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公開番号2025086291
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023200263
出願日2023-11-27
発明の名称機械式駐車装置の電気自動車用トレー、及びその製造又は改造方法
出願人日精株式会社
代理人個人
主分類E04H 6/42 20060101AFI20250530BHJP(建築物)
要約【課題】トレー製造ラインの変更を伴うことなく電気自動車の充電が可能となる電気自動車用トレーが製造でき、簡便な作業かつ低コストで電気自動車用トレーを提供することを目的とする。
【解決手段】車両50が入出庫可能とされる出入口扉6と、車両50を載置するトレー10が移動可能に配置される床3と、を含んで構成される入出庫室2と、を有する機械式駐車装置1において、トレー10は、平面視、矩形に形成され、その少なくとも1か所の角部の上面12に、充電プラグ接続部30が内蔵される充電装置20を有し、充電装置20は、ほぼ直方体に形成される充電装置本体22を有するとともに、トレー10の長手方向に長辺を有し、長辺のトレー内側を向く側に開口24が形成され、開口24に対応する位置であって、充電装置本体22の背面23に充電プラグ接続部30が固定され、トレー10の角部の上面12に直接固定される。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項１】
車両が入出庫可能とされる出入口扉と、前記車両を載置するトレーが移動可能に配置される床と、を含んで構成される入出庫室と、を有する機械式駐車装置において、
前記トレーは、平面視、矩形に形成され、その少なくとも１か所の角部の上面に、充電プラグ接続部が内蔵される充電装置を有し、
前記充電装置は、ほぼ直方体に形成される充電装置本体を有するとともに、前記トレーの長手方向に長辺を有し、前記長辺のトレー内側を向く側に開口が形成され、前記開口に対応する位置であって、前記充電装置本体の背板に前記充電プラグ接続部が固定され、前記トレーの角部の上面に直接固定される、
機械式駐車装置の電気自動車用トレー。
続きを表示（約 720 文字）【請求項２】
前記充電プラグ接続部は電力を供給する配線を有し、前記配線は、前記充電装置本体及びトレーの骨部材に形成される通線穴を介して通線され、前記トレーの下面側に設置される集電部材に接続される、請求項１に記載の機械式駐車装置の電気自動車用トレー。
【請求項３】
前記充電装置の充電装置本体は、鋳造される鋳物で製作される、請求項１又は２に記載の機械式駐車装置の電気自動車用トレー。
【請求項４】
前記充電装置の下部は台座を介して前記トレーに固定される、請求項１又は２に記載の機械式駐車装置の電気自動車用トレー。
【請求項５】
前記開口は、充電プラグが横から差し込まれて接続可能な位置とされる、請求項１又は２に記載の機械式駐車装置の電気自動車用トレー。
【請求項６】
機械式駐車装置のトレーは、平面視、矩形に形成され、その少なくとも１か所の角部の上面に、充電プラグ接続部が内蔵される充電装置を有し、
前記トレーの下面側に集電部材を設け、
前記トレーの骨部材に、充電プラグ接続部に電力を供給する配線が通線可能な通線穴を設け、
前記充電装置は予め充電プラグ接続部が内部に固定され、
ボルト固定用の穴部が開口された台座を、前記トレーに開口されたボルト固定用の穴部に合わせて設置し、
前記配線を前記通線穴に通線し、
前記台座の上部に前記充電装置を設置して前記穴部にボルトを差し込み、前記トレーの下面側又は上面側からナットで固定し、
前記配線を前記集電部材に接続する、
機械式駐車装置の電気自動車用トレーの製造又は改造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、機械式駐車装置の電気自動車用トレー、及びその製造又は改造方法に関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、自動車において電気自動車が普及し始めている。電気自動車には、純粋にバッテリとモータとで走行するバッテリ電気自動車（ＢＥＶ）と称するもの、内燃機関とモータとを併用し、バッテリには外部充電設備から電気を充電可能なプラグインハイブリッド車（ＰＨＥＶ）等、バッテリの充電が必要な自動車がある。
【０００３】
バッテリの充電には、一般充電の他に急速充電ができる車種もあるが、いずれにしても、バッテリの充電には長時間を要するため、機械式駐車装置においても、駐車中に充電ができる設備を備えたものの要求が高まっている。
【０００４】
