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公開番号
2025070908
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2023191403
出願日
2023-11-09
発明の名称
皮膚障害の抑制剤
出願人
ロート製薬株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
8/9794 20170101AFI20250424BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】皮膚障害を効果的に抑制できる剤及び外用組成物を提供する。
【解決手段】ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、炎症の抑制剤、活性酸素消去剤、シミ若しくはそばかすの予防又は抑制剤、日焼け止め組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、炎症抑制剤。
続きを表示(約 280 文字)
【請求項2】
炎症が紫外線による炎症である、請求項1に記載の炎症抑制剤。
【請求項3】
炎症惹起物質の量を低減させることにより炎症を抑制する、請求項1又は2に記載の炎症抑制剤。
【請求項4】
さらに、ムコ多糖を含有する、請求項1又は2に記載の炎症抑制剤。
【請求項5】
ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、活性酸素消去剤。
【請求項6】
さらに、ムコ多糖を含有する、請求項5に記載の活性酸素消去剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミ、そばかすなどの皮膚障害を抑制するための剤及び組成物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
紫外線照射による皮膚障害として、皮膚の炎症が知られている。
皮膚の細胞に紫外線が照射されると、紫外線、特にUVBがDNAに吸収され、隣同士のピリミジン塩基が結合してピリミジン2量体が形成されるが、ピリミジン2量体が形成されるとDNA複製が阻害されるため、細胞はこれを修復しようとする。この修復反応がきっかけとなって炎症反応が起きる。また、紫外線による細胞膜の傷害が直接的に細胞内に伝わることでも炎症反応が起きる。炎症反応は、DNA修復や細胞膜傷害などが引き金となって産生される炎症惹起因子により引き起こされる。炎症により皮膚は痛みを伴って赤く腫れ、数日後には、炎症反応で刺激された表皮のメラノサイトが、防御反応として、紫外線を吸収するメラニンを生産する。メラニンは表皮角化細胞に取り込まれるが、通常、表皮角化細胞のターンオーバーに伴い排出される。しかし、炎症反応が強いと、メラニンが大量に生成して真皮に入り込んだり、表皮角化細胞のターンオーバーが正常に行われず、シミができる。
皮膚の炎症は、紫外線だけでなく、化粧品、薬剤や化学物質、花粉、ハウスダスト、ウイルス、細菌、真菌、アレルゲンのような外的刺激や、皮脂の分泌状態、発汗状態のような内的要因など、種々の原因により引き起こされる。
【0003】
炎症反応は、多様な炎症惹起物質と多様な免疫細胞が関与しており、原因によってその反応は様々である。
表皮への障害には紫外線のうち波長の短いUVBが寄与しており、真皮への障害には波長の長いUVAが寄与している。紫外線、特にUVBの照射によって、一次炎症誘発性サイトカインであるIL-1αやTNFαが分泌され、さらにIL-6、IL-8、GM-CFS、及びメラノサイトを刺激するSCF、エンドセリン-1(ET-1)、プロスタグランジンE2(PGE2)の産生を誘導し、炎症が引き起こされることが知られている。このように、紫外線照射に特有の炎症反応により、シミ、そばかすなどの色素沈着が起きる。
【0004】
紫外線照射による皮膚障害として、活性酸素によるトラブルも知られている。
紫外線を浴びると、活性酸素が発生し、表皮に存在するメラノサイトを刺激してメラニン産生を促進する。メラニンは表皮角化細胞に取り込まれるが、通常、表皮角化細胞のターンオーバーに伴い排出される。しかし、紫外線を大量に浴びると、過剰な活性酸素が発生してメラニンが大量に生成し、メラニンの一部が真皮に入り込む。また、過剰な活性酸素により表皮角化細胞がダメージを受けて、ターンオーバーが正常に行われなくなる。その結果、シミができる。
また、活性酸素は、真皮に存在するコラーゲン、エラスチンといった繊維状タンパク質にダメージを与えて、皮膚の弾力を低下させ、その結果シワやタルミができる。
活性酸素は、紫外線だけでなく、ストレス、大気汚染、喫煙、加齢などによっても生成するが、紫外線は、短期に大量の活性酸素を生成するため、皮膚に大きなダメージを与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、皮膚障害を効果的に抑制できる剤及び組成物を提供することを課題とする。中でも本発明は、紫外線による皮膚障害を効果的に抑制できる剤及び組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ね、ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、ビルベリーエキスは、ヒト表皮角化細胞において紫外線照射により生成する炎症反応惹起物質の量を低減することにより炎症を抑制できることを見出した。また、これらの植物エキスは、ヒト表皮角化細胞において活性酸素を消去できることを見出した。従って、これらの植物エキスは、紫外線を浴びることによる皮膚の色素沈着を予防又は抑制できることが判明した。
