特許ウォッチ

公開番号2025086652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200779
出願日2023-11-28
発明の名称シート搬送装置及び画像形成装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人ぱてな
主分類B65H 5/00 20060101AFI20250602BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】第1ローラに溜まる静電気を確実性高く逃がすことができるとともに、第1ローラに衝撃が作用するときに、第1軸受の破損を抑制できるシート搬送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート搬送装置2は、第1ローラ41と、第2ローラ42と、導電性樹脂で形成され、回転軸41Sの第1端部41S1を支持する第1軸受110と、第1軸受110よりも靭性が高い材料で形成され、第1端部41S1を支持する第2軸受120と、導電性材料で形成され、第1ローラ41が第2ローラ42を押圧する向きに第1軸受110を付勢する付勢手段49Rと、第2軸受120を第2方向DF1に移動可能に支持するフレーム90と、を備える。第2軸受120は、回転軸41Sが第1方向へ移動する力F1を受ける。フレーム90は、力F1を受けた第2軸受120の第1方向への移動を規制する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
第１方向に延びる回転軸を有し、シートを搬送する第１ローラと、
前記第１方向に直交する第２方向において前記第１ローラに対向し、シートを搬送する第２ローラと、
導電性樹脂で形成され、前記回転軸の一方側の第１端部を支持する第１軸受と、
前記第１軸受よりも靭性が高い材料で形成され、前記第１端部を支持する第２軸受と、
導電性材料で形成され、前記第１ローラが前記第２ローラを押圧する向きに前記第１軸受を付勢する付勢手段と、
前記第２軸受を前記第２方向に移動可能に支持するフレームと、
を備え、
前記第２軸受は、前記回転軸が前記第１方向へ移動する力を受けるものであり、
前記フレームは、前記回転軸が前記第１方向へ移動する力を受けた前記第２軸受の前記第１方向への移動を規制することを特徴とするシート搬送装置。
続きを表示（約 1,600 文字）【請求項２】
前記第１軸受よりも靭性が高い材料で形成され、前記回転軸の他方側の第２端部を支持する第３軸受をさらに備え、
前記第３軸受は、前記第２軸受が前記回転軸から受ける力とは逆向きの力を受けるものであり、
前記フレームは、前記逆向きの力を受けた前記第３軸受の前記第１方向への移動を規制する請求項１記載のシート搬送装置。
【請求項３】
前記第２軸受は、前記フレームによって前記第１方向への移動が規制される被規制部を有し、
前記第１方向において、前記第１軸受と前記第２軸受の前記被規制部とが同じ位置にある請求項１又は２記載のシート搬送装置。
【請求項４】
前記回転軸は、前記回転軸よりも径方向の外側に突出する突出部を有し、
前記第１軸受は、前記第１方向において前記第２軸受と前記突出部との間に位置しており、
前記回転軸が前記第１方向へ移動することで前記突出部が前記第１軸受に当接し、
前記第２軸受は、前記突出部に当接される前記第１軸受と前記第１方向において当接することで前記回転軸が前記第１方向へ移動する力を受ける請求項１又は２記載のシート搬送装置。
【請求項５】
前記第１軸受は、前記回転軸の前記第１端部を内挿する第１軸受本体と、前記第１軸受本体に一体に形成され、前記付勢手段の一端を係止する係止部と、を有し、
前記第２軸受は、前記回転軸の前記第１端部を内挿する第２軸受本体と、前記第２軸受本体に一体に形成され、前記フレームによって前記第１方向への移動が規制される被規制部と、を有し、
前記第１軸受本体及び前記第２軸受本体の一方は、前記第１方向において前記第１軸受本体及び前記第２軸受本体の他方に食い込むように突出する嵌合凸部を有し、
前記第１軸受本体及び前記第２軸受本体の前記他方は、前記嵌合凸部と嵌合して前記第１軸受本体と前記第２軸受本体との前記回転軸周りの相対回転を規制する嵌合凹部を有している請求項１又は２記載のシート搬送装置。
【請求項６】
前記付勢手段は、金属線材で形成された圧縮コイルバネであり、
金属板材で形成され、アースに接続されるフレーム板金と、
金属線材で形成され、前記フレーム板金と前記圧縮コイルバネとに接触する少なくとも１つのアース接続部材と、
をさらに備えている請求項１又は２記載のシート搬送装置。
【請求項７】
金属板材で形成され、前記第１ローラ及び前記第２ローラに向けてシートを案内するシュート板金をさらに備え、
