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公開番号2025066386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023175927
出願日2023-10-11
発明の名称炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素基板
出願人住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C30B 29/36 20060101AFI20250416BHJP(結晶成長)
要約【課題】炉の内壁面からパーティクルが飛散することを抑制しつつ、温度条件を決定可能な炭化珪素基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係る炭化珪素基板の製造方法は、炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で炉内に水素ガスを流すことによって炉の内壁面に付着しているパーティクルを除去する第1工程と、第1工程の後に、炉内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって内壁面上に第1炭化珪素層を形成する第2工程と、第2工程の後に、炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置する第3工程と、炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置した状態で炉内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって、第1炭化珪素単結晶基板上に第2炭化珪素層を形成する第4工程と、第2炭化珪素層を用いて温度条件を決定する第5工程とを有している。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で前記炉内に水素ガスを流すことによって前記炉の内壁面に付着しているパーティクルを除去する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記炉内に前記水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって前記内壁面上に第1炭化珪素層を形成する第2工程と、
前記第2工程の後に、前記炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置する第3工程と、
前記炉内に配置された前記第2サセプタに前記第1炭化珪素単結晶基板を配置した状態で前記炉内に前記水素ガスと前記原料ガスと前記ドーパントガスとを流すことによって、前記第1炭化珪素単結晶基板上に第2炭化珪素層を形成する第4工程と、
前記第2炭化珪素層を用いて温度条件を決定する第5工程とを備え、
前記第4工程におけるサセプタ温度は、前記第2工程における前記炉の内部の温度以下であり、
前記第4工程における前記ドーパントガスの流量は、前記第2工程における前記ドーパントガスの流量以下である、炭化珪素基板の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1炭化珪素層は、前記内壁面に接する第1層と、前記第1層上に設けられている第2層とを含み、
前記第1層の窒素濃度は、前記第2層の窒素濃度よりも高く、
前記第2層を形成する際における前記炉の内部の温度は、前記第1層を形成する際における前記炉の内部の温度よりも高い、請求項1に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項3】
炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で前記炉内に水素ガスを流すことによって前記炉の内壁面に付着しているパーティクルを除去する第1工程と、
前記第1工程の後に、前記炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置する第2工程と、
前記炉内に配置された前記第2サセプタに前記第1炭化珪素単結晶基板を配置した状態で前記炉内に前記水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって、前記内壁面上に第1炭化珪素層を形成しつつ前記第1炭化珪素単結晶基板上に第3炭化珪素層を形成する第3工程と、
前記第3工程の後に、前記炉内に前記水素ガスと前記原料ガスと前記ドーパントガスとを流すことによって前記第3炭化珪素層上に第2炭化珪素層を形成する第4工程と、
前記第2炭化珪素層を用いて温度条件を決定する第5工程とを備え、
前記第4工程におけるサセプタ温度は、前記第3工程におけるサセプタ温度以下であり、
前記第4工程における前記ドーパントガスの流量は、前記第3工程における前記ドーパントガスの流量以下である、炭化珪素基板の製造方法。
【請求項4】
前記第1炭化珪素層は、前記内壁面に接する第1層と、前記第1層上に設けられている第2層とを含み、
前記第1層の窒素濃度は、前記第2層の窒素濃度よりも高く、
前記第2層を形成する際におけるサセプタ温度は、前記第1層を形成する際におけるサセプタ温度よりも高い、請求項3に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項5】
前記第1サセプタと前記第2サセプタとは、異なっている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項6】
前記第1サセプタと前記第2サセプタとは、同じである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項7】
前記第1工程の後に、前記基板のエッチング量に基づいて、前記第1工程におけるサセプタ温度を算出する工程をさらに備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項8】
前記第1工程は、前記炉のメンテナンス後に実施される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法。
【請求項9】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法を用いてエピタキシャル成長における温度条件を決定する工程と、
決定した温度条件を用いて第2炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する工程とを備えた、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
【請求項10】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の製造方法を用いてエピタキシャル成長における温度条件を決定する工程と、
決定した温度条件を用いて第2炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素エピタキシャル層を形成する工程と、
前記炭化珪素エピタキシャル層上に電極を形成する工程とを備えた、炭化珪素半導体装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素基板の製造方法、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法、炭化珪素半導体装置の製造方法、および炭化珪素基板に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
