TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025077336
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189442
出願日2023-11-06
発明の名称感温性粘着剤
出願人ニチバン株式会社
代理人弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類C09J 123/18 20060101AFI20250512BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】室温以上の温度域において小さな温度変化で粘着力が急上昇し、極大の粘着力を発現する粘着挙動を示す、感温性粘着剤を提供する。
【課題手段】エラストマー成分として4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を含有する感温性粘着剤組成物であって、該感温性粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の少なくとも一方の面上に設けた粘着シートが、30~45℃の温度域においてBA-SUS板に対する極大の粘着力を発現し、該極大の粘着力を発現する温度T℃より3℃低い温度(T-3℃)又は5℃低い温度(T-5℃)における粘着力の値と、極大の粘着力の値との間で、粘着力の増加勾配が0.1N/℃・10mm以上となる粘着挙動を示す、粘着剤組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エラストマー成分として4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を含有する感温性粘着剤組成物であって、
該感温性粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の少なくとも一方の面上に設けた粘着シートが、30~45℃の温度域においてBA-SUS板に対する極大の粘着力を発現し、
該極大の粘着力を発現する温度T℃より3℃低い温度(T-3℃)又は5℃低い温度(T-5℃)における粘着力の値と、極大の粘着力の値との間で、粘着力の増加勾配が0.1N/℃・10mm以上となる粘着挙動を示す、粘着剤組成物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記BA-SUS板に対する極大粘着力の値が1N/10mm以上である、
請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記BA-SUS板に対する極大粘着力の値が2N/10mm以上である、
請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体が、
4-メチル-1-ペンテンに由来する単位構造を70モル%~90モル%、炭素原子数2又は3のα-オレフィンに由来する単位構造を10モル%~30モル%、さらにその他の単位構造を0~10モル%の割合にて含む(但し、全単位構造の合計は100モル%である)共重合体である、
請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記粘着剤組成物が、さらに、粘着付与樹脂及び軟化剤を含有する、
請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記粘着付与樹脂が、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、及び脂環族系水添石油樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、
請求項5に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記軟化剤が、オイル類、ワックス類、及びポリブテンからなる群から選択される少なくとも1種である、
請求項5に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
基材と、該基材の少なくとも一方の面上に請求項1乃至請求項7のうちいずれか一項に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する、粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は感温性粘着剤組成物及び該組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シートに関し、室温以上の温度域において、小さな温度変化で極大の粘着力を発現する、感温性粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
粘着力を熱によって制御する感温性粘着剤やそれを粘着剤層に用いた粘着シート等が知られている。
例えば側鎖結晶化性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力を発現する感温性粘着剤が提案されている。該感温性粘着剤は、該ポリマーの融点未満の温度にまで冷却処理をすると、前記側鎖結晶性ポリマーが結晶化することによって粘着力が低下する(特許文献1、2等)。
また、ポリイミド系被着体に対して室温下で強固に接着できるとともに、感温性樹脂の融点以上の温度で粘着力が低下し、容易に剥離することができる感温性粘着剤として、ベース樹脂とカルボキシル基非含有側鎖結晶性ポリマーとを含有し、該カルボキシル基非含有側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で、ポリイミド系被着体に対する粘着力が低下する感温性粘着剤が提案されている(特許文献3)。
さらに、(メタ)アクリル酸エステル重合体(A)と、架橋剤(B)と、ポリロタキサン化合物(C)とを含有する粘着性組成物から形成された粘着剤層を有し、20℃における対ガラス粘着力が1.5N/25mm未満であり、80℃における対ガラス粘着力が2.0N/25mm以上である感温性粘着シートが提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-251923号公報
特開2010-202809号公報
特開2019143065号公報
特許第7017442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、室温以上の温度域において、小さな温度変化で粘着力が急上昇し、極大の粘着力を発現する粘着挙動を示す、感温性粘着剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち本発明は、下記感温性粘着剤組成物及び粘着シートを対象とする。
[1]
エラストマー成分として4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を含有する感温性粘着剤組成物であって、
