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公開番号
2025065213
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2025015511,2021547225
出願日
2025-01-31,2020-02-14
発明の名称
免疫療法のための改変ナチュラルキラー(NK)細胞
出願人
エディタス・メディシン、インコーポレイテッド
代理人
個人
主分類
C12N
5/10 20060101AFI20250410BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】免疫療法のための改変ナチュラルキラー(NK)細胞を提供すること。
【解決手段】所定の少なくとも1つの内在性遺伝子を発現し、
さらに、
所定のものの少なくとも1つの機能喪失を示す、改変リンパ球。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)内在性CD3、CD4、及び/又はCD8を発現せず;
(b)
(i)CD56(NCAM)、CD49、及び/又はCD45;
(ii)NK細胞受容体免疫グロブリンγFc領域受容体III(FcγRIII、分化抗原群16(CD16));
(iii)ナチュラルキラーグループ2メンバーD(NKG2D);
(iv)CD69;
(v)天然細胞傷害性受容体;
又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせをコード化する少なくとも1つの内在性遺伝子を発現し、
さらに、
(1)
(i)キメラ抗原受容体(CAR);
(ii)FcγRIII(CD16)の非天然変異型;
(iii)インターロイキン15(IL-15);
(iv)IL-15受容体(IL-15R)、若しくはその変異型;
(v)インターロイキン12(IL-12);
(vi)IL-12受容体(IL-12R)、若しくはその変異型;
(vii)ヒト白血球抗原G(HLA-G);
(viii)ヒト白血球抗原E(HLA-E);
(ix)白血球表面抗原分化抗原群CD47(CD47);
又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせをコード化する核酸配列を含んでなる少なくとも1つの外因性核酸発現コンストラクトを含んでなり、
及び/又は
(2)
(i)形質転換成長因子β受容体2(TGFβR2);
(ii)アデノシンA2a受容体(ADORA2A);
(iii)Ig及びITIMドメインを備えたT細胞免疫受容体(TIGIT);
(iv)β-2ミクログロブリン(microgobulin)(B2M);
(v)プログラム細胞死タンパク質1(PD-1);
(vi)サイトカイン誘導性SH2含有タンパク質(CISH);
(vii)クラスII、主要組織適合性複合体、トランス活性化剤(CIITA);
(viii)ナチュラルキラー細胞受容体NKG2A(ナチュラルキラーグループ2A);
(ix)2つ以上のHLAクラスII組織適合性抗原α鎖遺伝子、及び/又は2つ以上のHLAクラスII組織適合性抗原β鎖遺伝子;
(x)分化抗原群32B(CD32B、FCGR2B);
(xi)T細胞受容体αコンスタント(TRAC);
又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせ
の少なくとも1つの機能喪失を示す、改変リンパ球。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記リンパ球が、
(i)TGFβR2、CISH、TIGIT、ADORA2A、又はNKG2A;
(ii)TGFβR2及びCISH、TGFβR2及びTIGIT、TGFβR2及びADORA2A、TGFβR2及びNKG2A、CISH及びTIGIT、CISH及びADORA2A、CISH及びNKG2A、TIGIT及びADORA2A、TIGIT及びNKG2A、又はADORA2A及びNKG2A;又は
(iii)TGFβR2、CISH及びTIGIT;TGFβR2、CISH及びADORA2A;TGFβR2、CISH及びNKG2A;TGFβR2、TIGIT及びADORA2A;TGFβR2、TIGIT及びNKG2A;TGFβR2、ADORA2A及びNKG2A;CISH、TIGIT及びADORA2A;CISH、TIGIT及びNKG2A;CISH、ADORA2A及びNKG2A;又はTIGIT、ADORA2A及びNKG2A
の機能喪失を示す、請求項1に記載の改変リンパ球。
【請求項3】
前記リンパ球が、再配列された内在性T細胞受容体(TCR)遺伝子座を含んでなる、請求項1又は2に記載の改変リンパ球。
【請求項4】
前記再配列されたTCRが、TCRαVJ及び/又はTCRβV(D)Jセクションの再配列と完全なVドメインエキソンとを含んでなる、請求項3に記載の改変リンパ球。
【請求項5】
前記天然細胞傷害性受容体が、NKp30、NKp44、NKp46、及び/又はCD158bである、請求項1、2、3又は4に記載の改変リンパ球。
【請求項6】
前記IL-15R変異型が構成的に活性なIL-15R変異型であり、及び/又は前記IL12-R変異型が構成的に活性なIL12-R変異型である、請求項1~5のいずれか一項に記載の改変リンパ球。
【請求項7】
前記構成的に活性なIL-15R変異型が、IL-15RとIL-15R作動薬(IL-15RA)との融合体であり、及び/又は前記構成的に活性なIL-12R変異型が、IL-12RとIL-12R作動薬(IL-12RA)との融合体である、請求項6に記載の改変リンパ球。