国際公開第2020/115950号(特許文献1)には、第1アンモニアガスをドーパントガスとして用いて第1炭化珪素基板上に第1炭化珪素層をエピタキシャル成長により形成する工程と、前記第1炭化珪素層の厚みおよび前記第1炭化珪素層のキャリア濃度を測定する工程と、第2炭化珪素層の形成条件を算出する工程とを有する炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/115950号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、炉の内壁面からパーティクルが飛散することを抑制しつつ、温度条件を決定可能な炭化珪素基板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る炭化珪素基板の製造方法は、炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で炉内に水素ガスを流すことによって炉の内壁面に付着しているパーティクルを除去する第1工程と、第1工程の後に、炉内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって内壁面上に第1炭化珪素層を形成する第2工程と、第2工程の後に、炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置する第3工程と、炉内に配置された第2サセプタに第1炭化珪素単結晶基板を配置した状態で炉内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって、第1炭化珪素単結晶基板上に第2炭化珪素層を形成する第4工程と、第2炭化珪素層を用いて温度条件を決定する第5工程とを備えている。第4工程におけるサセプタ温度は、第2工程における炉の内部の温度以下である。第4工程におけるドーパントガスの流量は、第2工程におけるドーパントガスの流量以下である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、炉の内壁面からパーティクルが飛散することを抑制しつつ、温度条件を決定可能なパーティクルの付着を抑制可能な炭化珪素基板の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1実施形態に係る炭化珪素基板の構成を示す平面模式図である。
図2は、図1のII-II線に沿った断面模式図である。
図3は、炭化珪素基板の製造装置の構成を示す一部断面模式図である。
図4は、第1実施形態に係る炭化珪素基板の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図5は、炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態を示す断面模式図である。
図6は、炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で内壁面に付着しているパーティクルを除去する工程における炉の内部の温度および水素ガスの流量の各々の時間変化を示す模式図である。
図7は、炉内に配置された第1サセプタに基板を配置した状態で内壁面に付着しているパーティクルを除去する工程を示す断面模式図である。
図8は、第1成長工程における炉の内部の温度、水素ガスの流量、およびアンモニアガスの流量の各々の時間変化を示す模式図である。
図9は、内壁面上に第1炭化珪素層を形成する工程を示す断面模式図である。
図10は、炉の内部に第1炭化珪素単結晶基板を配置する工程を示す断面模式図である。
図11は、第2成長工程におけるサセプタ温度、水素ガスの流量、およびアンモニアガスの流量の各々の時間変化を示す模式図である。
図12は、第1炭化珪素単結晶基板上に第2炭化珪素層を形成する工程を示す断面模式図である。
図13は、第2実施形態に係る炭化珪素基板の構成を示す断面模式図である。
図14は、第2実施形態に係る炭化珪素基板の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図15は、第2実施形態に係る炭化珪素基板の製造方法における第1炭化珪素単結晶基板を配置する工程を示す断面模式図である。
図16は、第2実施形態に係る炭化珪素基板の製造方法における第1成長工程におけるサセプタ温度、水素ガスの流量、およびアンモニアガスの流量の各々の時間変化を示す模式図である。
図17は、第3炭化珪素層上に第2炭化珪素層を形成する工程を示す断面模式図である。
図18は、本実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
図19は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の構成を示す断面模式図である。
図20は、ボディ領域を形成する工程を示す断面模式図である。
図21は、ソース領域を形成する工程を示す断面模式図である。
図22は、第2炭化珪素エピタキシャル層の第6主面にトレンチを形成する工程を示す断面模式図である。
図23は、ゲート絶縁膜を形成する工程を示す断面模式図である。
図24は、ゲート電極および層間絶縁膜を形成する工程を示す断面模式図である。
図25は、本実施形態に係る炭化珪素半導体装置の構成を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0009】
(1)本開示に係る炭化珪素基板100の製造方法は、炉220内に配置された第1サセプタ211に基板99を配置した状態で炉220内に水素ガスを流すことによって炉220の内壁面205に付着しているパーティクル90を除去する第1工程と、第1工程の後に、炉220内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって内壁面205上に第1炭化珪素層10を形成する第2工程と、第2工程の後に、炉220内に配置された第2サセプタ212に第1炭化珪素単結晶基板71を配置する第3工程と、炉220内に配置された第2サセプタ212に第1炭化珪素単結晶基板71を配置した状態で炉220内に水素ガスと原料ガスとドーパントガスとを流すことによって、第1炭化珪素単結晶基板71上に第2炭化珪素層20を形成する第4工程と、第2炭化珪素層20を用いて温度条件を決定する第5工程とを有している。第4工程におけるサセプタ温度は、第2工程におけるサセプタ温度以下である。第4工程におけるドーパントガスの流量は、第2工程におけるドーパントガスの流量以下である。
【0010】
(2)上記(1)に係る炭化珪素基板100の製造方法によれば、第1炭化珪素層10は、第1層11と、第2層12とを有していてもよい。第1層11は、内壁面205に接していてもよい。第2層12は、第1層11上に設けられていてもよい。第1層11の窒素濃度は、第2層12の窒素濃度よりも高くてもよい。第2層12を形成する際における炉220の内部の温度は、第1層11を形成する際における炉220の内部の温度よりも高くてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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