TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025064728
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023174687
出願日
2023-10-06
発明の名称
ポリアミド樹脂含有物品の製造方法、ポリアミド樹脂含有粉体、及びポリアミド樹脂含有成形体
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
7/02 20060101AFI20250410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明によれば、ポリアミド樹脂含有物品の表面を粗面化し、分散性や表面吸着性が向上した粉体又は表面への塗膜性が向上した成形体を得るための方法を提供することができる。
【解決手段】処理前のポリアミド樹脂含有物品を準備する工程、及び前記処理前のポリアミド樹脂含有物品に対し、アルコール類を含有するポリアミドの弱溶解性溶液と接触させて、処理後のポリアミド樹脂含有物品を得る処理工程を含み、前記処理工程は、前記処理後のポリアミド樹脂含有物品の表面を粗面化する、ポリアミド樹脂含有物品の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
処理前のポリアミド樹脂含有物品を準備する工程、及び
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品に対し、アルコール類を含有するポリアミドの弱溶解性溶液と接触させて、処理後のポリアミド樹脂含有物品を得る処理工程
を含み、
前記処理工程は、前記処理後のポリアミド樹脂含有物品の表面を粗面化する、
ポリアミド樹脂含有物品の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記アルコール類が、メタノールである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と、金属塩化物及び/又はポリアミドの良溶媒とを含有する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と金属塩化物とを含有し、前記弱溶解性溶液中の前記金属塩化物の濃度が、1質量%以上15質量%以下である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と金属塩化物とを含有し、前記金属塩化物が、塩化亜鉛または塩化カルシウムである、請求項3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記弱溶解性溶液が、アルコール類とポリアミドの良溶媒とを含有し、前記弱溶解性溶液中の前記ポリアミドの良溶媒の濃度が、1質量%以上20質量%以下である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項7】
前記弱溶解性溶液が、アルコール類とポリアミドの良溶媒とを含有し、前記ポリアミドの良溶媒が、ヘキサフルオロイソプロパノールである、請求項3に記載の製造方法。
【請求項8】
前記ポリアミド樹脂が、ポリアミド66樹脂である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項9】
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品が、粉体であり、
粉体である前記処理前のポリアミド樹脂含有物品の平均粒子径が、100μm以下であり、
前記処理後のポリアミド樹脂含有物品が、粗面を有する粉体であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重が、処理前のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重の0.9倍以上である、
請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項10】
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品が、粉体であり、
前記処理後のポリアミド樹脂含有物品が、粗面を有する粉体であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品の平均粒子径が、100μm以下であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重が、処理前のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重の0.9倍以上である、
請求項1又は2に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂含有物品の製造方法、ポリアミド樹脂含有粉体、及びポリアミド樹脂含有成形体に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
代表的なエンジニアリングプラスチックである、ポリアミド6、ポリアミド66をはじめとしたポリアミドは、耐熱性や良好な力学的特性を持ち、繊維や自動車部品、電気製品部品などに幅広く用いられており、現代社会において代替の効かない材料の一つである。また、用途によっては、実際に使用される形状によって特徴的な特性が要求されることがある。その一つとして、表面の性状が挙げられる。例えば、成形体に塗装する際の塗装性やペレット、微粒子などが機能性添加剤を表面に保持する担持性などが表面の影響を受ける。
【0003】
このようなポリアミドの表面性状はそれぞれの形態の成型方法に依存する。ポリアミドの形態として成形体又は粉体等の物品の形態を例とすると、以下のような成型方法が例示される。これらの形態の物品は、重合によって得られた原料ポリアミドを溶融状態から成形する方法や固形状のポリアミドを切断、破砕することなどで得られることが多い。溶融状態から成形する場合、射出成型、紡糸成形などの成型の手法に差があっても、金型や大気との界面により滑らかな表面を持つ物品が得られる。一方で、ポリアミドを切断、破砕する場合には得られた物品には物理的につけられた傷が残り、全体の表面の状態が均一ではない。いずれの表面もそのままでは塗装性、表面担持性が良好とはいえない。粉末の形状の場合は、溶液に溶解したポリアミドを析出させることで多孔質状のポリアミドが得られることが知られているが、粒子内部まで多孔質になるため、強度が低く、かさ比重が大きいため、非常に取り扱いにくい。
【0004】
このような物品として製造されたポリアミド樹脂は、表面が滑らかであるため、粉体の場合には分散媒への分散性や添加剤の表面吸着性が弱く、成形体の場合には塗膜性が弱い。一方、粉体又は成形体等の物品の表面が粗面になっていれば、粉体の場合の分散性や表面吸着性、成形体の場合の表面への塗膜性を向上させることができる。
【0005】
例えば、特許文献1には、ポリアミドに無機滑剤を添加してフィルム化することにより、フィルム表面に特定の凹凸を形成してポリアミド系粗面フィルムを得ることが示唆されている。
【0006】