【0007】
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、下記の〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕 ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、炎症抑制剤。
〔2〕 炎症が紫外線による炎症である、〔1〕に記載の炎症抑制剤。
〔3〕 炎症惹起物質の量を低減させることにより炎症を抑制する、〔1〕又は〔2〕に記載の炎症抑制剤。
〔4〕 さらに、ムコ多糖を含有する、〔1〕~〔3〕の何れかに記載の炎症抑制剤。
〔5〕 ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、活性酸素消去剤。
〔6〕 さらに、ムコ多糖を含有する、〔5〕に記載の活性酸素消去剤。
〔7〕 ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、シミもしくはそばかすの予防又は抑制のための剤。
〔8〕 さらに、ムコ多糖を含有する、〔7〕に記載のシミもしくはそばかすの予防又は抑制のための剤。
〔9〕 ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物エキスを含有する、日焼け止め組成物。
〔10〕 ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキスの含有量が、それぞれ、組成物の全量に対して0.0001~5質量%である、〔9〕に記載の日焼け止め組成物。
〔11〕 さらに、ムコ多糖を含有する、〔9〕又は〔10〕に記載の日焼け止め組成物。
【発明の効果】
【0008】
ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、ビルベリーエキスは、ヒト表皮角化細胞において、炎症を抑制することができる。
例えば、これらの植物エキスを表皮に適用すると、紫外線(特にUVB)照射により増大したエンドセリン-1及びプロスタグランジンE2の産生を抑制することができる。表皮角化細胞から産生されたエンドセリン-1とプロスタグランジンE2は、炎症性細胞に作用して炎症反応を惹起して、皮膚の色素沈着を引き起こすことが知られている。従って、これらの植物エキスは、紫外線照射により引き起こされる炎症反応を予め抑えることができ、その結果、炎症反応により引き起こされるシミやそばかすなどの色素沈着を予防又は抑制することができる。
また、これらの植物エキスは、ヒト表皮角化細胞において活性酸素を消去できるため、活性酸素刺激によるメラニン生成を予め抑えることができる。その結果、これらの植物エキスは、活性酸素により引き起こされるシミやソバカスなどの色素沈着を予防又は抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、ヒアルロン酸ナトリウムが、ヒト表皮角化細胞において、UVB照射によるプロスタグランジンE2の増量を抑制したことを示す図である。
ヒオウギエキス、セージエキス、ビルベリーエキスが、ヒト表皮角化細胞において、UVB照射によるエンドセリン-1の増量を抑制したことを示す図である。
ヒオウギエキス、セージエキス、ビルベリーエキス、ヒメフウロエキスが、ヒト表皮角化細胞において、活性酸素量を低減させたことを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
用途
上記の通り、ヒオウギエキス、セージエキス、ヒメフウロエキス、及びビルベリーエキス(以下、「本発明の植物エキス」ということもある。)は、ヒト表皮角化細胞において炎症惹起物質の生成を抑制する作用を有することから、ヒト皮膚(特に、ヒト表皮)における炎症の予防又は抑制剤の有効成分として使用できる。
炎症反応は、多様な炎症惹起物質と多様な免疫細胞が関与しており、原因によってその反応は様々であるところ、本発明の植物エキスは、特に、紫外線(特に、UVB)がヒト皮膚(特に、ヒト表皮)にもたらす炎症の予防又は抑制剤の有効成分として使用できる。また、紫外線(特に、UVB)によりヒト皮膚(特に、ヒト表皮)で生成する炎症惹起物質量の低下剤の有効成分として使用できる。炎症惹起物質としては、エンドセリン-1、プロスタグランジンE2が挙げられる。また、本発明の植物エキスは、紫外線(特に、UVB)がヒト皮膚(特に、ヒト表皮)にもたらす炎症の開始の抑制剤の有効成分として使用できる。
(【0011】以降は省略されています)
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