【請求項8】
前記IL-15R作動薬が、IL-15又はそのIL-15R結合変異型であり;及び/又は前記IL-12R作動薬が、IL-12又はそのIL-12R結合変異型である、請求項7に記載の改変リンパ球。
【請求項9】
TGFβR2の喪失が、TGFβ受容体IIのドミナントネガティブ変異型(DN-TGFβR2)の外因性発現と関連している、請求項1~8のいずれか一項に記載の改変リンパ球。
【請求項10】
前記CARが、メソテリン、EGFR、HER2、MICA/B、BCMA、CD19、CD22、CD20、CD33、CD123、アンドロゲン受容体、PSMA、PSCA、Muc1、HPVウイルスペプチド(すなわち、E7)、EBVウイルスペプチド、CD70、WT1、CEA、EGFRvIII、IL13Rα2、及びGD2、CA125、CD7、EpCAM、Muc16、又はCD30に結合できる、請求項1に記載の改変リンパ球。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、そのそれぞれの全内容が参照により本明細書に明示的に援用される、2019年2月15日に出願された米国仮特許出願第62/806,457号明細書;2019年4月30日に出願された米国仮特許出願第62/841,066号明細書;2019年5月1日に出願された米国仮特許出願第62/841,684号明細書;及び2019年12月4日に出願された米国仮特許出願第62/943,649号明細書の優先権を主張する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【0002】
本発明は、免疫療法のための改変ナチュラルキラー(NK)細胞に関する。
【背景技術】
【0003】
NK細胞は、例えば免疫腫瘍学の文脈における免疫療法アプローチに有用である。NK細胞は、細胞障害性の自然リンパ球の一種である。NK細胞は腫瘍免疫において重要な役割を果たし、NK細胞の細胞障害活性は活性化及び阻害経路のネットワークによって厳密に制御される(例えば、参照によりその全体が本明細書に援用される、非特許文献1を参照されたい)。
【0004】
例えば、自系又は同種異系NK細胞移入を介した、免疫療法のアプローチにおける天然由来又は改変NK細胞の使用が報告されており、いくらかの成功が達成されている一方で、このようなアプローチは典型的には、次善のNK細胞応答を特徴とする。免疫腫瘍学の文脈では、この次善の応答は、少なくとも部分的には腫瘍に対するもので、NK細胞阻害経路を利用して、細胞傷害性NK細胞活性を抑制し、NK細胞の浸潤を制限し、及び/又はNK細胞の増殖と生存を阻害すると考えられている。したがって、固形腫瘍の治療におけるNK細胞の適用は限られた成功しか得られていない。
【0005】
例えば、NK細胞を腫瘍細胞に標的化するキメラ抗原受容体をNK細胞中で発現させることによって、又は、活性化又は抑制性のNK細胞経路を調節して、より強力な及び/又はより持続的なNK細胞応答を達成することによって、NK細胞応答を特定の細胞に集中させるための初期研究が行われている。例えば、それらの全体が参照により本明細書に援用される、非特許文献2;及び非特許文献3を参照されたい。
【0006】
治療用抗体と組み合わせて使用され得る既製の同種異系NK細胞療法を追求するために、その中で細胞がCD16の強化バージョン(hnCD16)を発現する誘導万能性幹細胞株が開発されており、NK細胞はこのiPSC株に由来する。例えば、参照によりその全体が本明細書に援用される、非特許文献4を参照されたい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Gras Navarro A,Bjorklund AT and Chekenya M(2015)Front.Immunol.6:202
Jing Y,et al.(2015)PLoS ONE 10(3):e0121788
Oberschmidt O,Kloess S and Koehl U(2017)Front.Immunol.8:654
Li et al.,Cell Stem Cell.2018 Aug 2;23(2):181-192.e5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、これまでのところ、これらのアプローチは全て限られた成功しか得られていない。したがって、免疫療法のためのより良い治療アプローチの開発に対する必要性が、依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のいくつかの態様は、例えば、免疫腫瘍学的治療アプローチなどの免疫療法的アプローチの文脈において有用な、組成物、細胞、細胞集団、方法、ストラテジー、及び治療法を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、例えば、免疫療法アプローチなどの文脈において、NK細胞療法において有用な改変NK細胞(又はその他のリンパ球)を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される細胞及び細胞集団は、免疫療法アプローチにおけるそれらの効力を増強する、1つ又は複数の修飾によって特徴付けられる。