一方、粗面を有する粉体又は成形体等のポリアミド樹脂含有物品を得たい場合には、粉体又は成形体等の表面を化学的に粗面化処理することができれば、ポリアミド樹脂含有物品の表面を均一かつ微細な粗面状態とすることができ、分散性や表面吸着性が向上した粉体又は表面への塗膜性が向上した成形体を得ることができると期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平11-343354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、ポリアミド樹脂含有物品の表面を粗面化し、分散性や表面吸着性が向上した粉体又は表面への塗膜性が向上した成形体を得るための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、粉体又は成形体等のポリアミド樹脂含有物品を、アルコール類を含有するポリアミドの弱溶解性溶液と接触させることにより、物品の表面が部分的に溶解して化学的に粗面化することができ、分散性や表面吸着性が向上した粉体又は表面への塗膜性が向上した成形体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
[1]
処理前のポリアミド樹脂含有物品を準備する工程、及び
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品に対し、アルコール類を含有するポリアミドの弱溶解性溶液と接触させて、処理後のポリアミド樹脂含有物品を得る処理工程
を含み、
前記処理工程は、前記処理後のポリアミド樹脂含有物品の表面を粗面化する、
ポリアミド樹脂含有物品の製造方法。
[2]
前記アルコール類が、メタノールである、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と、金属塩化物及び/又はポリアミドの良溶媒とを含有する、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と金属塩化物とを含有し、前記弱溶解性溶液中の前記金属塩化物の濃度が、1質量%以上15質量%以下である、[3]に記載の製造方法。
[5]
前記弱溶解性溶液が、アルコール類と金属塩化物とを含有し、前記金属塩化物が、塩化亜鉛または塩化カルシウムである、[3]に記載の製造方法。
[6]
前記弱溶解性溶液が、アルコール類とポリアミドの良溶媒とを含有し、前記弱溶解性溶液中の前記ポリアミドの良溶媒の濃度が、1質量%以上20質量%以下である、[3]に記載の製造方法。
[7]
前記弱溶解性溶液が、アルコール類とポリアミドの良溶媒とを含有し、前記ポリアミドの良溶媒が、ヘキサフルオロイソプロパノールである、[3]に記載の製造方法。
[8]
前記ポリアミド樹脂が、ポリアミド66樹脂である、[1]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品が、粉体であり、
粉体である前記処理前のポリアミド樹脂含有物品の平均粒子径が、100μm以下であり、
前記処理後のポリアミド樹脂含有物品が、粗面を有する粉体であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重が、処理前のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重の0.9倍以上である、
[1]~[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品が、粉体であり、
前記処理後のポリアミド樹脂含有物品が、粗面を有する粉体であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品の平均粒子径が、100μm以下であり、
粗面を有する粉体である処理後のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重が、処理前のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重の0.9倍以上である、
[1]~[9]のいずれかに記載の製造方法。
[11]
前記処理前のポリアミド樹脂含有物品が、成形体であり、
前記処理後のポリアミド樹脂含有物品が、粗面を有する成形体であり、
表面粗さが20μm以下であり、
粗面を有する成形体である処理後のポリアミド樹脂含有物品のかさ比重が、ポリアミドの組成から算出される真比重の値の80%以上である、
[1]~[10]のいずれかに記載の製造方法。
[12]
粗面を有し、
平均粒子径が、100μm以下であり、
表面粗さが20μm以下であり、
かさ比重が、ポリアミドの組成から算出される真比重の値の50%以上である、
ポリアミド樹脂含有粉体。
[13]
[10]に記載の製造方法により製造される、[12]に記載のポリアミド樹脂含有粉体。
[14]
粗面を有し、
表面粗さが20μm以下であり、
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
旭化成株式会社
繊維及び繊維の製造方法
9日前
旭化成株式会社
ポリアセタールの製造方法
14日前
旭化成株式会社
増粘剤、及びキャストフィルム
15日前
旭化成株式会社
グミキャンディ及びその製造方法
13日前
旭化成株式会社
共役ジエン系重合体及びゴム組成物
13日前
旭化成株式会社
植物ミルク含有飲料及びその製造方法
13日前
旭化成株式会社
射出成形用メタクリル酸メチル共重合体組成物
15日前
旭化成株式会社
ポリアセタール樹脂組成物、その成形品および物品
15日前
旭化成株式会社
多色成形用メタクリル系樹脂組成物および多色成形体
19日前
旭化成株式会社
酸化第一銅粒子の製造方法、及び触媒担持電極の製造方法
6日前
旭化成株式会社
ポリアミド系樹脂発泡粒子及びポリアミド系樹脂発泡成形体
15日前
旭化成株式会社
正浸透膜及びその製造方法
12日前
旭化成株式会社
発泡粒子、ビーズ発泡成形体、発泡用基材樹脂組成物、及び基材樹脂組成物ペレット
6日前
旭化成株式会社
熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法、成形体、並びに射出成形体及びその製造方法
19日前
旭化成株式会社
正浸透膜モジュール、及びその製造方法
12日前
旭化成株式会社
ポリアミド樹脂含有物品の製造方法、ポリアミド樹脂含有粉体、及びポリアミド樹脂含有成形体
6日前
旭化成株式会社
ガラスクロス、プリプレグ、及びプリント配線板
13日前
旭化成株式会社
金属配線の製造方法、金属配線製造装置、レーザ光照射制御装置及びレーザ光照射制御プログラム
19日前
旭化成株式会社
感光性樹脂組成物およびレジストパターンの形成方法
8日前
東ソー株式会社
押出成形体
2か月前
東レ株式会社
多孔質構造体
15日前
ベック株式会社
硬化性組成物
1か月前
AGC株式会社
組成物
1か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
2か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
1か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
ヤマハ株式会社
重縮合体
2か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
8日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
21日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
13日前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
26日前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
AGC株式会社
液状組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
15日前
続きを見る
他の特許を見る