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公開番号2025082057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195282
出願日2023-11-16
発明の名称接合構造の構築方法及び仮支持部材
出願人三井住友建設株式会社
代理人弁理士法人大島特許事務所
主分類E01D 19/10 20060101AFI20250521BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】充填材が充填されるべき上下2つの部材間に異物を残さずに、上方に配置される部材の高さ調整ができる方法を提供する。
【解決手段】
接合構造の構築方法は、第1部材11に仮支持部材1を載置するステップと、孔13に第1充填材16を充填するステップと、接続部材15が孔13に受容されるように、第2部材12を仮支持部材1の高さ調整部材2上に載置するステップと、第1充填材16の硬化後に仮支持部材1を第1部材11及び前記第2部材12の間から取り除くステップと、第1部材11及び第2部材12間に第2充填材を充填するステップとを備える。仮支持部材1を取り除くステップは、1対の高さ調整部材2から引き抜き部材3を引き抜き、その後、1対の高さ調整部材2を取り除くことを含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
上方に開口する孔を有する第1部材と、本体及び前記本体の下面から突出して前記孔に受容される接続部材を有する第2部材と、前記孔に充填された第1充填材と、前記第1部材及び前記第2部材間に充填された第2充填材とを含む接合構造を構築する方法であって、
前記第1部材の上面における前記第2充填材が充填されるべき部分の一部に仮支持部材を載置する、仮支持部材載置ステップであって、前記仮支持部材は、互いに上下に配置される1対の高さ調整部材と、1対の前記高さ調整部材に挟まれる引き抜き部材とを備え、1対の前記高さ調整部材の一方が前記第1部材の前記上面に当接する、該ステップと、
前記仮支持部材載置ステップの前、同時又は後に行われる、前記孔に前記第1充填材を充填する、第1充填ステップと、
前記仮支持部材載置ステップの後、かつ前記第1充填ステップの前、同時又は後に行われる、前記接続部材が前記孔に受容されるように、前記第2部材を前記仮支持部材の前記高さ調整部材上に載置する、第2部材載置ステップと、
前記第1充填ステップ及び前記第2部材載置ステップの後に行われる、前記第1充填材の硬化後に前記仮支持部材を前記第1部材及び前記第2部材の間から取り除く、除去ステップと、
前記除去ステップの後に行われる、前記第1部材及び前記第2部材間に前記第2充填材を充填する、第2充填ステップと、を備え、
前記除去するステップは、1対の前記高さ調整部材から前記引き抜き部材を引き抜き、その後、1対の前記高さ調整部材を取り除くことを含む方法。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記第2部材載置ステップは、前記第2部材の高さの調整が必要な場合に行われる高さ調整ステップを含み、
前記高さ調整ステップは、
前記第2部材を上方に移動させて前記高さ調整部材から離間させることと、
前記高さ調整部材の少なくとも一方を厚さの異なる他の前記高さ調整部材に変更することと、
前記高さ調整部材が変更された前記高さ調整部材上に前記第2部材を載置することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1対の前記高さ調整部材における前記引き抜き部材に当接する面は、1対の前記高さ調整部材における前記第1部材又は前記第2部材に当接する面に対して傾斜した平面であり、
前記第2部材載置ステップは、前記第2部材の高さの調整が必要な場合に行われる高さ調整ステップを含み、
前記高さ調整ステップは、
前記第2部材を上方に移動させて前記高さ調整部材から離間させることと、
1対の前記高さ調整部材の互いに組み合わさった状態における厚さが変化する方向に、1対の前記高さ調整部材同士の相対的位置をずらすことと、
厚さが変更された前記高さ調整部材上に前記第2部材を載置することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
1対の前記高さ調整部材における前記引き抜き部材に当接する面は、フッ素樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
