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公開番号
2025065064
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2024174448
出願日
2024-10-03
発明の名称
発泡粒子、ビーズ発泡成形体、発泡用基材樹脂組成物、及び基材樹脂組成物ペレット
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
9/18 20060101AFI20250410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れるビーズ発泡成形体を提供することを目的とする。また、本発明は、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れる発泡成形体を得ることができる発泡用基材樹脂組成物及び基材樹脂組成物ペレットを提供することを目的とする。
【解決手段】基材樹脂組成物を発泡させた発泡粒子であって、前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂と、(c)金属塩とを含み、前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(c)金属塩を0.01~1質量部含み、前記(c)金属塩が、アルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛、チタン、クロム、マンガン、ニッケル、コバルト、及び鉄からなる群から選択される少なくとも一種の金属の酸化物及び/または硫化物であることを特徴とする、発泡粒子。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材樹脂組成物を発泡させた発泡粒子であって、
前記基材樹脂組成物が、
(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と
(b)ポリスチレン系樹脂と
(c)金属塩と
を含み、
前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(c)金属塩を0.01~1質量部含み、
前記(c)金属塩が、アルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛、チタン、クロム、マンガン、ニッケル、コバルト、及び鉄からなる群から選択される少なくとも一種の金属の酸化物及び/または硫化物である
ことを特徴とする、発泡粒子。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記(c)金属塩の平均粒子径が0.5μm以下である、請求項1に記載の発泡粒子。
【請求項3】
前記(c)金属塩が、亜鉛及び/またはチタンの酸化物及び/または硫化物である、請求項1または2に記載の発泡粒子。
【請求項4】
前記(c)金属塩が、亜鉛及び/またはチタンの硫化物である、請求項3に記載の発泡粒子。
【請求項5】
前記(c)金属塩が、酸化亜鉛及び/または硫化亜鉛である、請求項3に記載の発泡粒子。
【請求項6】
前記(c)金属塩が、硫化亜鉛である、請求項3に記載の発泡粒子。
【請求項7】
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(d)難燃剤を0~0.1質量部含む、請求項1または2に記載の発泡粒子。
【請求項8】
前記基材樹脂組成物のガラス転移温度が、145~200℃である、請求項1または2に記載の発泡粒子。
【請求項9】
前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との質量比(a)/(b)が1.50以上である、請求項1または2に記載の発泡粒子。
【請求項10】
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(e)リン系酸化防止剤を0~0.05質量部含む、請求項1または2に記載の発泡粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡粒子、ビーズ発泡成形体、発泡用基材樹脂組成物、及び基材樹脂組成物ペレットに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車周辺部材や電子機器周辺部材において、近年の高出力化、大容量化、大型化に伴い、長期高温熱処理しても寸法が変化しにくい樹脂発泡体の需要が高まっている(以下、本明細書において、長期高温熱処理後の寸法変化が小さいことを、耐熱性が高いと表現することがある)。また、部品の薄肉化、複雑形状化に伴い、樹脂発泡体には、寸法精度や薄肉成形性等の加工性の要求も高まっている。さらに、部品の軽量化を維持しつつ高強度である樹脂発泡体の需要も高まっている。
耐熱性や強度の高い樹脂発泡体としては、ポリアリーレンエーテル/ポリスチレン系樹脂発泡体が広く用いられている。例えば、特許文献1には、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン樹脂発泡体が開示されている。しかし、特許文献1に記載の樹脂発泡体は、耐熱性の高いポリアリーレンエーテルの割合が樹脂組成物全体に対して比較的高いものの、液体状の難燃剤が配合されているため、ガラス転移温度が低下してしまい、結果として耐熱性が不十分であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2011-019057号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に対してさらに耐熱性を向上させるために、樹脂組成物に占めるポリアリーレンエーテル樹脂の割合を高める方法が考えられるが、この方法では樹脂組成物への無機ガスの含浸量が減少するため、発泡性が著しく低下し、成形性に優れた発泡粒子や、耐熱性や機械強度に優れた発泡体を得ることが困難であるという課題がある。
また、樹脂組成物のガラス転移温度が上昇するため、発泡させるために必要な熱量が大きくなり、加熱不足や加熱ムラが起こりやすく、成形性に優れた発泡粒子や、耐熱性や機械強度に優れた発泡体を得ることが困難であるという課題もある。
他方で、より樹脂に含浸しやすいガスとして、炭化水素系ガスを用いる方法もあるが、発泡後の発泡粒子にガスが残り、残存ガスによる可塑化が起こり、耐熱性や機械強度の優れた発泡体を得ることが困難である。
すなわち、従来の技術では、発泡性や成形性が不十分であり、得られる発泡成形体の耐熱性や機械強度が不足し、前述の用途に適用するためには更なる改良が望まれた。高い耐熱性や機械特性と、発泡性や成形性のトレードオフが発生し、両者を共に満足することは難しく、この問題を解決するための新たな技術が求められた。
