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公開番号
2025084494
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023198444
出願日
2023-11-22
発明の名称
耐熱複合材料及び該耐熱複合材料を用いた炉壁
出願人
美濃窯業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F27D
1/00 20060101AFI20250527BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】一般的な耐火物と、軽量で作業性に優れ、耐久にも優れる低熱容量の高アルミナ含有ファイバーの集積体を効果的に利用し、1600℃以上の高温の使用でも優れた寸法安定性を確保した、炉壁の内張材として効果的に使用でき一般的な耐火物に比較して炉壁の施工が簡便で、亀裂が入って破片が脱落することも抑制できる耐熱複合材料の提供。
【解決手段】質量比でアルミナを70%以上含む高アルミナ含有ファイバーの集積体と、六面体の定形耐火物が一体化されてなる、耐火用・断熱用の内張り炉材として用いられる耐熱複合材料(複合体)で、前記定形耐火物の1つの側面と2つの平面が、前記集積体で覆われ、且つ、他の3つの側面が露出した状態で複合化されており、且つ、定形耐火物の集積体で覆われた1つの側面以外の3つの側面において、前記集積体の端面と前記耐火物の端面とが面一の状態で突き合わされて同一平面を形成してなる耐熱複合材料及び炉壁。
【選択図】 図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
耐熱性材料である質量比でアルミナを70%以上含む高アルミナ含有ファイバーの集積体と、加熱炉の内張り炉材として用いられている六面体の定形耐火物が複合化されて一体化されてなる複合体である、耐火用・断熱用の内張り炉材として用いられる耐熱複合材料であって、
前記六面体の定形耐火物の1つの側面と2つの平面が、前記集積体で覆われ、且つ、他の3つの側面が露出した状態で複合化されており、且つ、前記集積体で覆われた1つの側面以外の3つの側面において、前記集積体の端面と前記耐火物の端面とが面一の状態で突き合わされて同一平面を形成してなることを特徴とする耐熱複合材料。
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【請求項2】
さらに、前記複合体が複数積層された積層構造を有するブロック状の耐熱複合材料であって、前記積層構造が、前記平面を覆う集積体同士が重なる方向で積層されて、積層方向に前記集積体からなる層と前記定形耐火物からなる層が連続して形成され、且つ、前記集積体で覆われた前記定形耐火物の1つの側面以外の3つの側面において、前記集積体の端面と前記耐火物の端面とが面一の状態で突き合わされて同一平面を形成してなり、積層方向の長さが150mm以上である請求項1に記載の耐熱複合材料。
【請求項3】
前記集積体の使用温度が1600℃以上であり、前記定形耐火物の使用温度が1600℃以上である請求項1又は2に記載の耐熱複合材料。
【請求項4】
前記集積体が、嵩密度が200kg/m
3
以下の高アルミナ含有ファイバーからなるブランケットであり、且つ、前記定形耐火物の嵩密度が2000kg/m
3
以下である請求項1又は2に記載の耐熱複合材料。
【請求項5】
前記定形耐火物が、室温から1600℃以上の加熱状態を経て室温状態に戻るまでの焼成過程で高い残存線膨張率を示す、加熱で膨張する材料である請求項1又は2に記載の耐熱複合材料。
【請求項6】
前記複合体の材料構成が、体積比で、前記高アルミナ含有ファイバーが30~70%であり、前記定形耐火物が30%~70%である請求項1又は2に記載の耐熱複合材料。
【請求項7】
前記複合体の形状が、縦50~350mm、横50~350mm、厚み50~300mmである請求項1又は2に記載の耐熱複合材料。
【請求項8】
さらに、前記複合体が複数積層された積層構造を有するブロック状の耐熱複合材料から前記定形耐火物が脱落することを防止するための脱落防止ピンが設けられており、該脱落防止ピンは、複数積層された前記複合体を構成している前記集積体と前記定形耐火物の両方を貫通した状態で配置されている請求項2に記載の耐熱複合材料。
【請求項9】
耐火用・断熱用の内張り炉材からなる炉壁であって、前記耐火用・断熱用の内張り炉材として前記請求項1又は2に記載の耐熱複合材料を複数用いてなり、且つ、炉内側に前記集積体が配置されるように構成されていることを特徴とする炉壁。
【請求項10】
前記複数の耐熱複合材料が、前記積層体を構成する定形耐火物が垂直方向の一直線上に配置され、或いは、隣接する耐熱複合材同士における前記積層体を構成する定形耐火物の位置が、垂直方向と水平方向が交互に配置されている請求項9に記載の炉壁。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、工業用加熱炉等に用いられる内張り炉材として有用な耐熱複合材料及び耐熱複合材料を用いてなる炉壁に関する。本発明は、高アルミナ含有ファイバーの集積体を効果的に利用する技術に関するが、本発明では、以下、セラミックスファイバーの集積体の代表例として「セラミックブランケット」を挙げて説明する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、加熱炉や熱処理炉等の工業炉では、耐火用・断熱用の内張り炉材として、耐火物と呼ばれる耐熱材料が用いられてきた。一方、近年、従来の耐火物の代替品として、軽量性、低蓄熱性及び断熱性等の諸機能性に優れるセラミックスファイバーの集積体からなるブランケットを用いて形成した耐熱ブロックが開発され、多く用いられるようになってきている。
【0003】