上方に開口する孔を有する第1部材と、本体及び前記本体の下面から突出して前記孔に受容される接続部材を有する第2部材と、前記孔に充填された第1充填材と、前記第1部材及び前記第2部材間に充填された第2充填材とを含む接合構造を構築する方法であって、
前記第1部材の上面における前記第2充填材が充填されるべき部分の一部に、互いに上下に配置される1対の高さ調整部材を備える仮支持部材を載置する、仮支持部材載置ステップと、
前記仮支持部材載置ステップの前、同時又は後に行われる、前記孔に前記第1充填材を充填する、第1充填ステップと、
前記仮支持部材載置ステップの後、かつ前記第1充填ステップの前、同時又は後に行われる、前記接続部材が前記孔に受容されるように、前記第2部材を前記仮支持部材の前記高さ調整部材上に載置する、第2部材載置ステップと、
前記第1充填ステップ及び前記第2部材載置ステップの後に行われる、前記第1充填材の硬化後に前記仮支持部材を前記第1部材及び前記第2部材の間から取り除く、除去ステップと、
前記除去ステップの後に行われる、前記第1部材及び前記第2部材間に前記第2充填材を充填する、第2充填ステップと、を備え、
1対の前記高さ調整部材の各々は、前記第2部材載置ステップにおいて、前記第1部材又は前記第2部材に当接する外層部と、前記外層部よりも上下方向の内側に配置される内層部とを含み、
1対の前記内層部の上下方向の内方を向いた面の摩擦係数が、1対の前記外層部の上下方向の内方を向いた面の摩擦係数よりも小さく、
前記除去するステップは、1対の前記内層部を互いに対し又は他の部材に対して滑らせて、前記仮支持部材における前記第1部材及び前記第2部材の間に配置された部分の厚さを減少させることを含む方法。
【請求項6】
前記仮支持部材載置ステップにおいて、1対の前記内層部は、互いに当接しており、1対の前記内層部の互いに当接する面は、1対の前記外層部が前記第1部材又は前記第2部材に当接する面に対して傾斜した平面であり、
前記除去するステップは、1対の前記高さ調整部材の互いに当接した状態における厚さが小さくなる方向に、1対の前記高さ調整部材の少なくとも一方をハンマーでたたいて1対の前記内層部を互いに対して滑らせることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2部材は、プレキャストコンクリート部材又は支承である、請求項1~6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
上方に開口する孔を有する第1部材と、本体及び前記本体の下面から突出して前記孔に受容される接続部材を有する第2部材との間に配置され、前記第2部材を仮支持するために使用される仮支持部材であって、
互いに上下に配置される1対の高さ調整部材と、
1対の前記高さ調整部材に挟まれ、1対の前記高さ調整部材から引き抜き可能に構成された引き抜き部材と、
を備える仮支持部材。
【請求項9】
上方に開口する孔を有する第1部材と、本体及び前記本体の下面から突出して前記孔に受容される接続部材を有する第2部材との間に配置され、前記第2部材を仮支持するために使用される仮支持部材であって、
互いに上下に配置される1対の高さ調整部材を備え、
1対の前記高さ調整部材の各々は、前記第1部材又は前記第2部材に当接する外層部と、前記外層部よりも上下方向の内側に配置される内層部とを含み、
1対の前記内層部は互いに対向又は当接し、1対の前記内層部の上下方向の内方を向いた面の摩擦係数が、1対の前記外層部の上下方向の内方を向いた面の摩擦係数よりも小さい、仮支持部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、下方に配置された部材と、上方に配置された部材と、両部材の間に充填された充填材とを含む接合構造の構築方法と、この方法に用いられて上方に配置される部材を仮支持する仮支持部材とに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
