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公開番号
2025056609
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023166190
出願日
2023-09-27
発明の名称
自着性粘着剤組成物及び自着製品
出願人
ニチバン株式会社
代理人
弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類
C09J
111/02 20060101AFI20250401BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】脱天然ゴムラテックス化、タック感や自着性の向上という観点に加え、経時での自着力の変化(低下)が少ない新たな自着性粘着剤組成物及び自着製品を提供すること。
【課題手段】
エラストマー成分としてラテックスゴムを含有する自着性粘着剤組成物であって、
下記(1)及び(2)のうち少なくとも一方を満たす、自着性粘着剤組成物。
(1)温度23℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.5J/g以下である。
(2)温度5℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.1J/g以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エラストマー成分としてラテックスゴムを含有する自着性粘着剤組成物であって、
下記(1)及び(2)のうち少なくとも一方を満たす、自着性粘着剤組成物。
(1)温度23℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.5J/g以下である。
(2)温度5℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.1J/g以下である。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
さらに下記(3)及び(4)のうち少なくとも一方を満たす、請求項1に記載の自着性粘着剤組成物。
(3)温度23℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物のDSC測定により得られる結晶化度が15%以下である。
(4)温度5℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物のDSC測定により得られる結晶化度が5%以下である。
【請求項3】
前記自着性粘着剤組成物が、粘着付与樹脂を含み、
該粘着付与樹脂が、芳香族変性テルペン樹脂及びロジンエステル樹脂の混合樹脂であるか、或いは、テルペンフェノール樹脂である、
請求項1に記載の自着性粘着剤組成物。
【請求項4】
前記ラテックスゴムがクロロプレンゴムラテックスであり、
固形分換算にて該クロロプレンゴムラテックス100質量部に対して、前記粘着付与樹脂を45~80質量部の割合で含有する、
請求項3に記載の自着性粘着剤組成物。
【請求項5】
基材と、該基材の少なくとも一方の面上に請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の自着性粘着剤組成物から形成された自着性粘着剤層を有する、自着製品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は自着性粘着剤組成物及び該組成物から形成された自着剤粘着剤層を有する自着製品に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
自着包帯などに代表される医療用自着性テープには、現在、天然ゴムラテックス系粘着剤を配合した自着性粘着剤が多く使用されている(例えば特許文献1、特許文献2等参照)。一般に自着性粘着剤には、タック感(べたつき)が少なく、かつ、該粘着剤が塗布された表面同士は強く接着し、容易に剥がれることのない固定性が求められ、こうした性能を満足できる自着性粘着剤として上記天然ゴムラテックス系粘着剤が使用されてきた。しかし医療現場などにおけるラテックスアレルギーリスクの観点から、こうした用途における自着性粘着剤においても脱天然ゴムラテックス化への要望が高まっている。
【0003】
上記脱天然ゴムラテックス化を受け、例えば自着性粘着剤のエラストマー成分としてクロロプレンゴムラテックスを採用し、低タック性と高い自着性の両立を図った自着性粘着剤組成物及び自着製品が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-260553号公報
特開平11-89874号公報
特開2022-168718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、自着性粘着剤は、これまで脱天然ゴムラテックス化、タック感や自着性の向上といった観点から種々の提案・検討がなされている。
