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公開番号2025076567
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188174
出願日2023-11-02
発明の名称反応性接着剤、積層体、モータ用絶縁物
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09J 175/04 20060101AFI20250509BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】良好な接着性能を有し、油冷式のモータの熱、オートマチックトランスミッションフルードへの溶解及びオートマチックトランスミッションフルード中の水分に対して優れた耐久性を有する接着剤、該接着剤を用いた積層体並びにモータ用絶縁物の提供。
【解決手段】上記課題は、アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含有し、アクリルポリオール(A)がn-ブチルメタクリレートに由来する構成単位とn-ブチルアクリレートに由来する構成単位とを含み、アクリルポリオール(A)の全構成単位の総量を基準として、n-ブチルメタクリレートに由来する構成単位が50質量%以上、n-ブチルアクリレートに由来する構成単位が30質量%以上であり、ポリイソシアネート(B)がイソシアヌレート環及び芳香族ポリイソシアネートに由来する芳香環からなる群より選ばれる少なくとも1種の環構造を有する反応性接着剤によって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含有する反応性接着剤であって、
前記アクリルポリオール(A)が、n-ブチルメタクリレートに由来する構成単位と、n-ブチルアクリレートに由来する構成単位とを含み、
前記n-ブチルメタクリレートに由来する構成単位の含有割合がアクリルポリオール(A)の全構成単位の総量を基準として50質量%以上であり、
前記n-ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有割合がアクリルポリオール(A)の全構成単位の総量を基準として30質量%以上であり、
前記ポリイソシアネート(B)が、イソシアヌレート環、及び芳香族ポリイソシアネートに由来する芳香環、からなる群より選ばれる少なくとも1種の環構造を有する、
反応性接着剤。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記反応性接着剤を硬化させた硬化物の250℃における弾性率の値が、1.0~5.0MPaである、請求項1に記載の反応性接着剤。
【請求項3】
反応性接着剤の質量を基準としてアセチルアセトンを0.1~5質量%含む、請求項1に記載の反応性接着剤。
【請求項4】
第一基材、接着剤層、及び第二基材が順次積層された積層体であって、前記接着剤層が、請求項1に記載の反応性接着剤の硬化物である積層体。
【請求項5】
第一基材、第一接着剤層、第二基材、第二接着剤層、及び第三基材が順次積層された積層体からなり、前記第一接着剤層、及び前記第二接着剤層が、各々独立して、請求項1に記載の反応性接着剤の硬化物である、モータ用絶縁物。
【請求項6】
前記第一基材、及び第三基材が、各々独立して、芳香族ポリアミド繊維からなるシート、及びポリフェニレンサルファイドフィルムからなる群より選ばれる少なくとも1種の基材である、請求項5に記載のモータ用絶縁物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反応性接着剤に関し、モータ用絶縁物として好適に用いられるものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車、コンプレッサーなどには、電気モータ及び発電機として選択的に機能するモータジェネレーターが搭載される。そのモータジェネレーターは自動車の加速や減速といった操作によって発熱し、100℃以上の高温にもなる。
モータジェネレーターを構成するモータステーターは、一般に、コア材と巻線とを用いて構成されてなり、このコア材と巻線あるいは相の異なる巻線と巻線とを絶縁するために絶縁紙が用いられている。また、ウェッジ、相間紙、絶縁キャップと呼ばれる巻線が飛び出すのを固定する固定具も、絶縁紙と同様にモータ用絶縁物に含まれる。そして、発熱によって高温となるモータステーターにおいては、該絶縁紙についても耐熱性が求められている。
【0003】
このようなモータ用絶縁物としては、従来、電気絶縁性や機械強度に優れたポリエステルフィルム、更に耐熱性・耐薬品性などの特性を高めたアラミド不織布、ポリフェニレンサルファイドフィルムのような基材、あるいはこれら基材を、接着剤を使用して積層した積層体が用いられてきた。
しかし近年、モータの小型化・高出力化によってさらに作動温度が上昇しており、絶縁物中の接着剤に対しても、高温環境下における耐久性の向上が要求されている。また、作動温度上昇に伴いモータにオートマチックトランスミッションフルード(ATF)と呼ばれるオイルをかけて冷却する油冷式のモータが増えており、絶縁物中の接着剤に対してオートマチックトランスミッションフルードに対する耐久性(耐熱耐油性)の向上も要求されている。加えて、オートマチックトランスミッションフルードには微量の水分が含まれており、接着剤に対して耐湿熱性も要求されており、様々な検討がなされている。
【0004】
上記状況において、例えば特許文献1には、複数のシート材が熱硬化型接着剤により接着されて積層されている積層シートが用いて形成されたモータ用絶縁紙に関し、該熱硬化型接着剤として、エポキシ樹脂成分、フェノール樹脂成分、アクリル樹脂成分、及びイミダゾール系硬化剤成分を含有する熱硬化性樹脂組成物を用いること、該組成物はエポキシ樹脂成分を必須とし、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好適に用いられること、熱硬化性樹脂組成物中に含まれる樹脂成分に占めるエポキシ樹脂成分の割合が20~60質量%であることが記載されている。
【0005】
また特許文献2には、太陽電池用裏面保護シートの製造に用いられる接着剤として、数平均分子量が10,000~100,000、水酸基価が1~100mgKOH/g、ガラス転移温度が-40℃を越え10℃以下であるアクリルポリオールと、ポリイソシアネートとを含有し、アクリルポリオールに由来する水酸基と、ポリイソシアネートに由来するイソシアネート基との当量比NCO/OHが0.1~3であるアクリル系の接着剤組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-178197号公報
特開2012-214703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の熱硬化性樹脂組成物は、環境ホルモンであるビスフェノールAを不純物として含むビスフェノールA型エポキシ樹脂成分を相対的に多い割合で含有するものであり、安全性の課題を解決することができない。
特許文献2に記載のアクリル系接着剤は、ブチルメタクリレートとブチルアクリレートとを組み合わせることはしておらず、また、該組み合わせによりATF耐久性を解決する点について記載も示唆もない。
したがって、本発明の課題は、良好な接着性能を有し、さらに油冷式のモータの熱、オートマチックトランスミッションフルードへの溶解、及びオートマチックトランスミッションフルード中の水分に対して優れた耐久性を有する接着剤、該接着剤を用いた積層体、並びに、モータ用絶縁物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
<1>アクリルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含有する反応性接着剤であって、前記アクリルポリオール(A)が、n-ブチルメタクリレートに由来する構成単位と、n-ブチルアクリレートに由来する構成単位とを含み、前記n-ブチルメタクリレートに由来する構成単位の含有割合がアクリルポリオール(A)の全構成単位の総量を基準として50質量%以上であり、前記n-ブチルアクリレートに由来する構成単位の含有割合がアクリルポリオール(A)の全構成単位の総量を基準として30質量%以上であり、ポリイソシアネート(B)が、イソシアヌレート環、及び芳香族ポリイソシアネートに由来する芳香環、からなる群より選ばれる少なくとも1種の環構造を有する、反応性接着剤。
【0009】
<2>前記反応性接着剤を硬化させた硬化物の250℃における弾性率の値が、1.0~5.0MPaである、<1>に記載の反応性接着剤。
【0010】
<3>反応性接着剤の質量を基準としてアセチルアセトンを0.1~5質量%含む、<1>又は<2>に記載の反応性接着剤。
(【0011】以降は省略されています)

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