プレキャストコンクリート部材や支承等の鋼製部材を他の部材の上に配置する場合、上側の部材の高さを調整するために両部材の間に隙間が設けられ、上側の部材の高さを調整した後に両部材間の隙間に無収縮モルタル等の充填材が充填される。このような上方に配置される部材の高さを調整する手段が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、コンクリート基礎の上にプレキャストブロックを配置する際に、両部材の間に鉄板を挟み、挟む鉄板の数を変えることでプレキャストブロックの高さを調整することや、プレキャストブロックの突起部に螺合して先端がコンクリート基礎の上面に固定された平板に当接する高さ調整ボルトを用いて高さを調整することが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、橋梁のプレキャスト下部高欄の上にプレキャスト上部高欄を配置する際に、プレキャスト下部高欄に埋設されたインサートに螺合して上方に突出した高さ調整ボルトを用いてプレキャスト上部高欄の高さを調整することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-041228号公報
特開2019-148158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の従来技術では、鉄板や高さ調整ボルトが、接合するべき2つの部材間の隙間に残った。このため、鉄板や高さ調整ボルトの周囲に充填材を回り込ませる必要があるため、充填材の充填作業の効率が低下した。また、鉄板や高さ調整ボルトは、無収縮モルタル等の充填材よりも硬いため、上方に配置された部材の荷重が、充填材ではなく鉄板や高さ調整ボルトを介して下方に配置された部材に伝わりやすく、応力が局所的に作用するおそれがあった。更に、塩害対策が必要な箇所で使用される場合は、鉄板や高さ調整ボルトが腐食して接合部を劣化させるおそれがあった。
【0007】
発明者は、充填材に対して異物となる鉄板や高さ調整ボルトを用いずに上方に配置される部材の高さを調整する方法として、充填材(モルタル)で作成したブロックや、固練りの速硬性モルタルを2つの部材の間に挟むことも検討した。しかし、モルタルブロックを使用する方法では、ブロックの設置及び養生に時間がかかり、固練りの速硬性モルタルを使用する方法では高さ調整が難しかった。また、これらの方法では、鉄板や高さ調整ボルトと同様にこれらの周囲に充填材を回り込ませる必要があるため、充填材の充填作業の効率が低下するという問題が残った。
【0008】
本発明は、以上の背景に鑑み、下方に配置された部材と、上方に配置された部材と、両部材の間に充填された充填材とを含む接合構造の構築方法であって、充填材が充填されるべき両部材間に異物を残さずに、上方に配置される部材の高さ調整ができる方法を提供すること、及び、この方法に用いられて上方に配置される部材を仮支持する仮支持部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明のある態様は、上方に開口する孔(13)を有する第1部材(11)と、本体(14)及び前記本体の下面から突出して前記孔に受容される接続部材(15)を有する第2部材(12)と、前記孔に充填された第1充填材(16)と、前記第1部材及び前記第2部材間に充填された第2充填材(17)とを含む接合構造(10)を構築する方法であって、前記第1部材の上面における前記第2充填材が充填されるべき部分の一部に仮支持部材(1,21)を載置する、仮支持部材載置ステップであって、前記仮支持部材は、互いに上下に配置される1対の高さ調整部材(2,22)と、1対の前記高さ調整部材に挟まれる引き抜き部材(3)とを備え、1対の前記高さ調整部材の一方が前記第1部材の前記上面に当接する、該ステップと、前記仮支持部材載置ステップの前、同時又は後に行われる、前記孔に前記第1充填材を充填する、第1充填ステップと、前記仮支持部材載置ステップの後、かつ前記第1充填ステップの前、同時又は後に行われる、前記接続部材が前記孔に受容されるように、前記第2部材を前記仮支持部材の前記高さ調整部材上に載置する、第2部材載置ステップと、前記第1充填ステップ及び前記第2部材載置ステップの後に行われる、前記第1充填材の硬化後に前記仮支持部材を前記第1部材及び前記第2部材の間から取り除く、除去ステップと、前記除去ステップの後に行われる、前記第1部材及び前記第2部材間に前記第2充填材を充填する、第2充填ステップと、を備え、前記除去するステップは、1対の前記高さ調整部材から前記引き抜き部材を引き抜き、その後、1対の前記高さ調整部材を取り除くことを含む。
【0010】
この態様によれば、1対の高さ調整部材から引き抜き部材を引き抜くことにより、1対の高さ調整部材と第2部材の本体の下面との間に隙間ができるため、高さ調整部材を第1部材及び第2部材の間から取り除くことができる。また、高さ調整部材によって第2部材の高さを調整することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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