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公開番号2025081048
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194538
出願日2023-11-15
発明の名称車両の制御装置
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人日誠国際特許事務所
主分類F16H 61/12 20100101AFI20250520BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】複数のセンサの何れかが故障した場合に、故障していないセンサにより判定したシフトレンジで安全にフェールセーフ走行を継続できる車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】ECUは、複数のセンサの何れか1つのセンサの検出信号が故障により異常値となる単一故障が発生した場合(ステップS3でNO)、故障しているセンサを、正常値の検出信号からなる正常時の出力パターンを定めた正常時用マップとの比較により特定し、複数のセンサの残りのセンサの検出信号に基づいてシフトレンジを判定し、判定したシフトレンジでの走行を許可する第1フェールセーフを実施する(ステップS4)。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
隣り合って順次配列される複数のシフトレンジのうち何れか１つの前記シフトレンジを選択するようドライバにより移動されるセレクトレバーと、
選択された前記シフトレンジでのセレクトレバー位置に応じてオンまたはオフの検出信号を出力し、前記検出信号のオンまたはオフの組み合わせからなる出力パターンが複数の前記シフトレンジで互いに異なるように配置された複数のセンサと、
選択された前記シフトレンジを前記検出信号に基づいて判定する制御部と、を備える車両の制御装置であって、
前記制御部は、
複数の前記センサの何れか１つの前記センサの前記検出信号が故障により異常値となる単一故障が発生した場合、
故障している前記センサを、正常値の前記検出信号からなる正常時の前記出力パターンを定めた正常時用マップとの比較により特定し、
複数の前記センサの残りの前記センサの前記検出信号に基づいて前記シフトレンジを判定し、判定した前記シフトレンジでの走行を許可する第１フェールセーフを実施することを特徴とする車両の制御装置。
続きを表示（約 360 文字）【請求項２】
前記制御部は、
前記第１フェールセーフの実施中に、故障していると特定された前記センサの前記検出信号が異常値から正常値に反転し、正常値への反転から所定時間が経過した場合、
前記第１フェールセーフを終了して通常の制御に復帰することを特徴とする請求項１に記載の車両の制御装置。
【請求項３】
前記制御部は、
複数の前記センサの何れか２つ以上の前記センサの前記検出信号が故障により異常値となる多重故障が発生した場合、
故障前に判定した前記シフトレンジでの走行を許可し、車両停止後に走行を禁止する第２フェールセーフを実施し、
前記第２フェールセーフの実施中は、前記多重故障の発生をドライバへ報知することを特徴とする請求項１または請求項２に記載の車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両の制御装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、Ｄレンジ（前進走行レンジ）での走行中にシフトセンサに異常が発生した場合に、Ｎレンジでの退避走行を行うフェールセーフモードに切り替えを行い、Ｎレンジでの退避走行中にシフトセンサが正常状態へ復帰した場合、自動的に正常制御モードに切り替えてＤレンジでの走行に復帰するようにした車両のシフト制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１０－２３０１２２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１に記載の技術にあっては、シフトセンサに異常が発生した場合のフェールセーフがＮレンジでの退避走行であり、路肩に停車するまでの走行に限られてしまうため、修理拠点まで走行を継続することができず、利便性を損なうという問題があった。
【０００５】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、複数のセンサの何れかが故障した場合に、故障していないセンサにより判定したシフトレンジで安全にフェールセーフ走行を継続できる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、隣り合って順次配列される複数のシフトレンジのうち何れか１つの前記シフトレンジを選択するようドライバにより移動されるセレクトレバーと、選択された前記シフトレンジでのセレクトレバー位置に応じてオンまたはオフの検出信号を出力し、前記検出信号のオンまたはオフの組み合わせからなる出力パターンが複数の前記シフトレンジで互いに異なるように配置された複数のセンサと、選択された前記シフトレンジを前記検出信号に基づいて判定する制御部と、を備える車両の制御装置であって、前記制御部は、複数の前記センサの何れか１つの前記センサの前記検出信号が故障により異常値となる単一故障が発生した場合、故障している前記センサを、正常値の前記検出信号からなる正常時の前記出力パターンを定めた正常時用マップとの比較により特定し、複数の前記センサの残りの前記センサの前記検出信号に基づいて前記シフトレンジを判定し、判定した前記シフトレンジでの走行を許可する第１フェールセーフを実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
このように上記の本発明によれば、複数のセンサの何れかが故障した場合に、故障していないセンサにより判定したシフトレンジで安全にフェールセーフ走行を継続できる車両の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置を備える車両の構成を示す構成図である。
図２は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置のセンサの動作を示すイメージ図であって、シフトレンジを変更する為に図中において左右に動くセレクトレバーに対する各センサの検出信号の種類と出力範囲および出力変化の順番を示す図である。
図３は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置における各シフトレンジおよび中間位置でのセンサの検出信号および出力パターン（正常時用マップ）を示す図である。
図４は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図５は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置のＤレンジ位置において１つのセンサが故障し、セレクトレバーの操作がないままその後に正常な状態に復帰した場合の動作および車両状態の推移を説明する図である。
図６は、本発明の一実施例に係る車両の制御装置のＰレンジ位置において１つのセンサが故障し、セレクトレバーの操作があった後に正常な状態に復帰した場合の動作および車両状態の推移を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、隣り合って順次配列される複数のシフトレンジのうち何れか１つのシフトレンジを選択するようドライバにより移動されるセレクトレバーと、選択されたシフトレンジでのセレクトレバー位置に応じてオンまたはオフの検出信号を出力し、検出信号のオンまたはオフの組み合わせからなる出力パターンが複数のシフトレンジで互いに異なるように配置された複数のセンサと、選択されたシフトレンジを検出信号に基づいて判定する制御部と、を備える車両の制御装置であって、制御部は、複数のセンサの何れか１つのセンサの検出信号が故障により異常値となる単一故障が発生した場合、故障しているセンサを、正常値の検出信号からなる正常時の出力パターンを定めた正常時用マップとの比較により特定し、複数のセンサの残りのセンサの検出信号に基づいてシフトレンジを判定し、判定したシフトレンジでの走行を許可する第１フェールセーフを実施することを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る車両の制御装置は、複数のセンサの何れかが故障した場合に、故障していないセンサにより判定したシフトレンジで安全にフェールセーフ走行を継続できる。
【実施例】
【００１０】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る車両の制御装置を搭載した車両について説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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