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公開番号2025076426
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2025005251,2021573300
出願日2025-01-15,2020-06-10
発明の名称抗体生産のための細胞培養方法及び組成物
出願人武田薬品工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C12P 21/08 20060101AFI20250508BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】抗α4β7抗体、例えば、ベドリズマブ、及びその組成物を生産するための細胞培養法を提供する。
【解決手段】ヒト化抗α4β7抗体を含む組成物の生産方法であって、前記方法は、生産培地において哺乳動物宿主細胞を培養することと、ウリジン、マンガン、及びガラクトースを含む補充成分を前記生産培地に添加し、それによって前記ヒト化抗α4β7抗体を含む組成物を生産することと、を含み、前記哺乳動物宿主細胞が、ヒト化抗α4β7抗体を発現するように遺伝子操作されており、前記ヒト化抗α4β7抗体が、IgG1であり、特定のアミノ酸配列を有するCDR3、CDR2、及びCDR1ドメインを含む重鎖可変領域、並びに軽鎖可変域を含む、前記方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒト化抗α4β7抗体を含む組成物の生産方法であって、前記方法は、
生産培地において哺乳動物宿主細胞を培養することと、
ウリジン、マンガン、及びガラクトースを含む補充成分を前記生産培地に添加し、それ
によって前記ヒト化抗α4β7抗体を含む組成物を生産することと、を含み、
前記哺乳動物宿主細胞が、ヒト化抗α4β7抗体を発現するように遺伝子操作されており、前記ヒト化抗α4β7抗体が、IgG1であり、配列番号4に記載のCDR3ドメイン、配列番号3に記載のCDR2ドメイン、及び配列番号2に記載のCDR1ドメインを含む重鎖可変領域を含み、配列番号8に記載のCDR3ドメイン、配列番号7に記載のCDR2ドメイン、及び配列番号6に記載のCDR1ドメインを含む軽鎖可変域を含む、前記方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記組成物が、前記補充成分の非存在であるが実質的に同様の条件下で培養された前記
ヒト化抗α4β7抗体を発現する対照哺乳動物宿主細胞と比較して、(陽イオン性クロマ
トグラフィー(CEX)によって決定されるとき)前記ヒト化抗α4β7抗体塩基性アイ
ソフォームの減少した量を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組成物が、約16%以下の前記ヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームを含
む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記組成物が、約14%以下の前記ヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームを含
む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が、約13%以下の前記ヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームを含
む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記補充成分が、前記生産培地に添加されるか、または供給培地に添加された後に前記
供給培地が前記生産培地に添加される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
補充と回収の間に前記生産培地に添加されるウリジンの累積濃度が、約1~約7mMで
あり、補充と回収の間の前記生産培地のマンガンの累積濃度が、約0.002~約0.0
15mMであり、及び/または、補充と回収の間の前記生産培地のガラクトースの累積濃
度が、約3~約20mMである、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
マンガンが、各添加ごとに約0.1~10μM、約0.2~1.5μM、約0.2~5
μM、約0.25~2μM、約0.3~1.2μM、または約0.3~0.8μMずつ、
補充成分として前記生産培地に複数回添加される、請求項1~7のいずれか1項に記載の
方法。
【請求項9】
マンガンが、各添加ごとに約0.2~1.5μMずつ、補充成分として前記生産培地に
複数回添加される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ウリジンが、各添加ごとに約25~1000μM、約75~750μM、約55~62
0μM、約100~600μM、約150~450μM、約100~700μM、約10
0~600μM、または約170~630μMずつ、補充成分として前記生産培地に複数
回添加される、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年6月10日に出願された米国仮出願番号62/859,563及
