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公開番号2025069816
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179773
出願日2023-10-18
発明の名称X線透視撮像装置
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人山王坂特許事務所
主分類A61B 6/42 20240101AFI20250423BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】透視から撮影に切り換える際に、フィラメント加熱のための待機時間を短くする。
【解決手段】X線管は、電子ビームの焦点サイズが小さい第1フィラメントと、焦点サイズが第1フィラメントより大きい第2フィラメントとを含む。制御部は、撮影モードを実行する際には、今回の撮影モードより前に、透視モードまたは撮影モードでフィラメント電流が供給されていたかどうかに応じて、フィラメントの加熱時間の長さを設定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
被検体にX線を照射するX線管と、前記X線管に接続された電圧装置と、前記電圧装置を制御する制御部と、前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、操作部を有し、
前記X線管は、陽極と、前記陽極に電子ビームを照射するフィラメントとを備え、前記フィラメントは、前記電子ビームの焦点サイズが小さい第1フィラメントと、前記焦点サイズが前記第1フィラメントより大きい第2フィラメントとを含み、
前記電圧装置は、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方に選択的にフィラメント電流を供給するとともに、前記フィラメントと前記陽極との間に管電圧を印加し、
前記制御部は、透視モードと、撮影モードとを有し、
前記制御部は、前記透視モードでは、前記操作部から透視の指示を受けたならば、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方にフィラメント電流を供給するとともに、管電圧を印加し、前記陽極から小線量のX線を放射させ、前記撮影モードでは、前記操作部から撮像の指示を受けたならば、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方に前記透視モードよりも大きなフィラメント電流を供給した後、所定の待機時間経過後、前記透視モードよりも大きな管電圧を印加し、前記陽極から大線量のX線を放射させ、
前記制御部は、前記撮影モードを実行する際に、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち前記撮影モードで用いるフィラメントに対して、今回実行する撮影モード以前にフィラメント電流が供給されていたかどうかに応じて、前記待機時間の長さを設定することを特徴とするX線透視撮像装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記透視モードを実行した後、前記透視モードから前記撮影モードに切り換えて実行する場合、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち前記透視モードで用いたフィラメントと異なるフィラメントを前記撮影モードで用いる場合、前記待機時間として、予め定めた第1の待機時間を設定し、前記透視モードで用いたフィラメントと同じフィラメントを前記撮影モードで用いる場合、前記第1の待機時間よりも短い第2の待機時間を設定することを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項3】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記撮影モードを実行する際に、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち前記撮影モードで用いるフィラメントに対して、今回実行する撮影モード以前にフィラメント電流が供給されていた場合、供給されていたフィラメント電流と、今回実行する撮影モードで供給するフィラメント電流の差に基づいて、前記待機時間を設定することを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項4】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記撮影モードを実行する際に、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち前記撮影モードで用いるフィラメントに対して、今回実行する撮影モードよりも前に透視モードでフィラメント電流が供給されていた場合、当該透視モードのフィラメント電流に応じて、前記撮影モードのフィラメント電流を算出することを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記撮影モードを実行する際に、前記第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち前記撮影モードで用いるフィラメントに対して、今回実行する撮影モード以前の撮影モードでフィラメント電流が供給されていた場合、前回の撮影モードから今回の撮影モードまでのフィラメント電流が供給されていなかった休止時間の長さに応じて、前記待機時間を設定することを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記操作部から被検体の撮影部位の情報を受け取って、前記撮影モードで用いるフィラメントを前記第1フィラメントおよび第2フィラメントの中から選択し、選択したフィラメントを前記透視モードにおいても用いることを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項7】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、透視モードに用いているフィラメントが第1フィラメントか第2フィラメントか、透視モードにおいて前記フィラメントに供給しているフィラメント電流、および、前記管電圧のうちの1以上の条件から、透視モードを撮影モードに切り換えた場合の、透視に用いるフィラメントが第1フィラメントか第2フィラメントか、フィラメント電流、および、前記管電圧のうちの1以上を、予め求めておいたテーブルを参照して求めることを特徴とするX線透視撮像装置。
