TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025045936
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023154006
出願日2023-09-20
発明の名称回転電機
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類H02K 1/16 20060101AFI20250326BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】軽量かつ高速回転時のエネルギ効率を向上させることができる回転電機を提供することである。
【解決手段】実施形態の回転電機は、回転子と固定子とを備える。回転子は、中心軸線を中心として回転可能な回転子である。固定子は、回転子を径方向一方側から囲む。固定子は、バックヨークと、コイル部と、複数の区画部と、を有する。バックヨークは、中心軸線を中心とする円環状である。コイル部は、バックヨークの径方向他方側に配置される。複数の区画部は、周方向においてコイル部が配置される巻装範囲を区画する。区画部は、磁性体から構成される磁性体部を有する。磁性体部の周方向寸法は、巻装範囲の周方向寸法未満である。磁性体部の径方向寸法は、コイル部の径方向寸法の1/2以上である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸線を中心として回転可能な回転子と、
前記回転子の径方向一方側に配置される固定子と、を備え、
前記固定子は、
前記中心軸線を中心とする環状のバックヨークと、
前記バックヨークの径方向他方側に配置されるコイル部と、
周方向において前記コイル部が配置される巻装範囲を区画する複数の区画部と、を有し、
前記区画部は、磁性体から構成される磁性体部を有し、
前記巻装範囲の周方向寸法に対する前記磁性体部の周方向寸法の比率は、1未満であり、
前記巻装範囲の径方向寸法に対する前記磁性体部の径方向寸法の比率は、1/2以上である、
回転電機。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記巻装範囲の周方向寸法に対する前記磁性体部の周方向寸法の比率は、1/2未満である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記巻装範囲の径方向寸法に対する前記磁性体部の径方向寸法の比率は、5/8以上、8/9以下である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項4】
前記巻装範囲の周方向寸法は、前記巻装範囲の径方向寸法以下である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項5】
前記コイル部は、互いに並列接続された複数の素線からなる素線束を有し、
前記素線束は、
軸方向一方側から他方側に向かって延びる第1部分と、
軸方向他方側から一方側に向かって延びる第2部分と、を有し、
前記第1部分における複数の前記素線の配列と前記第2部分における複数の前記素線の配列とは、鏡像対称である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項6】
前記回転子は、表面磁石型である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項7】
前記回転子は、周方向に磁化方向が交互となる複数の磁石を有し、
前記磁石は、分割磁石である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項8】
前記回転子は、周方向に磁化方向が交互となる複数の磁石を有し、
前記磁石は、サマリウムコバルト磁石である、
請求項1に記載の回転電機。
【請求項9】
前記回転子は、周方向に磁化方向が交互となる複数の磁石を有し、
前記磁石は、ボンド磁石である、
請求項1に記載の回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、回転電機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年の環境への配慮の意識の高まりとともに、推進ファンを回転電機によって駆動する航空機の開発が進められている。航空機用の回転電機には、軽量であること、および高速回転が可能であることが求められる。軽量性を確保するための回転電機として、コイルと環状のバックヨークとを組み合わせて固定子を構成したものが知られている。このような回転電機では、磁束がコイルの導線内を通過するため銅損が発生しやすい。特に、高速回転する回転電機では、銅損が顕著となり回転電機のエネルギ効率が低下するという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-018132号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、軽量かつ高速回転時のエネルギ効率を向上させることができる回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の回転電機は、回転子と固定子とを持つ。回転子は、中心軸線を中心として回転可能である。固定子は、回転子を径方向一方側から囲む。固定子は、バックヨークと、コイル部と、複数の区画部と、を持つ。バックヨークは、中心軸線を中心とする環状である。コイル部は、バックヨークの径方向他方側に配置される。複数の区画部は、周方向においてコイル部が配置される巻装範囲を区画する。区画部は、磁性体から構成される磁性体部を持つ。巻装範囲の周方向寸法に対する磁性体部の周方向寸法の比率は、1未満である。巻装範囲の径方向寸法に対する前記磁性体部の径方向寸法の比率は、1/2以上である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1の実施形態にかかる回転電機の断面図。
第1の実施形態にかかる回転電機の備える磁石の斜視図。
第1の実施形態にかかる回転電機の備える固定子の断面模式図。
第1の実施形態にかかる回転電機において、巻装範囲の径方向寸法に対する磁性体部の径方向寸法の比率と、駆動効率との関係を表すグラフ。
第2の実施形態にかかる固定子の断面模式図。
変形例にかかる磁石の斜視図。
航空機の構成例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の回転電機を、図面を参照して説明する。
回転電機は適宜仕様等に合わせて設計変更ができる。そのため、回転電機に含まれる各部材の形状等は任意に変更でき、図面での形状、個数などは一例である。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の回転電機1の断面図である。
図1に示すように、回転電機1は、回転子20と固定子30とを有する。以下の説明において、中心軸線Jに平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸線Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。さらに、径方向のうち中心軸線Jから離れる方向を「径方向外側」、又は「径方向一方側」と呼び、径方向のうち中心軸線Jに近づく方向を「径方向内側」、又は「径方向他方側」と呼ぶ場合がある。また、各図には必要に応じて中心軸線J周りの周方向θを図示する。各図において、周方向θの矢印が向く方向を「周方向一方側(+θ)」と呼び、その反対方向を「周方向他方側(-θ)」と呼ぶ場合がある。
【0009】
本実施形態にかかる回転電機1は、回転子20が固定子30の径方向内側に配置されるインナーロータ型の回転電機である。しかしながら、回転電機は、回転子が固定子の径方向外側に配置されるアウターロータ型であってもよい。この場合、回転子の各部において径方向一方側および他方側が反転した構成となる。
【0010】
回転子20は、中心軸線Jを中心として回転可能である。回転子20は、中心軸線Jを有するシャフト21と、ハブ部材22と、回転子コア27と、磁石ユニット25と、カバー26と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許