設定し、サイロ5の駆動して所定値となるであろう時間通常運転して一旦停止させて供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、通常運転後のミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、サイロ5を駆動させて微少量供給する搬送装置9の寸動運転を開始し、寸動運転後のミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、ミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えるまで、前記サイロ5の寸動運転を繰り返してセメントを供給して行うバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項11の発明は、前記サイロ5の寸動運転は、サイロ5の寸動運転停止後、必ず、ミキサー3のセメント量を計測することとしたバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項12の発明は、前記所定値は、前記設定値より低い2段階の補正値を設定し、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5を寸動運転させてセメント供給する構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項13の発明は、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、サイロ5を停止させると、開閉バルブ13を閉塞し、サイロ5を再運転するときには開閉バルブ13を開く構成としたバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項14の発明は、ミキサー3に、予め設定された量となるセメントミルクとなるべき量に設定された水設定値の水を供給し、ミキサー3に実際に供給された水量を重量計測器25により計測して水計量値とし、水設定値と水計量値とを対比し、水設定値と水計量値とが不一致のとき、予め算出された所定水量に対するセメント量となる割合となるように、水計量値の水に投入すべきセメント量を演算し、この自動補正されたセメント量をミキサー3に供給するバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
請求項15の発明は、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、開閉バルブ13の上手側の供給流路10は所定量のセメントを貯留しうる構成とし、寸動運転によるセメント供給終了後にミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、サイロ5の寸動運転させる前に、閉塞している開閉バルブ13を開放して供給流路10内のセメントをミキサー3に供給し、ミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えているときに、セメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、サイロ5の寸動運転させてセメントをミキサー3に供給し、セメント供給後に、ミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えるとセメント供給を終了させ、計測値が設定値と不一致のときは、再び、サイロ5の寸動運転させる前に、閉塞している開閉バルブ13を開放して供給流路10内のセメントをミキサー3に供給し、ミキサー3のセメント量が設定値と同じか超えるまで、開閉バルブ13の開放とサイロ5の寸動運転とを交互に繰り返して行うバッチャープラントのセメントミルク製造方法としたものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明では、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを供給して所定時間経過後に一旦搬送装置9を停止させ、ミキサー3内のセメント量を計測して搬送装置9の実際の時間当たりのセメント供給量を演算し、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うようにしているので、個々のバッチャープラントの搬送装置9に対応したセメント供給精度を向上させることができ、また、任意の所定量のセメントを搬送装置9の通常運転により供給し、残りのセメントを寸動運転により微少供給できるので、供給作業時間を短縮できると共に、供給量精度を向上させることができ、作業効率と供給量精度向上の両立化が図ることができる。