【請求項8】
請求項1に記載のX線透視撮像装置であって、前記制御部は、前記透視モードを実行している間、フィラメント電流、および、管電圧のうちの少なくとも一方を、前記X線検出器の検出結果に応じてフィードバック制御することを特徴とするX線透視撮像装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、透視と撮影が可能なX線透視撮像装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
X線透視撮像装置は、比較的小さな線量のX線を被検体に照射し、1秒間に複数フレーム(例えば30フレーム/s)の画像を生成して表示することにより、透視(動画表示)を行う装置である。また、操作者の所望のタイミングで、透視を停止し、透視よりも大きな所定線量のX線を被検体に照射して、1枚のX線画像(静止画)を撮影することができる。
【0003】
X線透視撮像装置に用いられるX線管は、特許文献1に開示されているように、小線量のX線を照射するのに適した焦点サイズの小さい小焦点フィラメントと、大線量のX線を照射するのに適した焦点サイズの大きい大焦点フィラメントの2種類を備えているのが一般的である。小焦点フィラメントは主に透視に用いられ、大焦点フィラメントは主に撮影に用いられる。
【0004】
操作者は、透視画像を見ながら撮影箇所を決め、透視から撮影に切り変える。撮影への切り換えを指示した段階では、大焦点フィラメントはまだ加熱されておらず、大焦点フィラメントが熱電子を放出できる温度になるまで、1~2秒間必要である。そのため、従来のX線透視撮像装置は、撮影の指示を2段階で行うように構成され、操作者の1段階目の指示で大焦点フィラメントの過熱を開始し、適切な温度になるまでの1~2秒間が経過したならば、2段階目の指示をすることが操作者に許可される構成である。
【0005】
これに対し、特許文献1には、透視から撮影に切り換える際に操作者を1~2秒間待たせないために、小焦点フィラメントと大焦点フィラメントの両方を常時加熱するX線管が提案されている。2種類のフィラメントを常時加熱することにより、2種類のフィラメントから常時電子ビームを発生するが、フィラメントと陽極との間にグリッドを配置し、一方の電子ビームのみを陽極に到達させ、X線を発生させる。これにより、透視している間は、大焦点フィラメントからの電子ビームは陽極に到達させず、透視から撮影に切り換えられた時点で、グリッドの制御することにより、大焦点フィラメントの電子ビームを陽極に到達させることにより、操作者を1~2秒間待たせることなく、大線量のX線を照射して撮影をおこなうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-258893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来の小焦点フィラメントと大焦点フィラメントを備えたX線管は、透視から撮影への切り換え時に、操作者を1~2秒間待たせるため、操作者はストレスを感じていた。
【0008】
一方、特許文献1の技術は、2種類のフィラメントを常時加熱しているため、フィラメント寿命が短くなってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、透視から撮影に切り換える際に、フィラメント加熱のための待機時間を短くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明によれば、被検体にX線を照射するX線管と、X線管に接続された電圧装置と、電圧装置を制御する制御部と、被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、操作部を有するX線透視撮像装置が提供される。X線管は、陽極と、陽極に電子ビームを照射するフィラメントとを備える。フィラメントは、電子ビームの焦点サイズが小さい第1フィラメントと、焦点サイズが第1フィラメントより大きい第2フィラメントとを含む。電圧装置は、第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方に選択的にフィラメント電流を供給するとともに、フィラメントと陽極との間に管電圧を印加する。制御部は、透視モードと、撮影モードとを有する。制御部は、透視モードでは、操作部から透視の指示を受けたならば、第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方にフィラメント電流を供給するとともに、管電圧を印加し、陽極から小線量のX線を放射させる。撮影モードでは、操作部から撮像の指示を受けたならば、第1フィラメントおよび第2フィラメントの一方に透視モードよりも大きなフィラメント電流の供給を開始した後、所定の待機時間経過したならば、透視モードよりも大きな管電圧を印加し、陽極から大線量のX線を放射させる。制御部は、撮影モードを実行する際に、第1フィラメントおよび第2フィラメントのうち撮影モードで用いるフィラメントに対して、今回実行する撮影モード以前にフィラメント電流が供給されていたかどうかに応じて、待機時間の長さを設定する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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