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公開番号2025079814
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2024195243
出願日2024-11-07
発明の名称食品組成物
出願人株式会社Mizkan Holdings,株式会社Mizkan
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12J 1/00 20060101AFI20250515BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】酢酸を含有する食品組成物において、長期間保管した場合に発生する不快な酸味を抑制する技術を提供すること。
【解決手段】次の要件(i)及び(ii)を充足する、食品組成物。
(i)酢酸の含有量が2質量%以上である
(ii)酢酸の含有量(質量%)に対するピログルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が70以下である
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の要件(i)及び(ii)を充足する、食品組成物。
(i)酢酸の含有量が2質量%以上である
(ii)酢酸の含有量(質量%)に対するピログルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が70以下である
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
ピログルタミン酸の含有量が1000質量ppm以下である、請求項1に記載の食品組成物。
【請求項3】
さらに次の要件(iii)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(iii)酢酸の含有量(質量%)に対する乳酸の含有量(質量ppm)の比率が180以下である
【請求項4】
さらに次の要件(iv)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(iv)酢酸の含有量(質量%)に対するリンゴ酸の含有量(質量ppm)の比率が600以下である
【請求項5】
さらに次の要件(v)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(v)酢酸の含有量(質量%)に対するα-ケトグルタル酸の含有量(質量ppm)の比率が300以下である
【請求項6】
さらに次の要件(vi)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(vi)酢酸の含有量(質量%)に対するグルコン酸の含有量(質量ppm)の比率が30以上である
【請求項7】
さらに次の要件(vii)及び/又は(viii)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(vii)アセトインの含有量が500質量ppm以下である
(viii)ジアセチルの含有量が50質量ppm以下である
【請求項8】
さらに次の要件(ix)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。食品組成物。
(ix)酢酸の含有量(質量%)に対する遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)の比率が10以上である
【請求項9】
さらに次の要件(x)、(xi)、(xii)、及び(xiii)からなる群から選択される少なくとも1つを充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(x)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離グルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が0.03以上である
(xi)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離アラニンの含有量(質量ppm)の比率が0.02以上である
(xii)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離グリシンの含有量(質量ppm)の比率が0.01以上である
(xiii)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離ヒスチジンの含有量(質量ppm)の比率が0.02以上である
【請求項10】
さらに次の要件(xiv)を充足する、請求項1に記載の食品組成物。
(xiv)酢酸の含有量(質量%)に対する遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)の比率が50以下である
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品組成物に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
酢酸には健康効果が多数報告されている。例えば非特許文献1によると、1日の酢酸摂取量を750mg以上とすることで、内臓脂肪を減少させる作用が得られることが報告されている。従って、酢酸を日常的に摂取できる技術が求められている。一方、酢酸には特有の酸味や酸臭があるため、酢酸を摂取しやすくするための技術開発が盛んに行われている。例えば特許文献1では、酢酸を含有する食品組成物において、酸味を抑制するために特定のアミノ酸を含有する酵母エキスを添加する技術が開示されている。また、特許文献2では酢酸を含有する食品組成物にゲンチオオリゴ糖を含有させる技術が開示されている。しかし、酢酸の酸味や酸臭を抑制するためにアミノ酸や糖を添加する技術は、製造直後における酢酸の酸味や酸臭を抑制する技術としては有用であるが、長期間保管することで発生する不快な酸味の発生を抑制することは出来ず、寧ろ糖やアミノ酸の存在によって不快な酸味の発生を助長してしまうという課題があった。従って、このような食品組成物を摂取しようとする者は、当該食品組成物を速やかに使い切る、といった工夫が必要であった。また、長期間保管することで発生する不快な酸味を抑制するために、食品組成物の酢酸の含有量を減らすことも考えられるが、それでは1日の酢酸摂取量を増大させることには繋がらない。従って、酢酸を日常的に摂取するための技術には、改善の余地があるのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-200212号公報
特開2023-034809号公報
【非特許文献】
【0004】
「Vinegar intake reduces body weight, body fat mass, and serum triglyceride levels in obese Japanese subjects」(Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 73 (8) :1837-1843 2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、酢酸を含有する食品組成物において、長期間保管した場合に発生する不快な酸味を抑制する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討したところ、酢酸の含有量が2質量%以上である食品組成物において、酢酸の含有量に対するピログルタミン酸の含有量の比率を調整することによって、酢酸を含有する食品組成物を長期間保管した場合に発生する不快な酸味を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、即ち、本発明の趣旨は、例えば以下に関する。