該感温性粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の少なくとも一方の面上に設けた粘着シートが、30~45℃の温度域においてBA-SUS板に対する極大の粘着力を発現し、
該極大の粘着力を発現する温度T℃より3℃低い温度(T-3℃)又は5℃低い温度(T-5℃)における粘着力の値と、極大の粘着力の値との間で、粘着力の増加勾配が0.1N/℃・10mm以上となる粘着挙動を示す、粘着剤組成物。
[2]
前記BA-SUS板に対する極大粘着力の値が1N/10mm以上である、[1]に記載の粘着剤組成物。
[3]
前記BA-SUS板に対する極大粘着力の値が2N/10mm以上である、[1]に記載の粘着剤組成物。
[4]
前記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体が、4-メチル-1-ペンテンに由来する単位構造を70モル%~90モル%、炭素原子数2又は3のα-オレフィンに由来する単位構造を10モル%~30モル%、さらにその他の単位構造を0~10モル%の割合にて含む(但し、全単位構造の合計は100モル%である)共重合体である、[1]に記載の粘着剤組成物。
[5]
前記粘着剤組成物が、さらに、粘着付与樹脂及び軟化剤を含有する、[1]に記載の粘着剤組成物。
[6]
前記粘着付与樹脂が、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族変性テルペン系樹脂、及び脂環族系水添石油樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、[5]に記載の粘着剤組成物。
[7]
前記軟化剤が、オイル類、ワックス類、及びポリブテンからなる群から選択される少なくとも1種である、[5]に記載の粘着剤組成物。
[8]
基材と、該基材の少なくとも一方の面上に[1]乃至[7]のうちいずれか一項に記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する、粘着シート。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、室温以上の温度域において、3℃あるいは5℃といった小さな温度変化で粘着力が急上昇し、30~45℃の温度域において極大の粘着力を発現する粘着挙動を示す、感温性粘着剤組成物及び粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、例1並びに参考例1及び参考例2の粘着シートにおける粘着挙動(温度変化に対する粘着力の変化)を示す図である。
図2は、例3並びに参考例1及び参考例2の粘着シートにおける粘着挙動(温度変化に対する粘着力の変化)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[感温性粘着剤組成物]
本発明に係る感温性粘着剤組成物は、ポリオレフィンエラストマーを含有し、具体的には4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を含有する。
【0009】
上記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体は、例えば4-メチル-1-ペンテンに由来する単位構造を70モル%~90モル%含み、炭素原子数2又は3のα-オレフィンに由来する単位構造を10モル%~30モル%含むものとすることができる。また該共重合体は、さらに、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数4~20のα-オレフィンに由来する単位構造を10モル%以下の割合で含んでいてもよい(なお、全単位構造の合計は100モル%である)。
【0010】
上記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体における4-メチル-1-ペンテンに由来する単位構造の割合は、例えば72モル%~89モル%、あるいは72モル%~85モル%とすることができる。
また上記4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体における炭素原子数2又
は3のα-オレフィンに由来する単位構造の割合は、例えば11モル%~28モル%、あるいは15モル%~28モル%とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

ニチバン株式会社
感温性粘着剤
7日前
ニチバン株式会社
感温性粘着剤
1か月前
ニチバン株式会社
自着性粘着剤組成物及び自着製品
1か月前
個人
消火塗料
1か月前
個人
粘着テープ
1か月前
ベック株式会社
被覆材
1か月前
ぺんてる株式会社
固形描画材
1か月前
日榮新化株式会社
粘着テープ
2か月前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
1か月前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
1か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
26日前
東ソー株式会社
ホットメルト接着剤
2か月前
日榮新化株式会社
掲示パネルセット
2か月前
アイカ工業株式会社
塗材仕上げ工法
2か月前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
4日前
日本特殊塗料株式会社
塗り床材組成物
2か月前
コニシ株式会社
プライマー組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体
2か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体
2か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
24日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
1か月前
個人
レンズ用防曇剤
7日前
アイカ工業株式会社
バランスウエイト用組成物
1か月前
TOTO株式会社
部材
1か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
25日前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
1か月前
旭化成株式会社
包装材
11日前
TOTO株式会社
設備
1か月前
エスケー化研株式会社
吸熱性組成物及び吸熱ボード
2か月前
御国色素株式会社
黒色顔料及び黒色顔料分散液
25日前
日東電工株式会社
表面保護シート
26日前
積水化学工業株式会社
再剥離粘着テープ
12日前
artience株式会社
コーティング剤及び包装材
1か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
1か月前
続きを見る