例えば、いくつかの実施形態では、治療の文脈におけるNK細胞機能の阻害に関連する、遺伝子又はタンパク質の機能喪失をもたらす、1つ又は複数の修飾、及び/又は治療の文脈における増強されたNK細胞機能に関連する外因性核酸又はタンパク質の発現をもたらす、1つ又は複数の修飾を含んでなる、NK細胞が提供される。いくつかの実施形態では、本開示は、誘導万能性細胞(iPSC)に由来する改変NK細胞を提供する。IPSC由来のNK細胞は、本明細書ではiNK細胞とも称される。いくつかの実施形態では、例えば、限定されることなく、線維芽細胞、末梢血細胞、又は発達的に成熟したT細胞(胸腺選択を受けたT細胞)などの体細胞に由来する改変iNK細胞が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるNK又はiNK細胞は、例えば、RNA誘導ヌクレアーゼでゲノム遺伝子座を切断することから生じる、外因性核酸コンストラクトのインデル又は挿入などの、1つ又は複数のゲノム編集を含んでなる。改変されたNK及びiNK細胞の生成の文脈におけるRNA誘導ヌクレアーゼ技術の使用は、臨床応用に関連する増強された特性を備えた複雑な改変の操作を可能にする。
【0010】
本開示のいくつかの態様は、複雑な編集ストラテジー、及びその結果としての複雑なゲノム改変を有するNK細胞を提供し、それは例えば、免疫腫瘍学的治療アプローチなどの臨床応用のための高度なNK細胞製品の生成を可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される改変NK細胞は、例えば、がんなどの過剰増殖性疾患を有するか、又は過剰増殖性疾患と診断された患者のための既製の臨床的解決策の役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、改変NK細胞は、非改変NK細胞と比較して、増強された生存、増殖、NK細胞応答レベル、NK細胞応答持続時間、NK細胞枯渇に対する耐性、及び/又は標的認識を示す。例えば、本明細書で提供される改変NK細胞は、改変NK細胞における、例えば、メソテリン、EGFR、HER2及び/又はMICA/Bを標的化するCARなどの目的のキメラ抗原受容体(CAR)の発現;例えば、hnCD16などの天然に存在しないCD16変異型などのCD16変異型の発現(例えば、その内容が参照によりその全体が本明細書に援用される、Zhu et al.,Blood 2017,130:4452を参照されたい);IL15/IL15RA融合体の発現;TGFβ受容体2(TGFβR2)の機能喪失;及び/又はTGFβR2のドミナントネガティブ変異型の発現;ADORA2Aの機能喪失;B2Mの機能喪失;HLA-Gの発現;CIITAの機能喪失;PD1の機能喪失;TIGITの機能喪失;及び/又はCISHの機能喪失;又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせをもたらすゲノム編集を含んでなってもよい。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失及びCISHの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失及びTIGITの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失及びTIGITの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TIGITの機能喪失及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TIGITの機能喪失及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、ADORA2Aの機能喪失及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、CISHの機能喪失、及びTIGITの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、CISHの機能喪失、及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、CISHの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、TIGITの機能喪失、及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、TIGITの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TGFβR2の機能喪失、ADORA2Aの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失、TIGITの機能喪失、及びADORA2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失、TIGITの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、CISHの機能喪失、ADORA2Aの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。一実施形態では、改変NK細胞は、TIGITの機能喪失、ADORA2Aの機能喪失、及びNKG2Aの機能喪失をもたらすゲノム編集を含んでなる。
(【0011】以降は省略されています)
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