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公開番号2025068293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2023178085
出願日2023-10-16
発明の名称柱状体の施工管理方法および柱状体の施工管理システム
出願人JFEシビル株式会社
代理人個人
主分類E02D 13/06 20060101AFI20250421BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】杭などの柱状体の水平位置、傾斜角度および高さを、簡単な構成により、高い精度で制御できる柱状体の施工管理方法および柱状体の施工管理システムを提供する。
【解決手段】柱状体の施工管理方法で、撮影位置の座標を取得可能なカメラにより、柱状体の撮影画像を、座標を取得可能な2つ以上の標点が撮影画像に含まれるように取得する撮影工程と、撮影位置の座標および標点の座標ならびに所定の水平位置、傾斜角度および高さに配置された柱状体の3Dモデルを含む3Dデータを作成する3Dデータ作成工程と、撮影画像中の標点の位置と、3Dデータ中の撮影位置の座標および標点の座標とに基づいて、撮影画像に3Dモデルを合成して合成画像を生成する画像合成工程と、合成画像中の柱状体の位置と3Dモデルの位置との差が、所定の許容誤差以下となるように、柱状体の水平位置、傾斜角度および高さを調整する調整工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
柱状体を地盤に対して所定の水平位置、傾斜角度および高さに設置するために用いられる柱状体の施工管理方法であって、
撮影位置の座標を取得可能なカメラにより、前記柱状体の撮影画像を、座標を取得可能な2つ以上の標点が前記撮影画像に含まれるように取得する撮影工程と、
前記撮影位置の座標および前記標点の座標ならびに前記所定の水平位置、傾斜角度および高さに配置された前記柱状体の3Dモデルを含む3Dデータを作成する3Dデータ作成工程と、
前記撮影画像中の前記標点の位置と、前記3Dデータ中の前記撮影位置の座標および前記標点の座標とに基づいて、前記撮影画像に前記3Dモデルを合成して合成画像を生成する画像合成工程と、
前記合成画像中の前記柱状体の位置と前記3Dモデルの位置との差が、所定の許容誤差以下となるように、前記柱状体の水平位置、傾斜角度および高さを調整する調整工程と、を有する柱状体の施工管理方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記カメラおよび前記標点にGNSS受信機が備えられ、該GNSS受信機により前記撮影位置の座標および前記標点の座標が取得される、請求項1に記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項3】
柱状体を地盤に対して所定の水平位置、傾斜角度および高さに設置するために用いられる柱状体の施工管理方法であって、
撮影位置の座標および撮影方向を取得可能なカメラにより、前記柱状体の撮影画像を取得する撮影工程と、
前記撮影位置の座標および前記所定の水平位置、傾斜角度および高さに配置された前記柱状体の3Dモデルを含む3Dデータを作成する3Dデータ作成工程と、
前記撮影位置の座標および撮影方向ならびに前記カメラの視野角に基づいて、前記撮影画像に前記3Dモデルを合成して合成画像を生成する画像合成工程と、
前記合成画像中の前記柱状体の位置と前記3Dモデルの位置との差が、所定の許容誤差以下となるように、前記柱状体の水平位置、傾斜角度および高さを調整する調整工程と、を有する柱状体の施工管理方法。
【請求項4】
前記カメラにGNSS受信機が備えられ、該GNSS受信機により前記撮影位置の座標が取得される、請求項1または3に記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項5】
前記カメラは飛行体に設けられる、請求項2に記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項6】
前記カメラは飛行体に設けられる、請求項4に記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項7】
前記柱状体は、杭体または削孔ケーシングである、請求項1~3のいずれかに記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項8】
前記柱状体は、建築物の柱である、請求項1~3のいずれかに記載の柱状体の施工管理方法。
【請求項9】
柱状体を地盤に対して所定の水平位置、傾斜角度および高さに設置するために用いられる柱状体の施工管理システムであって、
前記柱状体を撮影可能な位置に配置され、撮影位置の座標を取得可能なカメラと、
前記カメラによる撮影画像に含まれる位置に設けられる、座標を取得可能な2つ以上の標点と、
前記標点の座標および前記所定の水平位置、傾斜角度および高さに配置された前記柱状体の3Dモデルを含む3Dデータが格納されたデータ記憶部と、