このような事情に鑑み、特許文献１には、複数の駐車空間と電源装置とを持つ駐車装置において車両を搭載するために使用され充電ケーブルで電力を給電される車両を搭載可能であり少なくとも駐車空間に置かれたときに電源装置から電力を給電されるパレットであって、上から見て略長方形の形状を持つ板構造体であり左右１対の長辺に沿って立ち上がる左右１対の立ち上がり部と左右１対の該立ち上がり部の間に並列し車両の左右の転動するタイヤを案内する左右１対の案内面とを設けられるパレット主構造体と、前記充電ケーブルに電気的に接合できる車両側中継端子と、前記車両側中継端子を支持する支持機構と、電源装置から給電された電力を前記車両側中継端子へ中継する中継機器と、を備え、前記パレット主構造体が前記立ち上がり部の前記案内面の側に向く側面に開口を設けられ、前記支持機構が前記車両側中継端子を前記開口を通して充電ケーブルと電気的に脱着可能になる様に前記立ち上がり部に格納する、ことを特徴とするパレットが記載されている。
【０００５】
また、特許文献２には、駐車車両の進入方向に配置されるトレーと、前記トレーに設けられ、充電プラグ接続部を備えた充電部とを有し、前記トレー上に搭載した駐車車両の給電端子に、車載される充電ケーブルの充電コネクタを接続するとともに、前記充電プラグ接続部に、前記充電ケーブルの充電プラグを接続した状態で格納スペースへ移動して駐車しながらバッテリーの充電を行う機械式駐車装置において、前記充電部は、前記トレーの上面に開口を有し、充電時に前記充電ケーブルのコントロールボックスを格納可能な格納室と、前記格納室の前記開口をヒンジを介して開閉可能に閉塞するとともに、閉塞時には前記トレーの上面と略同一面をなす蓋部材とを備えたことを特徴とする機械式駐車装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２０１２－１８８８９４号公報
特開２０１９－２０３３６１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、特許文献１に記載された駐車装置用パレットでは、パレット１００の立ち上がり部Ｆの内側面に大きな開口Ｗを備え、立ち上がり部Ｆの外側面には支持フレーム１５１を固定して、立ち上がり部Ｆの内部において、支持フレーム１５１に車両側中継端子１３０を設けている。このような構造を有するパレット１００では、パレット１００の製造工程において、立ち上がり部Ｆに開口Ｗを開ける工程、及び支持フレーム１５１を新たに設ける工程等が増加するため、通常の非電気自動車用のパレットの製造工程を変更しなければ、パレット１００のパレット主構造体１１０が完成しない。これにはパレット製造ラインを変更しなければならず、大きなコストアップにつながる。
【０００８】
また、特許文献２に記載された機械式駐車装置は、トレー５の上面に大きな開口３５を有する格納室３１を備え、格納室３１の内部に、起倒可能な保護ブラケット３４及び第１辺（固定部）４２に充電プラグ接続部３３を固定し、開口３５を閉塞する蓋部材３２がヒンジ３６を介して取り付けられて、駐車車両Ａの通行を可能としている。このような構造を有するトレー５では、トレー５の製造工程において、トレー５の上面に開口３５を開ける工程、格納室３１を開口３５に合わせて固定する工程、及び、保護ブラケット３４及び第１辺（固定部）４２を回動可能に固定し、第１辺（固定部）４２に充電プラグ接続部３３を固定する工程等が増加するため、通常の非電気自動車用のトレーの製造工程を変更しなければ、トレー５が完成しない。これにはトレー製造ラインを変更しなければならず、大きなコストアップにつながる。
【０００９】
本発明は、トレーの基本構成が通常の非電気自動車用のトレーと同じであるため、トレー製造ラインの変更を伴うことなく電気自動車の充電が可能となる電気自動車用トレーが製造でき、簡便な作業かつ低コストで電気自動車用トレーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
第１態様に係る機械式駐車装置の電気自動車充電トレーは、車両が入出庫可能とされる出入口扉と、前記車両を載置するトレーが移動可能に配置される床と、を含んで構成される入出庫室と、を有する機械式駐車装置において、前記トレーは、平面視、矩形に形成され、その少なくとも１か所の角部の上面に、充電プラグ接続部が内蔵される充電装置を有し、前記充電装置は、ほぼ直方体に形成される充電装置本体を有するとともに、前記トレーの長手方向に長辺を有し、前記長辺のトレー内側を向く側に開口が形成され、前記開口に対応する位置であって、前記充電装置本体の背板に前記充電プラグ接続部が固定され、前記トレーの角部の上面に直接固定される。
（【００１１】以降は省略されています）

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