前記アース接続部材は、前記シュート板金に当接する第１部分と、前記フレームを貫通する第２部分と、を有している請求項６記載のシート搬送装置。
【請求項８】
前記第２軸受は、非導電性樹脂で形成されている請求項１又は２記載のシート搬送装置。
【請求項９】
請求項１又は２記載のシート搬送装置と、
シートに画像を形成する画像形成部と、
前記シート搬送装置及び画像形成部を収容する装置本体と、
を備えた画像形成装置であって、
前記画像形成部は、前記装置本体に装着された装着位置と、前記装着位置から引き出された引き出し位置と、の間で移動可能なドロワを有し、
前記第２ローラは、前記ドロワに回転可能に支持され、前記ドロワが前記引き出し位置に移動することにより前記第１ローラから離隔し、
前記ドロワは、前記ドロワが前記装着位置にある状態で前記第２軸受を前記第２方向に移動可能に保持する保持部と、前記ドロワが前記装着位置から前記引き出し位置に移動し始めるときに、前記第２軸受を押して前記第１ローラの前記第２ローラに対する押圧を解除する解除部と、を有していることを特徴とする画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明はシート搬送装置及び画像形成装置に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１に従来のシート搬送装置の一例が開示されている。このシート搬送装置は、２つのローラにより構成されるレジストローラ対を備えている。
【０００３】
特許文献１の図１０～図１３に示すように、各ローラの回転軸の一方側の端部を支持する第１支持部には、２つの軸受が装着され、第１支持部のストッパー取付部には、ストッパーが取り付けられている。ストッパーは、導電性樹脂で形成され、上方に位置する軸受に対して外れ防止となる。つまり、ストッパーは、回転軸の一方側の端部を間接的に支持する軸受である。
【０００４】
このシート搬送装置は、レジストローラ対に溜まる静電気をストッパーを経由してアースに逃がすようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２１－１１６１４２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかし、上記特許文献１開示のシート搬送装置のように、導電性樹脂で形成される軸受を備えた従来のシート搬送装置では、軸受の靭性が低くなり易い。このため、ユーザがシート搬送装置を持ち運ぶときに誤って落下させるなどしてローラの回転軸に衝撃が作用し、回転軸が急激に移動するときに、軸受が破損し易くなるおそれがある。
【０００７】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、第１ローラに溜まる静電気を確実性高く逃がすことができるとともに、第１ローラに衝撃が作用するときに、第１軸受の破損を抑制できるシート搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明のシート搬送装置は、第１方向に延びる回転軸を有し、シートを搬送する第１ローラと、
前記第１方向に直交する第２方向において前記第１ローラに対向し、シートを搬送する第２ローラと、
導電性樹脂で形成され、前記回転軸の一方側の第１端部を支持する第１軸受と、
前記第１軸受よりも靭性が高い材料で形成され、前記第１端部を支持する第２軸受と、
導電性材料で形成され、前記第１ローラが前記第２ローラを押圧する向きに前記第１軸受を付勢する付勢手段と、
前記第２軸受を前記第２方向に移動可能に支持するフレームと、
を備え、
前記第２軸受は、前記回転軸が前記第１方向へ移動する力を受けるものであり、
前記フレームは、前記回転軸が前記第１方向へ移動する力を受けた前記第２軸受の前記第１方向への移動を規制することを特徴とする。
【０００９】
本発明のシート搬送装置において、付勢手段によって第１ローラが第２ローラを押圧する向きに付勢される第１軸受は、付勢手段の付勢力を回転軸に伝達する機能を発揮する。このため、第１軸受が回転軸に密着し易いので、第１ローラに溜まる静電気を回転軸から導電性を有する第１軸受及び付勢手段を経由してアースに確実性高く逃がすことができる。
【００１０】
フレームによって第２方向に移動可能に支持される第２軸受は、第１軸受及び回転軸が移動する方向を第２方向に沿わせ、また、付勢手段の付勢力の向きも第２方向に沿わせる。そして、第２軸受は、回転軸が第１方向へ移動する力を受けたときに、フレームによって第１方向への移動を規制され、それに伴って、回転軸も第１方向への移動が規制される。
（【００１１】以降は省略されています）

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