前記撮影画像中の前記標点の位置と、前記3Dデータ中の前記撮影位置の座標および前記標点の座標とに基づいて、前記撮影画像に前記3Dモデルを合成して合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記合成画像を表示するディスプレイと、
を有する柱状体の施工管理システム。
【請求項10】
柱状体を地盤に対して所定の水平位置、傾斜角度および高さに設置するために用いられる柱状体の施工管理システムであって、
前記柱状体を撮影可能な位置に配置され、撮影位置の座標および撮影方向を取得可能なカメラと、
前記所定の水平位置、傾斜角度および高さに配置された前記柱状体の3Dモデルを含む3Dデータが格納されたデータ記憶部と、
前記撮影位置の座標および撮影方向ならびに前記カメラの視野角に基づいて、前記カメラによる撮影画像に前記3Dモデルを合成して合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記合成画像を表示するディスプレイと、
を有する柱状体の施工管理システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、土木・建築構造物に用いられる杭体や削孔ケーシング、基礎上に設置される柱等の柱状体の施工管理を行うために用いられる、柱状体の施工管理方法および柱状体の施工管理システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
土木・建築構造物の杭の施工は、打ち込み、圧入、回転貫入などにより杭体を直接地盤に設置する方法や、アースオーガー、ダウンザホールハンマーなどの削孔機で地盤に設けた孔に杭体を挿入し、モルタルなどを充填して固定する方法などにより行われる。
【0003】
杭の施工管理においては、杭体が設計通りの位置に設置されるように、削孔機による削孔時に、削孔するためのオーガーやハンマー装置の外周を覆い孔壁を保護するための削孔ケーシング(円筒材)の水平面上の位置、高さ、鉛直方向に対する傾斜を制御し管理する必要がある。また、削孔機により設けられた孔に杭体を挿入するときも同様に、杭体の水平面上の位置、高さ、鉛直方向に対する傾斜を制御し管理する必要がある。
【0004】
杭の施工管理は、杭の施工位置から互いに異なる2方向に離れた位置に、トランシットやトータルステーションなどの計測器を設置し、測量担当者が計測器を視準することにより行われている。すなわち、測量担当者は、計測器により計測された、削孔ケーシングまたは杭体の水平面上の位置、高さ、鉛直方向に対する傾斜が許容範囲内にあるかどうかを確認する。計測値が許容範囲外である場合には、測量担当者は、クレーンなどによる削孔ケーシングまたは杭体の吊り位置をどの方向に移動させる必要があるかを、無線連絡などによって施工機械のオペレータに指示する。この指示に従って、施工機械が操作されることで、杭の施工管理が行われている。
【0005】
しかし、このような方法では、数名の測量担当者が必要になる。また、測量担当者による削孔ケーシングまたは杭体の水平面上の位置、高さ、鉛直方向に対する傾斜の計測作業や、施工機械のオペレータへの指示伝達に手間や時間を要したり、測量ミスなどにより施工管理を正確に行えなかったりする問題があった。
【0006】
そこで、杭などの柱状体の施工管理を、自動計測やGPSなどのIT技術を用いて、正確かつ効率的に行う技術が開発されている。
【0007】
例えば、特許文献1には、形鋼からなる杭または鋼矢板を地盤内に設置するときの施工管理にGNSSを用いる方法が開示されている。具体的には、杭または鋼矢板の頭部を把持するチャッキング部の左右2箇所に、GNSS受信機を間隔を空けて設けることで、杭または鋼矢板の3次元座標系における位置および向きをリアルタイムで取得する。このように取得された杭または鋼矢板の現在位置および向きを、設計位置および向きとともに、モニター上に表示し、前者を後者に重ね合わせるように打設装置を制御して、施工管理を行っている。
【0008】
また、特許文献2には、地盤に杭を打ち込むときの施工管理に、撮影手段で撮影された杭の映像を用いる方法が開示されている。具体的には、杭の前方に設けられた撮影手段で撮影された杭映像とともに、杭の打ち込み角度の目標をカーソル線で表示する。そして、杭映像において、杭の側縁または杭の側面に設けられたマーキングがカーソル線と一致するか否かを視認しながら、オペレータが杭打機を操作している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2015-048635号公報
特開2012-127091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献1に開示される技術では、杭の打設装置のチャッキング部にGNSS受信機を設けているため、打設装置が杭を打設するときに、GNSS受信機が大きく振動してしまう。このため、GNSS受信機が脱落、故障したり、GNSS受信機によって取得される位置情報の測定値が不確実であったりする問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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