【0005】
そこで、本発明は、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れるビーズ発泡成形体を提供することを目的とする。また、本発明は、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れる発泡成形体を得ることができる発泡用基材樹脂組成物及び基材樹脂組成物ペレットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
[1]
基材樹脂組成物を発泡させた発泡粒子であって、
前記基材樹脂組成物が、
(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と
(b)ポリスチレン系樹脂と
(c)金属塩と
を含み、
前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(c)金属塩を0.01~1質量部含み、
前記(c)金属塩が、アルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛、チタン、クロム、マンガン、ニッケル、コバルト、及び鉄からなる群から選択される少なくとも一種の金属の酸化物及び/または硫化物である
ことを特徴とする、発泡粒子。
[2]
前記(c)金属塩の平均粒子径が0.5μm以下である、[1]に記載の発泡粒子。
[3]
前記(c)金属塩が、亜鉛及び/またはチタンの酸化物及び/または硫化物である、[1]または[2]に記載の発泡粒子。
[4]
前記(c)金属塩が、亜鉛及び/またはチタンの硫化物である、[3]に記載の発泡粒子。
[5]
前記(c)金属塩が、酸化亜鉛及び/または硫化亜鉛である、[3]に記載の発泡粒子。
[6]
前記(c)金属塩が、硫化亜鉛である、[3]に記載の発泡粒子。
[7]
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(d)難燃剤を0~0.1質量部含む、[1]~[6]のいずれかに記載の発泡粒子。
[8]
前記基材樹脂組成物のガラス転移温度が、145~200℃である、[1]~[7]のいずれかに記載の発泡粒子。
[9]
前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との質量比(a)/(b)が1.50以上である、[1]~[8]のいずれかに記載の発泡粒子。
[10]
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(e)リン系酸化防止剤を0~0.05質量部含む、[1]~[9]のいずれかに記載の発泡粒子。
[11]
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(f)ヒンダードフェノール系酸化防止剤を0~0.05質量部含む、[1]~[10]のいずれかに記載の発泡粒子。
[12]
前記基材樹脂組成物が、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(g)ヒンダードアミン系光安定剤を0~0.05質量部含む、[1]~[11]のいずれかに記載の発泡粒子。
[13]
[1]~[12]のいずれかに記載の発泡粒子からなる、ビーズ発泡成形体。
[14]
前記ビーズ発泡成形体の独立気泡率が90%以上である、[13]に記載のビーズ発泡成形体。
[15]
(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と
(b)ポリスチレン系樹脂と
(c)金属塩と
を含む発泡用基材樹脂組成物であって、
前記(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と前記(b)ポリスチレン系樹脂との合計質量100質量部に対し、(c)金属塩を0.01~1質量部含み、
前記(c)金属塩が、アルミニウム、マグネシウム、スズ、亜鉛、チタン、クロム、マンガン、ニッケル、コバルト、及び鉄からなる群から選択される少なくとも一種の金属の酸化物及び/または硫化物である
ことを特徴とする、発泡用基材樹脂組成物。
[16]
(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と
(b)ポリスチレン系樹脂と
(c)金属塩と
を含む基材樹脂組成物ペレットあって、
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れるビーズ発泡成形体を提供することができる。また、本発明によれば、成形性が良好な発泡粒子、及び耐熱性に優れる発泡成形体を得ることができる発泡用基材樹脂組成物及び基材樹脂組成物ペレットを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0009】
[基材樹脂組成物]
本実施形態の基材樹脂組成物は、発泡成形体を得るために用いられる発泡用基材樹脂組成物である。本実施形態の基材樹脂組成物を発泡させることにより、ビーズ発泡成形体を得るための発泡粒子を製造してもよく、また、発泡成形体を直接製造してもよい。
本実施形態の基材樹脂組成物は、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂と(b)ポリスチレン系樹脂と(c)金属塩とを含む。
【0010】
<(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂>
(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂としては、アリーレン基とエーテル結合を主骨格に有する樹脂であれば特に限定されない。アリーレン基としては、フェニレン基、ビフェニル基、ナフチル基などを含む結合基が挙げられる。
本実施形態においては、(a)ポリアリーレンエーテル系樹脂は、ポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましく、例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂/ポリスチレン樹脂アロイ、ポリフェニレンエーテル樹脂/ハイインパクト-ポリスチレン樹脂アロイ、又はポリフェニレンエーテル樹脂/ポリスチレン樹脂/ハイインパクト-ポリスチレン樹脂アロイ等が挙げられる。
これらは一種単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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