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公開番号
2025069839
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2023179812
出願日
2023-10-18
発明の名称
ポリアミドの製造方法及び再生ポリアミド組成物の製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
11/08 20060101AFI20250423BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明によれば、複数種類のポリアミドが混在したポリアミドのリサイクル、例えば、ポリアミド混紡品を含む物品からのポリアミドのリサイクルにおいて、ポリアミドの種類ごとに高回収率で分離すること又は任意の比率でのポリアミド混合物を取得することが可能な方法を提供することができる。
【解決手段】工程1:金属塩化物及びアルコールを含む金属塩化物アルコール溶液に、第一のポリアミド及び当該金属塩化物アルコール溶液に対する溶解度が第一のポリアミドよりも高い第二のポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物を溶解して、ポリアミド溶解液を得る工程;工程2:前記ポリアミド溶解液と第一の貧溶媒とを混合して、第一のポリアミドを析出させる工程;工程3:工程2で析出した第一のポリアミドを第一の液相から固液分離する工程;任意で、工程4:工程3で固液分離された第一の液相と第二の貧溶媒とを混合して、第二のポリアミドを析出させる工程;及び任意で、工程5:工程4で析出した第二のポリアミドを第二の液相から固液分離する工程を含む、第一又は第二のポリアミドの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の工程:
工程1:金属塩化物及びアルコールを含む金属塩化物アルコール溶液に、第一のポリアミド及び当該金属塩化物アルコール溶液に対する溶解度が第一のポリアミドよりも高い第二のポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物を溶解して、ポリアミド溶解液を得る工程;
工程2:前記ポリアミド溶解液と第一の貧溶媒とを混合して、第一のポリアミドを析出させる工程;及び
工程3:工程2で析出した第一のポリアミドを固液分離する工程
を含む、第一のポリアミドの製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
以下の工程:
工程1:金属塩化物及びアルコールを含む金属塩化物アルコール溶液に、第一のポリアミド及び当該金属塩化物アルコール溶液に対する溶解度が第一のポリアミドよりも高い第二のポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物を溶解して、ポリアミド溶解液を得る工程;
工程2:前記ポリアミド溶解液と第一の貧溶媒とを混合して、第一のポリアミドを析出させる工程;
工程3:工程2で析出した第一のポリアミドを第一の液相から固液分離する工程;
工程4:工程3で固液分離された第一の液相と第二の貧溶媒とを混合して、第二のポリアミドを析出させる工程;及び
工程5:工程4で析出した第二のポリアミドを第二の液相から固液分離する工程
を含む、第二のポリアミドの製造方法。
【請求項3】
以下の工程:
工程1:金属塩化物及びアルコールを含む金属塩化物アルコール溶液に、第一のポリアミド及び当該金属塩化物アルコール溶液に対する溶解度が第一のポリアミドよりも高い第二のポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物を溶解して、ポリアミド溶解液を得る工程;
工程2:前記ポリアミド溶解液と第一の貧溶媒とを混合して、第一のポリアミドを部分的に析出、又は第一のポリアミドを析出させかつ第二のポリアミドを部分的に析出させる工程;
工程3:工程2で析出したポリアミド組成物を第一の液相から固液分離する工程;
工程4:工程3で固液分離された第一の液相と第二の貧溶媒とを混合して、ポリアミドを析出させる工程;及び
工程5:工程4で析出したポリアミドを第二の液相から固液分離する工程;
を含む、第一のポリアミド及び第二のポリアミドを含む再生ポリアミド組成物の製造方法。
【請求項4】
第一のポリアミドがポリアミド66であり、第二のポリアミドがポリアミド6である、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
金属塩化物が、塩化亜鉛又は塩化カルシウムである、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
金属塩化物が、塩化カルシウムである、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
アルコールが、メタノールである、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
第一又は第二の貧溶媒が、溶解に用いた金属塩化物アルコール溶液に含まれるアルコールと同一である、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
製造される第一のポリアミドの純度が、98%以上である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
製造される第二のポリアミドの純度が、98%以上である、請求項2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミドの製造方法及びポリアミド組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
代表的なエンジニアリングプラスチックである、ポリアミド6、ポリアミド66をはじめとしたポリアミドは、耐熱性や良好な力学的特性を持ち、繊維や自動車部品、電気製品部品などに幅広く用いられており、現代社会において代替の効かない材料の一つである。
【0003】
近年では、省資源、カーボンニュートラルを目的としてプラスチックのリサイクルに関する技術開発がなされているが、ポリアミドも例外ではない。特に、ポリアミドの一つであるポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)は生産量が多く、優先してリサイクルするべきポリアミドの一つである。
【0004】
ポリアミドのリサイクルとしては、ポリアミドを溶媒で一度溶解し、夾雑物を不溶物として除去したのちに何らかの方法でポリアミドを析出させ、回収するという方法が考えられる(特許文献1、2)。
【0005】
リサイクルの対象として市場から回収したポリアミドには、複数種類のポリアミドが混在した状態となっていることがある。例えば、ポリアミド66とポリアミド6は似通った性質を持ち、溶媒に対する溶解性も類似している。そのため、市場から回収したポリアミドにはこれらが混ざった状態であり、さらに他の樹脂が混合していることも多い。これらをリサイクルするうえで、この分離が課題となっている。
【0006】
非特許文献1には、ポリアミド66とポリアミド6の混紡フェルトを低濃度の塩化カルシウム含有メタノール溶液で処理して高溶解性のポリアミド6を溶解させ、固液分離した後に、固体残渣を高濃度の塩化カルシウム含有メタノール溶液で処理してポリアミド66を溶解させることによって、ポリアミド66とポリアミド6を分離することが記載されている。しかしながらこのような混合物からの回収をスケールアップすると、この方法では、を低濃度の塩化カルシウム含有メタノール溶液で処理する際に、混紡状態のポリアミド6が溶解しにくいため、ポリアミド6の収率が低下することが判明した。原因としては、溶解しないながらも膨潤したポリアミド66により繊維間に溶液が効率的に接触できない領域が生じていることなどが想定される。その結果、ポリアミド6の収率が低いだけでなく、残渣であるポリアミド66は低純度になってしまう。また、ポリアミド6とポリアミド66を混合した再生ポリアミドとして回収しようとしても、機械的な加工の程度により、ポリアミド6の溶解量が変わってしまうため、原料の混合比率から、所望の混合比率で再生ポリアミドを取得するための条件を決定することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-172618号公報
特許第5110704号公報
【非特許文献】
【0008】
化学工学論文集、第39巻、第3号、pp.238-243,2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、複数種類のポリアミドが混在したポリアミドのリサイクル、例えば、ポリアミド混紡品を含む物品からのポリアミドのリサイクルにおいて、ポリアミドの種類ごとに高回収率で分離することが可能な方法及び任意の比率で第一のポリアミドと第二のポリアミドを混合した再生ポリアミドを取得する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、溶解によるポリアミドのリサイクルにおいて、少なくとも2種類のポリアミドを含有するポリアミド樹脂組成物を金属塩化物及びアルコールを含む金属塩化物アルコール溶液に溶解して、ポリアミド溶解液を得、ポリアミド溶解液に比較的弱い析出条件で貧溶媒を混合してポリアミドを析出させて固液分離し、固液分離後のポリアミド溶解液に比較的強い析出条件で貧溶媒を混合してポリアミドを析出させて固液分離することによって、ポリアミドの種類ごとに析出させて分離すること及び任意の比率で第一のポリアミドと第二のポリアミドを混合した再生ポリアミドを取得することが可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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