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公開番号
2025075492
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023186703
出願日
2023-10-31
発明の名称
深紫外線照射装置及びその製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H10H
20/855 20250101AFI20250508BHJP()
要約
【課題】高性能な深紫外線照射装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】深紫外線照射装置は、波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子と、紫外線発光素子が配設される凹部と、平坦又は略平坦な出光面と、を有するレンズと、出光面に設けられ、レンズによって集光された光のうち、深紫外線を選択的に透過させる光学フィルタと、を備える。光学フィルタは、波長が190nm以上240nm未満の範囲内に属する紫外光の少なくとも一部を透過し、波長が240nm以上300nm未満の範囲内に属する紫外光の透過を抑制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子と、
前記紫外線発光素子が配設される凹部と、平坦又は略平坦な出光面と、を有するレンズと、
前記出光面に設けられ、前記レンズによって集光された前記光のうち、前記深紫外線を選択的に透過させる光学フィルタと、を備え、
前記光学フィルタは、
波長が190nm以上240nm未満の範囲内に属する紫外光の少なくとも一部を透過し、波長が240nm以上300nm未満の範囲内に属する紫外光の透過を抑制する、深紫外線照射装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記光学フィルタは、
屈折率が互いに異なる2種類以上の誘電体膜が積層された積層膜を有する、請求項1に記載の深紫外線照射装置。
【請求項3】
前記レンズは、
前記紫外線発光素子が発光した光の一部を前記出光面に向けて反射する反射面を有し、
前記凹部は、
前記紫外線発光素子と前記出光面との間に位置し、前記紫外線発光素子と向かい合う対向面と、
前記紫外線発光素子と前記反射面との間に位置する側面とを有し、
前記紫外線発光素子の光が前記凹部に入射し、前記出光面から出光する、請求項1に記載の深紫外線照射装置。
【請求項4】
前記凹部の前記紫外線発光素子と向かい合う前記対向面が凸形状であり、前記側面が前記紫外線発光素子側から前記対向面に向かい、狭まっている、請求項3に記載の深紫外線照射装置。
【請求項5】
前記積層膜は、
第1誘電体膜と、
前記第1誘電体膜と屈折率の異なる第2誘電体膜とを含み、
前記出光面側から前記第1誘電体膜上に前記第2誘電体膜、あるいは前記第2誘電体膜上に前記第1誘電体膜が積層された構造を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の深紫外線照射装置。
【請求項6】
前記第1誘電体膜は、HfO
2
膜又はAl
2
O
3
膜であり、
前記第2誘電体膜は、SiO
2
膜である、請求項5に記載の深紫外線照射装置。
【請求項7】
前記レンズは、おもにシリカを含む材料で構成され、波長230nm以上240nm以下の光の透過率が80%以上である、請求項1から4のいずれか1項に記載の深紫外線照射装置。
【請求項8】
波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子と、
前記紫外線発光素子が発光した前記光を集光するTIRレンズと、
前記TIRレンズによって集光された前記光のうち、前記深紫外線を選択的に透過させる光学フィルタと、を備え、
前記TIRレンズは、平坦又は略平坦な出光面を有し、
前記光学フィルタは、
前記出光面に設けられ、屈折率が互いに異なる2種類以上の誘電体膜が積層された積層膜を有する、深紫外線照射装置。
【請求項9】
平坦又は略平坦な出光面を有するTIRレンズの前記出光面に光学フィルタを形成する工程と、
前記TIRレンズの前記出光面の反対側に波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子を配設する工程と、を備え、
前記光学フィルタを形成する工程では、
屈折率が互いに異なる2種類以上の誘電体膜が積層された積層膜を、スパッタリング、電子ビーム蒸着、又は、イオンプレーティングで形成する、深紫外線照射装置の製造方法。
【請求項10】
前記紫外線発光素子を配設する工程では、
前記TIRレンズの前記出光面の反対側に前記紫外線発光素子を接着又は機械的に取り付ける、請求項9に記載の深紫外線照射装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、深紫外線照射装置及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