本発明は、経時での自着力の経時変化(低下)が少ないという新たな観点に基づき、新規な自着性粘着剤組成物及び自着製品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、下記自着性粘着剤組成物及び自着製品を対象とする。
[1]エラストマー成分としてラテックスゴムを含有する自着性粘着剤組成物であって、下記(1)及び(2)のうち少なくとも一方を満たす、自着性粘着剤組成物。
(1)温度23℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.5J/g以下である。
(2)温度5℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物の示差走査型熱量計(DSC)測定(昇温及び降温条件 0℃→100℃:10℃/分、100℃→0℃:-10℃/分、測定温度範囲0℃~80℃、窒素雰囲気下)により得られる融解吸熱量が0.1J/g以下である。
[2]
さらに下記(3)及び(4)のうち少なくとも一方を満たす、[1]に記載の自着性粘着剤組成物。
(3)温度23℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物のDSC測定により得られる結晶化度が15%以下である。
(4)温度5℃の環境下で1ヶ月保管後における、前記自着性粘着剤組成物のDSC測定により得られる結晶化度が5%以下である。
[3]
前記自着性粘着剤組成物が、粘着付与樹脂を含み、該粘着付与樹脂が、芳香族変性テルペン樹脂及びロジンエステル樹脂の混合樹脂であるか、或いは、テルペンフェノール樹脂である、[1]に記載の自着性粘着剤組成物。
[4]
前記ラテックスゴムがクロロプレンゴムラテックスであり、固形分換算にて該クロロプレンゴムラテックス100質量部に対して、前記粘着付与樹脂を45~80質量部の割合で含有する、[3]に記載の自着性粘着剤組成物。
[5]基材と、該基材の少なくとも一方の面上に[1]~[4]のうちいずれか一つに記載の自着性粘着剤組成物から形成された自着性粘着剤層を有する、自着製品。
【発明の効果】
【0007】
本発明の自着性粘着剤組成物は、室温下(23℃)、加速条件下(40℃、75%RH)並びに低温下(5℃)のいずれにおいても、自着力の経時安定性に優れるものとすることができる。
従って、本発明の自着性粘着剤組成物を用いることにより、自着力の経時安定性に優れる粘着包帯・バンテージ類等の自着製品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の自着性粘着剤組成物や自着製品に係る「自着性」とは、それ自身は微粘着性(初期タック感)を有する粘着剤であって、そして比較的弱い圧力でも粘着剤同士が接着性を示し、但し他の多くの物質には強い圧力を加えてもほとんど接着しない性質を指す。
たとえば基材の両面に該自着性粘着剤組成物より形成した粘着剤層(粘着面)を備えた態様とした自着製品にあっては、該粘着剤層同士(粘着面同士)が密着することによって直巻きが可能となり、また使用時において比較的軽い力で巻き戻しができ(規定条件でロールから巻き戻すのに要する力が小さい、すなわちテープ等を繰り出しやすい)、かつ比較的弱い圧力でも粘着剤層同士が接着性を示すことによって良好な固定機能を発現する。
【0009】
本発明者らは、これまで提案されている自着性粘着剤組成物において、初期には低タック性や高い自着性を備えるものであっても、経時によりその自着性が低下することがある点に着目した。
そしてこの自着力の低下の要因について検討を進め、その一要因としてエラストマー成分であるラテックスゴムの結晶化にあるとみられること、この結晶化の抑制が自着力の経時安定性の向上につながるとの推察を進めた。他方、結晶性物質における示差走査熱量測定による熱履歴に着目し、特に結晶質の割合と相関関係にあるとみられる融解吸熱量に着目した。
そして前記ラテックスゴムの結晶化の一指標として、自着性粘着剤組成物の融解吸熱量に着目したところ、所定期間経過後の融解吸熱量が所定数値以下を維持してなるとき、自着性粘着剤組成物における自着力低下が抑制されてなること、すなわち該ラテックスゴムの結晶化の抑制と自着力低下の抑制に相関があることを初めて見出した。
さらに本発明者らは、上記所定の融解吸熱量を満足し、すなわち結晶化を抑制できる自着性粘着剤組成物の組成の検討を進め、ラテックスゴムとの相溶性の高い粘着付与樹脂を選択すること、さらには該組成物中の前記粘着付与樹脂の割合を高めるという構成により、ラテックスゴムの結晶化の抑制を実現できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明について詳述する。
【0010】
<自着性粘着剤組成物>
本発明の自着性粘着剤組成物はラテックスゴムをエラストマー成分として含有するもの
であり、下記の通り、所定期間保管後の融解吸熱量が所定数値以下である点を特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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