セラミックブランケットからなる耐熱ブロックついては、例えば、下記に挙げるような種々の提案がされている。特許文献1では、セラミックブランケットと耐熱性クロスの積層物を、長繊維アルミナファイバー製紐状体で縫い合わせて一体化してなる耐熱ブロックが提案されている。また、特許文献2では、嵩密度が60~80kg/m
3
の結晶アルミナファイバーマットからなる内層体と、嵩密度が100~130kg/m
3
の結晶アルミナファイバーブランケットからなる外層体と、該外層体の外側に貼り付けられたガーゼとからなる3層積層体を、葛折り状(アコーディオン状)に連続的に折り畳んだセラミックファイバーブロックが提案されている。
【0004】
また、特許文献3では、結晶アルミナファイバーブランケットである外層体と、アルミナ繊維が3次元ランダムに配向し、かつ相互に絡み合う状態にある結晶アルミナファイバーマットである内層体との2層構造になっており、前記外層体が内層体の折り目部に挟み込まれた状態で内層体の外表面を覆い、該外層体の外側にクロスを貼り付けた3層積層体のセラミックファイバーブロックが提案されている。そして、結晶アルミナファイバーマットの嵩密度が50~80kg/m
3
で、結晶アルミナファイバーブランケットの嵩密度が100~130kg/m
3
であり、内層体と外層体と、外層体の外側に貼り付けられたクロスとからなる、葛折り状(アコーディオン状)に連続的に折り畳んだセラミックファイバーブロックが提案されている。
【0005】
また、特許文献4では、最高使用温度が50℃以上異なる2種類のセラミックブランケットを積層させて耐熱性を維持しつつ、低コストで製造可能な耐熱ブロックが提案されている。さらに、特許文献5では、1400℃以上の高耐熱性セラミックファイバーを40~60質量%含有し、平均粒径100nm以下の金属酸化物粒子からなる無機フィラーを40~60質量%含有してなる気孔容積が30%以上60%以下である断熱材が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-145260号公報
特許第3806395号公報
特開2007-278590号公報
特開2015-38400号公報
特開2019-78337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記したような耐熱ブロックや断熱材を構成するセラミックブランケットは、高温で加熱するとセラミックファイバーの焼結により寸法収縮が発生することが知られている。そのため、セラミックブランケットを使用してなる耐熱ブロックや断熱材自体も、1600℃以上の温度で繰り返し使用すると寸法が収縮する。このことは、セラミックブランケットを使用してなる耐熱ブロックや断熱材を、1600℃以上の高温で使用する必要がある加熱炉等の内張り炉材として使用するとブロック間に隙間が発生し、その隙間から火漏れ等の不具合が発生することを意味している。従って、セラミックブランケットを使用してなる耐熱ブロックや断熱材は、前記した高い温度で使用するための炉材としては適用できない。
【0008】
一方、1600℃以上で使用される加熱炉等の内張り炉材には、高温でも寸法変化が少ない、所謂、耐火物と呼ばれる耐火れんがや、耐火断熱れんが等を用いることが一般的である。しかしながら、一般的に耐火物は、先に説明したセラミックファイバー系の材料を用いてなる耐熱ブロックと比較して熱容量が大きく、さらに熱伝導率も高いことから、加熱炉の内張り炉材として使用した場合に、省エネルギー効果が低いといった課題がある。限りある資源の有効活用が重要な社会問題となっている近年においては、エネルギー効率の向上は、改善すべき急務の課題になっている。また、一般的な耐火断熱れんがは耐熱ブロックと比較して、嵩密度が高く、施工方法が複雑で、さらに、本発明者らの検討によれば、加熱炉操業時の加熱冷却の繰り返しにより、亀裂が入り、場合によっては破片が表面から脱落するといった実用上の課題がある。また、耐火断熱れんがは、耐熱ブロックと比較して比熱が高い、即ち、それ自体を加熱するのに必要なエネルギーが高くなるため、加熱炉自体の加熱効率の低減をまねく。これらの課題を簡便に改善できれば、工業上極めて有用である。
【0009】
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の課題に鑑みてなされたものであって、加熱炉等の内張り炉材として使用されている一般的な耐火物を別の材料と複合化させることで、従来にない優れた特性を有する耐熱複合材料を提供することである。本発明の最終的な目的は、上記した一般的な耐火物と、該一般的な耐火物に比較して、軽量で作業性に優れ、耐久にも優れ、しかも低熱容量である、耐熱ブロックに使用されている高アルミナ含有ファイバーの集積体(セラミックブランケット)を効果的に利用することで、1600℃以上の高温での使用に際しても、優れた寸法安定性を確保した耐火用・断熱用の内張り炉材(炉壁の内張材)として炉壁に効果的に使用でき、一般的な耐火断熱れんがに比較して炉壁の施工が簡便であり、亀裂が入って破片が表面から脱落するといったことも抑制できる、耐熱複合材料を提供できる有用な技術を開発することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、耐熱ブロックに使用されるセラミックブランケットと、例えば、室温から1600℃以上の加熱状態を経て室温状態に戻るまでの焼成過程で高い残存線膨張率(即ち、熱膨張する)を示すような定形耐火物を、特定の形態となるようにして複合化してなる耐熱材料とすることで、体積収縮により寸法変化を生じるため耐熱ブロックが使用できない1600℃以上の加熱炉においても使用可能な耐熱複合材料の提供を実現でき、上記した種々の課題を解決し得ることを見出して本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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