請求項2の発明では、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを、予め設定した設定量より少ない任意の所定量に到達するであろう所定時間経過前に一旦搬送装置9を停止させ、設定量に対する残りのセメントを、搬送装置9を寸動運転させて微少供給して設定値と同じかそれ以上となるように供給して行うようにしているので、最後に、搬送装置9を寸動運転させて微少供給するので、供給量精度を向上させることができ、サイロ5の搬送装置9を寸動運転させても、サイロ5の各部の損傷を防止でき、サイロ5の各部の損傷の防止と、セメント供給精度の向上とを両立させることができる。
請求項3の発明では、所定時間経過後のセメント計測値が設定値より離れているときには再び通常運転を選択し、所定時間経過のセメント計測値が総量設定値に近いときは寸動運転を選択して寸動運転により設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うようにしているので、作業効率と供給量精度向上の両立化が図ることができる。
請求項4の発明では、サイロ5の搬送装置9を通常運転により駆動してミキサー3にセメントを所定量供給し、供給後ミキサー3内のセメント量を計測し、搬送装置9の通常運転または微少供給可能な寸動運転の何れかを選択して設定値と同じかそれ以上となるように供給する際に、最後は必ず搬送装置9の寸動運転により総量設定値と同じかそれ以上となるようにセメントを供給して行うようにしているので、一層、供給量精度向上させることができる。
請求項5の発明では、搬送装置9の駆動は、所望セメントミルク量に対するセメントの総量である総量設定値に対して、総量設定値より少ない任意の所定値となるように、搬送装置9の所定時間通常運転により供給して供給量を計測して実際の搬送装置9のセメント供給量を演算し、ミキサー3に供給されるべきセメントの総量設定値に対してセメント投入時の補正値を設定値より低い数値の2段階設定し、2段階の補正値ごとに段階的にセメントの投入を行う構成とし、2段目の第二補正値までは通常のサイロ5の搬送装置9の運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5の搬送装置9を寸動運転させてミキサー3にセメントを微少供給する寸動運転機能を搭載し、不足分を寸動運転により微小単位で投入する構成とし、前記補正値とはサイロ5停止後のオーバーランで設定値を上回らないよう、予め設定値より低い値でサイロ5の運転を停止させる数値とし、かつ、設定値以上になるまでサイロ5を寸動運転を繰り返して行うようにしているので、セメントの供給量がセメント設定値を大幅に超えることがなく、供給精度を向上させることができ、正確で均一なセメントミルクを製造できる。
請求項6の発明では、セメントミルクの製造の際に、ミキサー3に実際に供給されたセメント量を計量し、不足したセメントをサイロ5の搬送装置9の寸動運転でミキサー3に供給する構成であるので、セメントの供給量がセメント設定値を大幅に超えることがなく、供給精度を向上させることができ、正確で均一なセメントミルクを製造できる。
請求項7の発明では、2段階の補正値のうち、第一補正値では設定値を下回る数値とし、第二補正値では先の投入の不足分を補う数値とし、かつ、設定値ー第一補正値の差Aよりも設定値ー第二補正値の差Bが小さくなるように設定し、第二補正値を用いた投入が終了した際でも設定値を下回っている場合は、前記寸動運転を繰り返し、設定値以上になるまでサイロ5の寸動運転を繰り返すので、搬送装置9停止後のオーバーランがあってもセメントの供給を確実にセメント設定値を超えつつ僅かな増量値で停止させることができ、適正なセメント含有成分のセメントミルクとすることができ、セメントミルクの品質を安定させることができる。
請求項8の発明では、セメントを供給するサイロ5の搬送装置9は、供給総量に対する所定値まで供給すると、一旦、供給を停止させ、その後はサイロ5の搬送装置9を寸動運転させて微少供給する構成とし、サイロ5の搬送装置9を寸動運転に際し搬送装置9の再運転までに必ず所定時間の停止時間を挟む構成としているので、サイロ5を寸動運転させても、サイロ5の各部の損傷を防止でき、セメント供給精度を向上させて、セメントミルクの品質を安定させることができる。
請求項9の発明では、サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、サイロ5を停止させると、開閉バルブ13を閉塞し、サイロ5を再運転するときには開閉バルブ13を開く構成としているので、サイロ5からミキサー3へのセメントの供給は、直ちに停止され、これにより、サイロ5の供給停止時の慣性によるセメント流入現象もなく、一層、ミキサー3へのセメント供給精度を向上させられる。
請求項10の発明では、サイロ5の寸動運転を繰り返してセメントを供給するので、ミキサー3へのセメント供給精度を向上させることができる。
請求項11の発明では、サイロ5の寸動運転停止後、必ず、ミキサー3のセメント量を計測するので、この計測時間中セメント搬送駆動モータ16を停止させて冷却させることができ、サイロ5の各部の損傷を防止することができ、微少量のセメント供給となるサイロ5の寸動運転を実現でき、セメント供給精度を向上させることができる。