び2019年6月10日に出願された米国仮出願番号62/859,596に対する優先
権を主張する。前述の優先出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
配列表
本出願は、EFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出された配列表を含み
、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2020年6月10日に作成された上
述のASCIIコピーは、「T103022_1110WO_SL.TXT」という名称
であり、14.0キロバイトのサイズである。
【0003】
本発明は、哺乳動物宿主細胞において抗α4β7抗体を生産するための方法及び組成物
に関する。
【背景技術】
【0004】
哺乳動物の細胞培養技術は、治療用モノクローナル抗体を含む治療用生物製剤の製造に
一般的に使用されている。哺乳動物細胞で生産されるタンパク質は一般に、ヒトにおいて
生産されるタンパク質により類似した翻訳後修飾を有するため、哺乳動物細胞は通常、タ
ンパク質生産のために他の形態の真核細胞(酵母など)または原核細胞(細菌など)より
も製薬業界において好ましい。しかしながら、哺乳動物細胞の培養は、これらの細胞が多
くの課題を提示するため、特にヒトで使用するために商業規模で製造される治療用抗体の
状況では困難な場合がある。生産方法は、タンパク質製品の安全性、効率、及び費用対効
果を維持しながら、細胞からの抗体収量を最大化する必要がある。したがって、グリコシ
ル化プロファイル、凝集体レベル、電荷の不均一性、及びアミノ酸配列の完全性など、製
品の望ましい品質特性を維持する必要があるため、生産要求は重要である(Li et
al.,2010,mAbs,2(5):466-477)。
【0005】
細胞培養プロセスの複雑さを考えると、高品質の医薬品を維持しながら、製造需要と治
療の要求性を満たすのに十分なタンパク質製品を生産することを含む、治療用抗体の生産
に関連する課題に対処できる細胞培養パラメーターを特定することは難しい場合がある。
【発明の概要】
【0006】
哺乳動物細胞の培養プロセスは過去数十年にわたって研究の対象となってきたが、組換
え抗体の大規模な商業的生産における改善の必要性が残っている。哺乳動物宿主細胞培養
物の細胞生存率、寿命、及び比生産性の増加、ならびに生産される組換えタンパク質の力
価の改善は、生産される組換えタンパク質の価格、ならびに治療用タンパク質の場合、医
薬品の価格及び入手可能性に真の影響を及ぼす。さらに、そのような増加は、生産される
治療用抗体の品質の一貫性を維持する必要性を考えると、特に困難である可能性がある。
【0007】
本明細書で提供される本発明は、とりわけ、哺乳動物の宿主細胞における、ベドリズマ
ブなどの抗α4β7抗体を生産するための細胞培養方法及び組成物を開示する。また、本
明細書で提供されるのは、前記方法を用いて得られるベドリズマブなどの抗α4β7抗体
を含む組成物である。
【0008】
一態様では、本発明はヒト化抗α4β7抗体を含む組成物の生産方法であって、前記方
法は、生産培地において哺乳動物宿主細胞を培養することと、ウリジン、マンガン、及び
ガラクトースを含む補充成分を生産培地添加することとを含み、それによって、ヒト化抗
α4β7抗体を含む組成物を生産し、哺乳動物宿主細胞はヒト化抗α4β7抗体を発現するように遺伝子操作されており、ヒト化抗α4β7抗体はIgG1抗体であり、配列番号
4に記載のCDR3ドメイン、配列番号3に記載のCDR2ドメイン、及び配列番号2に
記載のCDR1ドメインを含む重鎖可変領域を含み、配列番号8に記載のCDR3ドメイ
ン、配列番号7に記載のCDR2ドメイン、及び配列番号6に記載のCDR1ドメインを
含む軽鎖可変ドメインを含む、方法を提供する。
【0009】
前述の態様のいくつかの実施形態では、この方法は、(陽イオン交換クロマトグラフィ
ー(CEX)によって決定されるとき)ヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームの
減少した量を有する組成物の生産方法であって、前記方法は、生産培地中で哺乳動物宿主
細胞を培養することと、ウリジン、マンガン、及びガラクトースを含む補充成分を生産培
地に前記添加することとを含み、それによって、補充成分の非存在下で培養されたヒト化
抗α4β7抗体を発現する対照哺乳動物宿主細胞と比較して、ヒト化抗α4β7抗体の塩
基性アイソフォームの減少した量を有する組成物を生産する、方法である。
【0010】
上述の態様のいくつかの実施形態では、本発明は、(CEXによって決定されるとき)
約16%以下のヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームを有する組成物の生産方法
であって、前記方法は、生産培地中で哺乳動物宿主細胞を培養することと、ウリジン、マ
ンガン、及びガラクトースを含む補充成分を生産培地に前記添加することとを含み、それ
によって、約16%以下のヒト化抗α4β7抗体の塩基性アイソフォームを有する組成物
を生産する、方法を特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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