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公開番号2025068691
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178630
出願日2023-10-17
発明の名称透過型堰堤
出願人個人
代理人個人
主分類E02B 7/02 20060101AFI20250422BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】副堤の堰上げ効果を効率的に利用することで、堰堤規模に即した土砂調節機能を発揮させ、貯留量及び捕捉量を確保するとともに、構造安定性を保証する。
【解決手段】透過型堰堤1の本堤2は、左右の側壁8の間に捕捉体9を備えており、捕捉体9は、複数捕捉ユニット12が河幅方向に並設されて成り、左右の支持枠体13の間に傾斜簀の子部27及び水平簀の子部28を備え、左右の支持枠体は、下端がコンクリート基盤4内に本堤22から副提3まで延設された水平埋設補強体35に固定されており、副提3は、左右の側壁51の間に設けた堰部52を備え、堰部52にはスリット56が形成されており、本堤22の水通し幅Wと、副提3の越流幅w(スリット幅×スリット数)は同じであり、コンクリート基盤4から本堤22の水平枠18迄の開口部30の高さHと、副提3の堰部52の高さhは略同じである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート基盤の上に構築された主提と、主提の下流側に構築された副提と、を備え、河川の掃流区間に設置する透過型堰堤であって、
主提は、左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた捕捉体と、を備えており、
捕捉体は、支持枠体と、支持枠体の間に複数の捕捉棒が間隔をおいて配設された簀の子部と、を備え、
簀の子部は、傾斜簀の子部及び水平簀の子部を有し、
コンクリート基盤内には、主提から副提の直下の位置まで水平に延びるように水平埋設補強体が埋設されており、
副提は、コンクリート基盤上に設けた左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた堰部と、を備え、上流側からの正面視で略凹字形をしており、堰部の頂部から下方に向けてスリットが形成されており、
主提の左右の側壁間の幅である水通し幅と、副提の左右の側壁間の幅である越流幅は同じであり、コンクリート基盤から主提の水平枠迄の高さと、副提の堰部の高さは略同じである構成を特徴とする透過型堰堤。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
コンクリート基盤の上に構築された主提と、主提の下流側に構築した副提と、を備え、河川の掃流区間に設置する透過型堰堤であって、
主提は、左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた捕捉体と、を備えており、
捕捉体は、複数の捕捉ユニットが河幅方向に並設されて成り、
捕捉ユニットは、左右の支持枠体と、左右の支持枠体の間に複数の捕捉棒が間隔をおいて配設された傾斜簀の子部及び水平簀の子部と、を備え、
左右の支持枠体は、それぞれ下端部がコンクリート基盤内で、主提からから副提の位置まで水平に延びるように埋設された水平埋設補強体に固定されている構成であり、
副提は、コンクリート基盤上に設けた左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた堰部と、を備え、上流側からの正面視で略凹字形をしており、堰部の頂部から下方に向けてスリットが形成されており、
主提の左右の側壁間の幅である水通し幅と、副提の左右の側壁間の幅である越流幅は同じであり、コンクリート基盤から主提の水平枠迄の高さと、副提の堰部の高さは略同じである構成を特徴とする透過型堰堤。
【請求項3】
コンクリート基盤の上に構築された主提と、主提の下流側に構築した副提と、を備え、河川の掃流区間に設置する透過型堰堤であって、
主提は、コンクリート基盤上に設けた左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた捕捉体と、を備えており、
捕捉体は、複数の捕捉ユニットが河幅方向に並設されて成り、
捕捉ユニットは、左右の支持枠体と、左右の支持枠体の間に複数の捕捉棒が間隔をおいて配設された傾斜簀の子部及び水平簀の子部と、を備え、
支持枠体は、傾斜枠と、傾斜枠の下部から上流側に水平に張り出した水平枠と、傾斜枠及び水平枠をそれぞれコンクリート基盤上に支持する傾斜枠支持支柱及び水平枠支持支柱と、を備え、
互いに隣接する捕捉ユニットの傾斜枠支持支柱及び垂直枠支持支柱は、それぞれ平面視で小判形のコンクリート体を貫通して支持され、さらに下端部は、コンクリート基盤内で主提から副提の位置まで水平に延びるように埋設された水平埋設補強体に固定されている構成であり、
