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公開番号2025066116
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2025004887,2021539921
出願日2025-01-14,2020-01-08
発明の名称金属酵素阻害剤化合物
出願人コーセル・ファーマシューティカルズ・ホンコン・リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 235/30 20060101AFI20250415BHJP(有機化学)
要約【課題】金属酵素阻害剤化合物の提供。
【解決手段】金属酵素調節活性を有する化合物及びこの種の金属酵素が介する疾患、障害、又はその症状を治療する方法を提供する。
特許請求の範囲【請求項1】
式Iの化合物:
JPEG
2025066116000065.jpg
36
170
(式中:
W、X、Y、及びZは、それぞれ独立して、N又はCR

であり;
Q、T、U、及びVは、それぞれ独立して、N又はCR

であり;
Aは、N又はCR

であり;
但し、W、X、Y、及びZのうち2つ以下がNであり;及びQ、T、U、及びVのうち2つ以下がNであり;


は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、(CR





NR



、(CR





NR

S(O

)R

、(CR





NR

CO



、CO



、COR

、又は(CR





OR

であり;R

はいずれも、1~3個の独立した置換基R

で任意選択的に置換されていてもよく;


は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、(CR





NR



、(CR





NR

S(O

)R

続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、式I-a:
JPEG
2025066116000066.jpg
35
170
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の化合物であって、式I-b:
JPEG
2025066116000067.jpg
35
170
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-c:
JPEG
2025066116000068.jpg
37
170
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-d:
JPEG
2025066116000069.jpg
36
169
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-e:
JPEG
2025066116000070.jpg
39
169
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-f:
JPEG
2025066116000071.jpg
40
169
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-g:
JPEG
2025066116000072.jpg
43
169
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-h:
JPEG
2025066116000073.jpg
44
170
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物であって、式I-i:
JPEG
2025066116000074.jpg
42
170
の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき2019年1月8日に出願された米国仮特許出願第62/789,832号の優先権を主張するものである。その全体を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
背景
アルドステロンは副腎から分泌されるステロイドホルモンであり、鉱質コルチコイド受容体(MR)に結合してそれを活性化させる。腎臓の遠位尿細管及び集合管の主細胞においてMRが活性化されると、ナトリウム及び水が貯留されると共にカリウムが排出され、その結果として血漿量が増加し、血圧(BP)が上昇する。循環血液中のアルドステロンの測定値が過度に高くなることは、原発性アルドステロン症(PA)と呼ばれ、これは、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)によるアルドステロン産生の調節異常によって発生する。PAは副腎腺腫を持つ患者で最初に確認され、最近では、肥満に伴い有病率が増加するという証拠が示されている。PAは二次性高血圧の原因としてよく見られ、クラスの異なる3種類の降圧剤(利尿剤を含む)を同時に使用しているにも拘わらず血圧が目標値まで下がらない状態と定義される治療抵抗性高血圧症(RHTN)の患者のPAの有病率は14~21%の範囲にある。最近の研究では、アルドステロン過剰、RHTN、及びアルドステロンによって媒介される体液貯留により悪化する閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の間に関連性があることが示されている。
【0003】