請求項12の発明では、前記所定値は、前記設定値より低い2段階の補正値を設定し、2段目の第二補正値まではサイロ5の通常運転によりセメント供給し、2段目の第二補正値以降ではサイロ5を寸動運転させてセメント供給するので、通常供給に比し微少供給を確実に行うことができる。
請求項13の発明では、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設け、サイロ5のセメント搬送駆動モータ16を停止させると、開閉バルブ13を閉塞し、サイロ5を再運転するときには開閉バルブ13を開く構成としているので、サイロ5の供給停止時の慣性によるセメント流入現象もなく、一層、ミキサー3へのセメント供給精度を向上させられることができる。
請求項14の発明では、ミキサー3に、予め設定された量となるセメントミルクとなるべき量に設定された水設定値の水を供給し、ミキサー3に実際に供給された水量を重量計測器25により計測して水計量値とし、水設定値と水計量値とを対比し、水設定値と水計量値とが不一致のとき、水設定値に対する所定割合の割合比となるセメント量を演算し、この自動補正されたセメント量をミキサー3に供給するので、一層、セメント供給精度を向上させられることができる。
請求項15の発明では、通常運転または寸動運転によるセメント供給(投入)終了後に、計測値が設定値と不一致(少ない)のときは、サイロ5の寸動運転させる前に、閉塞している開閉バルブ13を開放して供給流路10内のセメントをミキサー3に供給できるので、サイロ5の寸動運転よりもさらに微少量のセメントをミキサー3に追加供給でき、一層、セメント供給精度を向上させられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
バッチャープラントの側面図。
同平面図。
同概略回路図。
供給流路の構成図。
セメントミルク製造のフロー図。
経過時間に伴うセメント投入量のグラフ図。
他の実施形態のフロー図。
経過時間に伴うセメント投入量のグラフ図。
他の実施形態のフロー図。
セメント量を演算するフロー図。
制御部(操作盤)の正面図。
同一部拡大図。
制御部の表示操作部(タッチパネル)の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態を図により説明すると、1は可搬式のバッチャープラント、2はバッチャープラント1の枠フレーム体であり、枠フレーム体2には水とセメント(ベントナイトを含む粉体)とを撹拌してセメントミルクを製造するミキサー3と、このミキサー3で製造したセメントミルクを固まらないようにかき回しながら一時貯留するアジテータ4とを備えている。
バッチャープラント1の枠フレーム体2の上部には、ミキサー3に供給するセメントを貯留するサイロ5を設ける。
そのため、サイロ5は、後述するミキサー3にセメントの微少供給をするために適した仕様とすると好適である。
なお、本発明の要件ではないが、本実施形態では、バッチャープラント1の近傍に、サイロ5に供給するセメントを貯留する外部補給サイロ6を設け、外部補給サイロ6とサイロ5とを補給搬送ホース7により接続している。
そのため、セメントミルク製造に際し、バッチャープラント1を連続運転可能に構成している。
【0009】
また、バッチャープラント1の近傍にはセメントに加える水を貯留する貯水タンク8を設けている。
前記サイロ5の構成は任意であり、サイロ5はセメントを貯留できればよく、サイロ5内の底部に搬送装置9を設けていればよい。
また、搬送装置9はスクリュー(螺旋翼)のピッチを大きく、回転速度を速い構成とすると、通常運転時の投入量を多くして、作業効率を向上させ、後述する寸動運転で微少供給をも可能になる。
サイロ5の搬送装置9の排出口には排出ホース11の上部を接続し、排出ホース11の下部にはセメント供給管12を接続し、セメント供給管12の下部はミキサー3に接続する。
したがって、排出ホース11とセメント供給管12により、サイロ5とミキサー3とを連結する供給流路10を構成し、供給流路10に開閉バルブ13を設ける。
【0010】
すなわち、枠フレーム体2に、水とセメントとを撹拌してセメントミルクを製造するミキサー3と、このミキサー3で製造したセメントミルクを固まらないようにかき回しながら一時貯留するアジテータ4と、ミキサー3へセメントを供給するサイロ5とを設け、バッチャープラント1の近傍にセメントに加える水を貯留する貯水タンク8を配置し、前記サイロ5にはサイロ5内のセメントを排出する搬送装置9を設け、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に開閉バルブ13を設ける。
また、前記サイロ5からミキサー3へのセメントを供給する供給流路10に設けた開閉バルブ13の上手側の供給流路10には所定量のセメントを貯留しうる構成とする。
16はサイロ5の搬送装置9を駆動するセメント搬送駆動モータである。
サイロ5にはセメント容量検出器(パドルスイッチ)14を設け、サイロ5内のセメント容量が少なくなると外部サイロ6からサイロ5へ自動でセメントを供給する構成とする。
(【0011】以降は省略されています)
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