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公開番号2025066360
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023175900
出願日2023-10-11
発明の名称シールド部材およびタービン動翼
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類F01D 5/28 20060101AFI20250416BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】最終段のタービン段落よりも上流側のタービン段落においてドレンを排出するとともに、最終段の動翼の浸食を抑制できるシールド部材およびタービン動翼を提供する。
【解決手段】実施形態のシールド部材10は、動翼40の前縁部の一部が翼先端51に亘って欠如した前縁欠如部60の形状に対応した動翼前縁部形状を有し、前縁欠如部60に固着される。シールド部材10は、シールド部材10の長手方向に延びる前縁11と、前縁11からシールド部材10の後方側に延びるとともに、凸状面を有する背面55と、前縁11からシールド部材10の後方側に延びるとともに、凹状面を有する腹面13と、背面55にシールド部材10の長手方向に形成され、一端がシールド部材10の先端まで延設されたドレンを排出するためのドレン溝14とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
タービン動翼の前縁部の一部が翼先端に亘って欠如した前縁欠如部の形状に対応した動翼前縁部形状を有し、前記前縁欠如部に固着されるシールド部材であって、
前記シールド部材の長手方向に延びるシールド前縁と、
前記シールド前縁から前記シールド部材の後方側に延びるとともに、凸状面を有するシールド背面と、
前記シールド前縁から前記シールド部材の後方側に延びるとともに、凹状面を有するシールド腹面と、
前記シールド背面に前記シールド部材の長手方向に形成され、一端が前記シールド部材の先端まで延設されたドレンを排出するためのシールドドレン溝と
を具備することを特徴とするシールド部材。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記シールド部材は、超硬合金材料で構成されていることを特徴とする請求項1記載のシールド部材。
【請求項3】
前縁、後縁、前記前縁と前記後縁との間に凸状面を形成する背面、および前記前縁と前記後縁との間に凹状面を形成する腹面を備え、前縁部の一部が翼先端に亘って欠如した前縁欠如部を有する翼有効部と、
前記前縁欠如部に固着された請求項1または2記載のシールド部材と
を備え、
前記シールド前縁が、前記翼有効部の翼高さ方向に延びるとともに、前記翼有効部の前記前縁に連続し、
前記シールド背面が、前記シールド前縁から前記翼有効部の後縁側に延びるとともに、前記翼有効部の前記背面に連続し、
前記シールド腹面が、前記シールド前縁から前記翼有効部の後縁側に延びるとともに、前記翼有効部の前記腹面に連続し、
前記シールドドレン溝が、前記シールド背面に前記翼有効部の翼高さ方向に形成されていることを特徴とするタービン動翼。
【請求項4】
前記シールドドレン溝は、前記シールド背面のシールドドレン溝形成範囲に形成され、
前記シールド背面および前記翼有効部の前記背面に沿う、前記シールド前縁から前記翼有効部の前記後縁までの長さをLとするとき、
前記シールドドレン溝形成範囲は、前記シールド前縁と、前記シールド前縁から前記翼有効部の前記後縁に向かって長さLの15%の位置との間の範囲内にあることを特徴とする請求項3記載のタービン動翼。
【請求項5】
前記翼有効部の翼高さをH1とし、前記シールド部材の翼高さ方向の高さをH2とするとき、
高さH2は、翼高さH1の10~50%であることを特徴とする請求項3記載のタービン動翼。
【請求項6】
前記翼有効部の前記背面に、前記シールドドレン溝と連通する動翼ドレン溝が形成されていることを特徴とする請求項3記載のタービン動翼。
【請求項7】
前記動翼ドレン溝は、前記翼有効部の前記背面の動翼ドレン溝形成範囲に形成され、
前記翼有効部の前記背面に沿う、前記翼有効部の前記前縁から前記翼有効部の前記後縁までの長さをL1とするとき、
前記動翼ドレン溝形成範囲は、前記翼有効部の前記前縁と、前記翼有効部の前記前縁から前記翼有効部の前記後縁に向かって長さL1の15%の位置との間の範囲内にあることを特徴とする請求項6記載のタービン動翼。
【請求項8】
前記翼有効部の翼高さをH1とし、前記シールド部材の翼高さ方向の高さをH2とし、前記動翼ドレン溝の翼高さ方向の高さをH3とし、高さH2と高さH3とを合算した高さをH4とするとき、
高さH4は、翼高さH1の15~80%であり、
高さH2は、翼高さH1の10~50%であることを特徴とする請求項6記載のタービン動翼。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、シールド部材およびタービン動翼に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
蒸気タービンにおける一つのタービン段落は、静翼翼列と、この静翼翼列の直下流側の動翼翼列とによって構成されている。蒸気タービンは、複数段のタービン段落をタービンロータの軸方向に備えている。ここで、下流側とは、タービンロータの中心軸方向における、作動流体の主流の流れ方向の下流側を意味する。なお、上流側とは、タービンロータの中心軸方向における、作動流体の主流の流れ方向の上流側を意味する。また、タービンロータの中心軸方向を以下において単に軸方向と称する。
【0003】
一般に、蒸気タービンのタービン段落において、下流段になるほど、蒸気の温度および圧力は低下し、蒸気の体積は膨張する。この膨張した蒸気を導入するため、タービン段落の半径方向の蒸気通路の高さは、下流段になるほど高くなる。そのため、タービン動翼の翼長は、下流段になるほど長くなる。また、回転時にタービン動翼にかかる遠心力は、下流段になるほど大きくなる。なお、半径方向は、タービンロータの中心軸を基点とする、中心軸に垂直な方向である。また、以下において、タービン動翼を単に動翼と称する。
【0004】
蒸気タービンの蒸気通路内を流れる蒸気は、下流側のタービン段落において湿り度が高くなり、多量のドレンを含む。このドレンは、水滴として蒸気の主流とともに下流に流れ、粗大水滴となる。粗大水滴となったドレンは、高速で回転している動翼に衝突して、動翼を浸食する。動翼の浸食が進展すると動翼が損傷する。
【0005】
従来の蒸気タービンの動翼として、ドレンによる浸食を抑制するために、浸食を受ける部分が超硬合金で形成された動翼がある。また、従来の蒸気タービンの動翼において、浸食を受ける動翼の前縁部を超硬合金で形成するとともに、前縁部における腹側から背側に亘ってドレン溝が形成された動翼が検討されている。このドレン溝の一部は、動翼が回転した際、動翼にかかる遠心力方向に対して垂直な方向に形成されている。
【0006】
これらの従来の動翼は、その動翼自身におけるドレンによる浸食を抑制するために構成された動翼である。そのため、従来の蒸気タービンにおいて、上記した浸食抑制構造は、主として、粗大水滴のドレンによる浸食を受ける最終段の動翼に備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実開昭60-39702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年の動翼において、長翼化により周速度が増加し、粗大水滴による浸食が顕著になる。そのため、従来の浸食抑制技術によって、最終段の動翼の浸食を抑制することは困難なことがある。
【0009】
上記したように、従来の動翼においては、ドレン溝の一部は、動翼にかかる遠心力方向に対して垂直な方向に形成されている。このような動翼では、浸食による応力集中部となるドレン溝の底部に微細亀裂が生成した場合、遠心力によって亀裂が進展して動翼が損傷することがある。
【0010】
ここで、蒸気タービンにおいて、蒸気通路内の蒸気の湿り度が高いほど蒸気のエンタルピが低下するため、内部効率が低下する。そのため、蒸気に含まれるドレンを除去した場合には、蒸気の湿り度が低下して蒸気のエンタルピが増大し、内部効率は向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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