幾つかの重篤な病態においては、血漿量の有意な増加が認められていなくても、アルドステロンが局所的に過剰産生していることが確認されている。慢性うっ血性心不全(CHF)の患者では、機能不全心臓組織のアルドステロン濃度が末梢血漿中の濃度よりも高い。腎疾患の動物モデルでは、アルドステロンの腎皮質における局所産生が疾患の進行に寄与していると考えられている。これらのどちらの状態においても、局所的アルドステロン濃度の上昇が、炎症の原因となる活性酸素種発生及び内皮機能不全や、線維症の原因となるコラーゲン沈着の上方制御を伴う細胞成長及び増殖の刺激を含む、MR依存性及びMR非依存性の両方の機序を介する有害作用に寄与している。
【0004】
アルドステロンがMRに結合する作用を遮断するために、スピロノラクトンやエプレレノン等のMRの拮抗剤が広く使用されている。これらの薬剤をアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤及び利尿剤と併用することにより、心不全又は心筋梗塞の患者の罹患率及び死亡率が有意に低下されることが実証された(RALES試験及びEPHESUS試験)。両薬剤には高カリウム血症等の副作用が見られ、非選択的なスピロノラクトンは、プロゲステロン受容体及びアンドロゲン受容体を非選択的に調節することによって女性化乳房も誘発する。更に、MR拮抗作用の結果としてレニン及びアルドステロンが上昇するため、アルドステロンのMR非依存性(非ゲノム)作用は悪化する。
【0005】
MR拮抗剤とは異なり、アルドステロン生合成の鍵酵素であるCYP11B2(アルドステロン合成酵素)の阻害は、MR非依存性の炎症及び線維形成状態の活性化を引き起こすアルドステロンの有害な蓄積を起こすことなく、MRの拮抗に有益な効果をもたらすはずである。CYP11B2は、11-デオキシコルチコステロンをアルドステロンに変換する、ミトコンドリア内のシトクロムP450酵素である。CYP11B2を選択的に阻害することは、アルドステロン関連疾患の有望な治療である。
【0006】
非常に相同性の高い金属酵素であるCYP11B1(11-β-ステロイド-ヒドロキシラーゼ)は、11-デオキシコルチゾールから主要な糖質コルチコイドであるコルチゾールへの生成を触媒する。CYP11B2及びCYP1IB1の相同性の高さ(93%)を考えると、選択的CYP11B2阻害剤を開発することはかなりの難題であった。阻害剤であるオシロドスタット(Osilodrostat)(LCI-699)が高血圧症治療用のCYP11B2阻害剤として開発されたが、CYP1IB1を強力に阻害することから治療は断念された。本明細書においては、CYP11B1によるコルチゾール産生を阻害することなく、CYP11B2によるアルドステロンの産生を阻害する選択的化合物を記載する。
【0007】
生物は、特定の金属を取り込み、それを細胞内の貯蔵部位に運搬し、最終的に使用部位に運搬する厳密に制御された過程を発達させてきた。生体系内における亜鉛や鉄等の金属の最も重要な機能の1つが、金属酵素に活性を発現させることにある。金属酵素は、金属イオンを酵素の活性部位に結合させ、その金属を触媒過程の一部として利用する酵素である。特徴付けされている酵素全体の3分の1を超える酵素が金属酵素である。
【0008】
金属酵素の機能は、酵素の活性部位に存在する金属イオンの有無に大きく依存する。活性部位の金属イオンに結合して不活性化させる薬剤が酵素の活性を劇的に低下させることはよく知られている。自然界でも、酵素活性が望まれない期間に特定の金属酵素の活性を低下させるために、これと同じ方法が利用されている。例えば、タンパク質TIMP(組織メタロプロテアーゼ阻害剤)は、様々なマトリックスメタロプロテアーゼ酵素の活性部位の亜鉛イオンに結合することによって酵素活性を抑える。医薬品業界は、治療薬の設計にこれと同じ戦略を利用してきた。例えば、アゾール系抗真菌剤であるフコナゾール及びボリコナゾールは、標的酵素であるラノステロールデメチラーゼの活性部位に存在するヘム鉄に結合する1-(1,2,4-トリアゾール)基を含んでおり、それによって酵素を不活性化する。他の例としては、最も多く発表されているマトリックスメタロプロテアーゼ及びヒストンデアセチラーゼの阻害剤に組み込まれている、亜鉛結合性のヒドロキサム酸基が挙げられる。他の例は、最も多く発表されているアンジオテンシン変換酵素阻害剤に組み込まれている、亜鉛結合性のカルボン酸基である。
【0009】
臨床的に安全で有効な金属酵素阻害剤の設計においては、具体的な標的及び臨床的適応に最も適した金属結合性基を使用することが重要である。結合の弱い金属結合性基を利用すると、効力が最適に至らない(suboptimal)可能性がある。他方、結合が非常に強い金属結合性基を利用すると、関連金属酵素に対する標的酵素の選択性が最適に至らない可能性がある。選択性が準至適である場合、こうした標的外の金属酵素を意図せず阻害してしまうことにより臨床毒性が発生する可能性がある。
【0010】
この種の臨床毒性の一例が、現在入手可能なフルコナゾールやボリコナゾール等のアゾール系抗真菌剤によって、CYP2C9、CYP2C19、及びCYP3A4等のヒトの薬物代謝酵素が意図せず阻害されてしまうことである。この標的外の阻害の主な原因は、現在利用されている1-(1,2,4-トリアゾール)がCYP2C9、CYP2C19、及びCYP3A4の活性部位の鉄に無差別に結合することあると考えられている。他の例として挙げられるのが、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の多くの臨床試験で観察されている関節痛である。この毒性は、ヒドロキサム酸基が標的外の活性部位の亜鉛に無差別に結合することによって標的外の金属酵素が阻害されることに関連があると考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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