〔1〕
次の要件(i)及び(ii)を充足する、食品組成物。
(i)酢酸の含有量が2質量%以上である
(ii)酢酸の含有量(質量%)に対するピログルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が70以下である
〔2〕
ピログルタミン酸の含有量が1000質量ppm以下である、前記〔1〕に記載の食品組成物。
〔3〕
さらに次の要件(iii)を充足する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の食品組成物。
(iii)酢酸の含有量(質量%)に対する乳酸の含有量(質量ppm)の比率が180以下である
〔4〕
さらに次の要件(iv)を充足する、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(iv)酢酸の含有量(質量%)に対するリンゴ酸の含有量(質量ppm)の比率が600以下である
〔5〕
さらに次の要件(v)を充足する、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(v)酢酸の含有量(質量%)に対するα-ケトグルタル酸の含有量(質量ppm)の比率が300以下である
〔6〕
さらに次の要件(vi)を充足する、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(vi)酢酸の含有量(質量%)に対するグルコン酸の含有量(質量ppm)の比率が30以上である
〔7〕
さらに次の要件(vii)及び/又は(viii)を充足する、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(vii)アセトインの含有量が500質量ppm以下である
(viii)ジアセチルの含有量が50質量ppm以下である
〔8〕
さらに次の要件(ix)を充足する、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の食品組成物。食品組成物。
(ix)酢酸の含有量(質量%)に対する遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)の比率が10以上である
〔9〕
さらに次の要件(x)、(xi)、(xii)、及び(xiii)からなる群から選択される少なくとも1つを充足する、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(x)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離グルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が0.03以上である
(xi)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離アラニンの含有量(質量ppm)の比率が0.02以上である
(xii)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離グリシンの含有量(質量ppm)の比率が0.01以上である
(xiii)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離ヒスチジンの含有量(質量ppm)の比率が0.02以上である
〔10〕
さらに次の要件(xiv)を充足する、前記〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(xiv)酢酸の含有量(質量%)に対する遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)の比率が50以下である
〔11〕
さらに次の要件(xv)を充足する、前記〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(xv)酢酸の含有量(質量%)に対する遊離プロリンの含有量(質量ppm)の比率が30以下である
〔12〕
さらに次の要件(xvi)及び/又は(xvii)を充足する、前記〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(xvi)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)の比率が0.07以下である
(xvii)遊離アミノ酸の総含有量(質量ppm)に対する遊離プロリンの含有量(質量ppm)の比率が0.07以下である
〔13〕
さらに次の次の要件(xviii)、(xix)、(xx)、及び(xxi)からなる群から選択される少なくとも1つを充足する、前記〔1〕~〔12〕のいずれか1項に記載の食品組成物。
(xviii)遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)に対する遊離グルタミン酸の含有量(質量ppm)の比率が1以上である
(xix)遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)に対する遊離アラニンの含有量(質量ppm)の比率が1以上である
(xx)遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)に対する遊離グリシンの含有量(質量ppm)の比率が0.5以上である
(xxi)遊離フェニルアラニンの含有量(質量ppm)に対する遊離ヒスチジンの含有量(質量ppm)の比率が0.5以上である
〔14〕
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、酢酸を含有する食品組成物を長期間保管した場合に発生する不快な酸味を抑制できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を具体的な実施の形態に即して詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施の形態に束縛されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、任意の形態で実施することが可能である。
【0009】
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる用語については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を包含する。用語「含有」及び「含む」を使用する場合、列記された工程又は選択項目は網羅的である必要はない。
【0010】
本明細書において、数値範囲の規定について複数の上限値及び/又は複数の下限値を示す場合、特に明示されない場合であっても少なくとも上限規定の最大値と下限規定の最小値とを組み合わせた数値範囲の規定が直接的に記載されているものとし、さらに当該上限値のうち任意の上限値と当該下限値のうち任意の下限値とを組み合わせて得られる全ての数値範囲が直接的に記載されているものとする。また、本明細書において、「~」で結ばれた数値範囲は、「~」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。複数の下限値と複数の上限値が別個に示されている場合、任意の下限値と上限値を選択し、「~」で結ぶことができるものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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