シリンドリカルレンズの曲面部側に発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を接続し、円錐状に放射される紫外線の範囲を扁平な扇状とすることで、操作パネル等の平面領域の照射に適合させた殺菌用光源モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、紫外線発光素子と凸型のレンズとを備える紫外線発光装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-73432号公報
特開2021-22640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
波長240nm未満の深紫外線(以下、短波長UV-C光ともいう)は、数ミクロン以下の細菌、ウィルス等は内部の核酸まで紫外線が到達し、ピリミジンダイマーの形成等、致死的変化を与える。一方、相対的にサイズの大きい動物細胞においては、短波長故に細胞外縁部のタンパクに吸収され、細胞中心部付近に位置する核酸に紫外線が十分に到達できない。短波長UV-C光は、動物細胞へは低侵襲でありながら、細菌、ウィルスを殺菌、不活化可能である。短波長UV-C光は、波長254nmから280nmの深紫外線(以下、長波長UV-C光ともいう)と比べて、動物に低侵襲な殺菌光源として注目されている。有害な長波長成分を抑制し、動物細胞に低侵襲な短波長の深紫外線を選択的に取り出して一方向に向けて強度高く照射することが可能で、ランプと比較し、小型で耐衝撃性に優れ、且つ低消費電力な深紫外線照射装置が望まれている。また動物細胞に低侵襲な特性を利用し、将来的には皮膚に直接照射し、褥瘡含む皮膚疾患の治療等、医療への応用も期待されている。
【0005】
LED光の長波長成分を抑えるには光学フィルタによるフィルタリングにより、長波長成分を除去する必要がある。しかしLED光は拡散光のため、特にLEDと照射対象との距離が40mm以内等、近接して照射する場合、凸レンズ、あるいはリフレクタ等により、集光し、光学フィルタの設計要件、例えば入射光が光学フィルタの鉛直方向に対し概±15度以内等、要件を満たさなければフィルタリング後の光から動物細胞に有害な長波長成分の漏れやピーク波長のシフト等が発生する(例えば、後述の図16参照)。しかしこの構成では、集光されたLED光が空気を介して光学フィルタに入射するため、光学フィルタの表面で入射光が反射で失われ、損失となる。また光学系はレンズと光学フィルタからなる最低でも2部品が必要で、且つ光学フィルタを支持する構造が必要となるため、部品数増や、より大型化することになる。部品点数削減と小型化のために、例えば凸レンズの表面に光学フィルタを形成することも考えられるが、レンズの曲面に成膜により光学フィルタを形成することは極めて困難である。
【0006】
本開示の目的は、高性能な深紫外線照射装置及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本開示の一態様に係る深紫外線照射装置は、波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子と、前記紫外線発光素子が配設される凹部と、平坦又は略平坦な出光面と、を有するレンズと、前記出光面に設けられ、前記レンズによって集光された前記光のうち、前記深紫外線を選択的に透過させる光学フィルタと、を備える。前記光学フィルタは、波長が190nm以上240nm未満の範囲内に属する紫外光の少なくとも一部を透過し、波長が240nm以上300nm未満の範囲内に属する紫外光の透過を抑制する。
【0008】
これによれば、レンズの反射面での反射は全反射であるため、光の位相を合わせて強め合うように設計することが可能であり、単面積当たりの強度(照射量)を高めることができる。また、レンズの出光面から出光する光を集光し、漏れなく光学フィルタに入射させることができる。これにより、LEDと照射対象との距離が40mm以内程度の近接した照射であっても、長波長成分を抑えつつ、波長240nm未満の深紫外線を選択的に取り出して、一方向に向けて強度高く照射することが可能な、高性能な深紫外線照射装置を提供することが可能となる。
【0009】
従来、LED光から長波長成分を除去するにはレンズ、あるいはリフレクタによる集光と光学フィルタによるフィルタリングを組み合わせる必要があった。また、レンズに対向し、光学フィルタを支持・固定する手段も必要であった。本開示の一態様により、光学系の構成部品は一つに集約可能となる。また、レンズと光学フィルタとの間に空気を介さず光をフィルタリングすることで、表面反射による紫外線の損失を解消できる。
【0010】
本開示の他の態様に係る深紫外線照射装置は、波長240nm未満の深紫外線を含む光を発光可能な紫外線発光素子と、前記紫外線発光素子が発光した前記光を集光するTIRレンズと、前記TIRレンズによって集光された前記光のうち、前記深紫外線を選択的に透過させる光学フィルタと、を備える。前記TIRレンズは、平坦又は略平坦な出光面を有する。前記光学フィルタは、前記出光面に設けられ、屈折率が互いに異なる2種類以上の誘電体膜が積層された積層膜を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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