副提は、コンクリート基盤上に設けた左右の側壁と、左右の側壁の間に設けた堰部と、を備え、上流側からの正面視で略凹字形をしており、堰部の頂部から下方に向けてスリットが形成されており、
主提の左右の側壁間の幅である水通し幅と、副提の左右の側壁間の幅である越流幅は同じであり、コンクリート基盤から主提の水平枠迄の高さと、副提の堰部の高さは略同じである構成を特徴とする透過型堰堤。
【請求項4】
水平枠支持支柱は、垂直又は傾斜した支柱である構成を特徴とする請求項3に記載の透過型堰堤。
【請求項5】
左右の水平枠の間に横杆が架設され、左右の水平枠支持支柱それぞれと横杆の間に、持ち上げ杆が架設されている構成であることを特徴とする請求項3又は4に記載の透過型堰堤。
【請求項6】
左右の水平枠の間に横杆が架設されるとともに、左右の水平枠には、該水平枠を底辺とする三角の側枠が設けられ、左右の三角の側枠の頂部それぞれと横杆の間に吊持杆が架設されている構成であることを特徴とする請求項2、3又は4に記載の透過型堰堤。
【請求項7】
左右の水平枠には、それぞれ先端部から下方に向けコンクリート基盤との間に間隔をおいて垂直支持枠が固定され、左右の垂直支持枠の間に捕捉棒が上下方向に間隔をおいて架設され、垂直簀の子部が設けられた構成であることを特徴とする請求項2又は3に記載の透過型堰堤。
【請求項8】
傾斜枠支持支柱及び水平枠支持支柱は、それぞれ鋼製保護筒体が嵌合されて保護されている構成であることを特徴とする3に記載の透過型堰堤。
【請求項9】
傾斜枠支持支柱及び水平枠支持支柱は、それぞれコンクリート基盤上において小判型コンクリート体を貫通するように設けられている構成であることを特徴とする3に記載の透過型堰堤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、透過型堰堤に関するものであり、特に、洪水時の土砂移動が活発な河川の掃流区間に設置する透過型堰堤に関するものである。ここで、掃流区間は、河川における下流で粒径の大きな土砂と流木が分離した状態で流れる勾配が1/30以下の緩勾配である区域区間を言う。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、掃流区間に設置する堰堤として、コンクリート製の不透過型堰堤がある(特許文献1参照)。不透過型堰堤は、満砂することにより上流河床勾配が緩くなることで掃流力を低減する効果を奏する。
【0003】
また、従来、堰上げを利用して堰堤上流ポケットに土砂を貯留するコンクリートスリット堰堤がある(特許文献2参照)。
【0004】
また、従来、コンクリートスリット堰堤の課題を解決するために開発された堰堤として、横ビーム堰堤がある(特許文献3~6参照)。横ビーム堰堤は、実際の構造物は加工度が高くコストが掛かる上、捕捉体に鋼管を用いて着脱できるように加工しているため鋼管同士の開口幅が広く、掃流区間で流下する砂礫を捕捉するような隙間を形成することができない。このため、この堰堤は、土石流の堆積区間を適用範囲としている。
【0005】
さらに、捕捉体の張出部に土砂が乗るため捕捉体は土重を支えるため堰堤高が高いと使用部材が大きくなる。また、掃流区間に設置するため静水圧の作用が大きく、透過型堰堤のように自重が小さい構造では安定性を確保することが難しく小規模施設しか対応できない。このように、この堰堤は適用範囲と構造に制限があり、掃流区間への適用が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-316081号公報
特開2003-138544号公報
特開2006-328658号公報
特開2009-243196号公報
特開2009-270257号公報
特開2009-270333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
コンクリート製の不透過型堰堤(特許文献1参照)は、満砂することにより上流河床勾配が緩くなることで掃流力を低減することはできても多量の土砂は堰堤下流に供給するため,河床上昇による土砂洪水氾濫の抑制効果が低い。
【0008】
コンクリートスリット堰堤(特許文献2)は、洪水期間中は土砂を貯留するものの洪水後期には一旦貯留した土砂は再移動するため、堰堤下流に土砂を供給することになり河床上昇の抑制効果は低い。
【0009】
さらに、スリットによる堰上げ効果は洪水ピーク前後に発揮するが、流量が少ない段階では堰上げ効果が小さいため、堰堤規模に対して堰上げによる調節機能そのものが発揮しにくい欠点がある。
【0010】
横ビーム堰堤(特許文献3~6参照)は、実際の構造物は加工度が高くコストが掛かる上、捕捉体に鋼管を用いて着脱できるように加工しているため鋼管同士の開口幅が広く、掃流区間で流下する砂礫を捕捉するような隙間を形成することができない。このため、この堰堤は、土石流の堆積区間を適用範囲としている。
(【0011】以降は省略されています)

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