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公開番号2025082052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195271
出願日2023-11-16
発明の名称プレストレス導入構造
出願人三井住友建設株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類E04B 1/22 20060101AFI20250521BHJP(建築物)
要約【課題】プレストレス導入構造において、緊張材の緊張・定着作業の作業性の向上を図る。
【解決手段】プレストレス導入構造であって、プレキャストコンクリートからなり、第1面21及び第1面と相反する第2面22を備えた構造体25と、可撓性を有し、構造体にプレストレスを導入するべく構造体に定着される両端部を有する緊張材17と、を有し、構造体に、第1面側から第2面側に延び且つ緊張材を挿通させるための、互いに平行に延在する複数の貫通孔27が形成され、緊張材は、貫通孔の1つに挿通される第1部分17Aと、貫通孔の他の1つに挿通される第2部分17Bと、第1部分の第1面側端部と第2部分の第1面側端部との間に位置し、第1面に沿って延在する第1接続部分17Dとを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
プレストレス導入構造であって、
プレキャストコンクリートからなり、第１面及び前記第１面と相反する第２面を備えた構造体と、
可撓性を有し、前記構造体にプレストレスを導入するべく前記構造体に定着される両端部を有する緊張材と、を有し、
前記構造体に、前記第１面側から前記第２面側に延び且つ前記緊張材を挿通させるための、互いに平行に延在する複数の貫通孔が形成され、
前記緊張材は、前記貫通孔の１つに挿通される第１部分と、前記貫通孔の他の１つに挿通される第２部分と、前記第１部分の第１面側端部と前記第２部分の第１面側端部との間に位置し、前記第１面に沿って延在する第１接続部分とを有する、プレストレス導入構造。
続きを表示（約 810 文字）【請求項２】
前記構造体の、前記第１面と各貫通孔の内面との接続部が曲面とされている、請求項１に記載のプレストレス導入構造。
【請求項３】
前記接続部に、前記緊張材を摺動可能に支持する金属製の支持部材が設けられている、請求項２に記載のプレストレス導入構造。
【請求項４】
前記緊張材は、前記貫通孔の更に他の１つに挿通される第３部分と、前記第２部分の第２面側端部と前記第３部分の第２面側端部との間に位置し、前記第２面に沿って延在する第２接続部分とを更に有する、請求項１に記載のプレストレス導入構造。
【請求項５】
前記構造体の、前記第１面と各貫通孔の内面との第１接続部のそれぞれが曲面とされ、
前記第２面と各貫通孔の内面との第２接続部のそれぞれが曲面とされている、請求項４に記載のプレストレス導入構造。
【請求項６】
前記第１接続部及び前記第２接続部のそれぞれに、前記緊張材を摺動可能に支持する金属製の支持部材が設けられている、請求項５に記載のプレストレス導入構造。
【請求項７】
前記構造体が、前記第１面及び前記第２面を有する単一のコンクリート部材からなる、請求項１に記載のプレストレス導入構造。
【請求項８】
前記構造体が、前記第１面を有する第１部材と、前記第２面を有する第２部材とを含み、
前記貫通孔のそれぞれは、前記第１部材及び前記第２部材に連続するように形成されている、請求項１に記載のプレストレス導入構造。
【請求項９】
前記構造体が、前記第１部材と前記第２部材との間に設けられた少なくとも１つの第３部材を更に含み、
前記貫通孔のそれぞれは、前記第１部材、少なくとも１つの前記第３部材及び前記第２部材に連続するように形成されている、請求項８に記載のプレストレス導入構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、プレストレス導入構造に関し、詳細には、プレキャストコンクリートからなる構造部材にポストテンションによりプレストレスを導入する構造に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
プレキャストコンクリート製の構造部材に、緊張材を用いてポストテンションによりプレストレスを導入することがある。ポストテンションによるプレストレスの導入は、現場にて大容量のプレストレスを導入することができるため、大型の構造物への適用に適している。
【０００３】
特許文献１には、液体貯留タンクの防液堤を構成するコンクリート製のプレキャスト部材が開示されている。防液堤は複数のプレキャスト部材によって円筒状に構築され、その周方向及び鉛直方向に沿って設けられる複数の周方向緊張材及び複数の鉛直方向緊張材によってポストテンションによりプレストレスが導入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２２－１７０９７８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１のように大型の構造物に対してポストテンションによりプレストレスを導入する場合、十分かつ均等なプレストレスを導入するために構造物に対して複数の緊張材を設ける必要がある。このため、それぞれの緊張材を緊張し、定着させる作業を繰り返さなければならず、緊張材の緊張・定着作業が煩雑であるという問題があった。
【０００６】
本発明は、以上の背景に鑑み、プレストレス導入構造において、緊張材の緊張・定着作業の作業性の向上を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、プレストレス導入構造であって、プレキャストコンクリートからなり、第１面（２１）及び前記第１面と相反する第２面（２２）を備えた構造体（２５）と、可撓性を有し、前記構造体にプレストレスを導入するべく前記構造体に定着される両端部を有する緊張材（１７）と、を有し、前記構造体に、前記第１面側から前記第２面側に延び且つ前記緊張材を挿通させるための、互いに平行に延在する複数の貫通孔（２７）が形成され、前記緊張材は、前記貫通孔の１つに挿通される第１部分（１７Ａ）と、前記貫通孔の他の１つに挿通される第２部分（１７Ｂ）と、前記第１部分の第１面側端部と前記第２部分の第１面側端部との間に位置し、前記第１面に沿って延在する第１接続部分（１７Ｄ）とを有する。
【０００８】
この態様によれば、緊張材が第１接続部分において折り返され２つの貫通孔に挿通されるため、少ない数の緊張材によって構造体に十分かつ均等にプレストレスを導入することができる。このため、プレストレス導入構造において、緊張材の緊張・定着作業の作業性の向上を図ることができる。
【０００９】
上記の態様において、前記構造体の、前記第１面と各貫通孔の内面との接続部（２９）が曲面とされているとよい。
【００１０】
この態様によれば、引張力を付与された緊張材が構造体に引掛るのを防止することができる。このため、構造体に対して確実にプレストレスを導入することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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