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公開番号2025040339
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2023147208
出願日2023-09-11
発明の名称車両用空調装置の機構部品
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 59/00 20060101AFI20250314BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】接触相手の材料に関わらず、常温及び高温環境下での摺動性及び耐摩耗性に優れた、車両用空調装置の機構部品を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するべく、本発明の車両用空調装置の機構部品は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、ホルムアルデヒド捕捉剤(B)0.01~0.5質量部、シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)0.1~5質量部、及び、シリコーン化合物(C2)を含み、且つ(C1)/(C2)の質量比が99/1~70/30の範囲であるポリアセタール樹脂組成物からなることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、ホルムアルデヒド捕捉材(B)0.01~0.5質量部、シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)0.1~5質量部、及び、シリコーン化合物(C2)を含み、且つ(C1)/(C2)の質量比が99/1~70/30の範囲であるポリアセタール樹脂組成物からなることを特徴とする、車両用空調装置の機構部品。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記ホルムアルデヒド捕捉材(B)が、アミノ置換トリアジン化合物、尿素誘導体、ヒドラジド誘導体、アミド化合物及びポリアミドからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用空調装置の機構部品。
【請求項3】
前記ポリアセタール樹脂組成物の、前記シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)及びシリコーン化合物(C2)が、該ポリオレフィン系樹脂へのシリコーン化合物のグラフト率が95~30質量%の範囲にある、シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)とシリコーン化合物(C2)とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物(C)として配合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用空調装置の機構部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、常温及び高温環境下での摺動性及び耐摩耗性に優れた車両用空調装置の機構部品に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアセタール樹脂は機械的強度、耐薬品性及び摺動性のバランスに優れ、その加工性が容易であることから、代表的エンジニアリングプラスチックスとして、電気機器や電気機器の機構部品、OA機器の機構部品、自動車部品、及びその他の機構部品を中心に広範囲に亘って用いられている。
【0003】
このようなポリアセタール樹脂については、利用分野の拡大によって、益々要求性能が高くなっている。要求される特性としては、ポリアセタール樹脂が本来有する高性能の部分、例えば、優れた機械特性バランスを有しながら、摺動性、寸法安定性、及び、耐久性等がさらに要求される場合がある。摺動性を改良する際、ポリアセタール樹脂が本来有する耐摩耗性だけでは摺動材料としては十分でなく、公知の潤滑剤を添加した組成物を用いるのが一般的である。しかしながらこれらの潤滑剤を添加した場合、寸法安定性、及び耐久性が低下する問題があり、改良が要求されている。
【0004】
特に、温度変化の激しい環境において温風や冷風を送付する、車両用空調装置(HVAC)の機構部品として用いられる場合には、温度変化に対応しつつ、高い摺動性や、耐摩耗性が要求されている。
【0005】
なお、車両用空調装置(HVAC)やHVACを構成する機構部品に関する技術としては、例えば特許文献1に、機構部品の形状を調整することで、スライドダンパの軸方向におけるガタツキを防止する技術が開示されている。
また、特許文献2には、吹出口を開閉する板状部材を、通風ダクト内に円筒状に巻き取り可能に設けることで、簡素な構造でありながら設計上の自由度を高め、装置の小型化に寄与する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-206680号公報
特開2012-109452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2に開示された技術では、いずれも、常温及び高温環境下での摺動性や耐摩耗性については考慮されておらず、依然として、これらの課題を解決できる技術の開発が望まれていた。また、摺動のような接触する相手部材の材料に関わらず、摺動性や耐摩耗性を向上できることが望まれていた。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、接触相手の材料に関わらず、常温及び高温環境下での摺動性及び耐摩耗性に優れ、且つホルムアルデヒド発生量が著しく少ない車両用空調装置の機構部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、車両用空調装置の機構部品を特定の組成を有するポリアセタール樹脂組成物を用いることによって、従来の機械特性等は良好に維持しつつ、接触する相手部材の材料に関わらず、常温及び高温環境下での摺動性及び耐摩耗性を高めることができることを見出した。また、車両用空調装置の機構部品に用いられるポリアセタール樹脂組成物は、ホルムアルデヒド発生量が低減されており、環境性についても良好であることも見出した。
【0010】
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
(1)ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、ホルムアルデヒド捕捉剤(B)0.01~0.5質量部、シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)0.1~5質量部、及び、シリコーン化合物(C2)を含み、且つ(C1)/(C2)の質量比が99/1~70/30の範囲であるポリアセタール樹脂組成物からなることを特徴とする、車両用空調装置の機構部品。
(2)前記ホルムアルデヒド捕捉材(B)が、アミノ置換トリアジン化合物、尿素誘導体、ヒドラジド誘導体、アミド化合物及びポリアミドからなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、上記(1)に記載の車両用空調装置の機構部品。
(3)前記ポリアセタール樹脂組成物の、前記シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)及びシリコーン化合物(C2)が、該ポリオレフィン系樹脂へのシリコーン化合物のグラフト率が95~30質量%の範囲にある、シリコーン化合物によってグラフトされたポリオレフィン系樹脂(C1)とシリコーン化合物(C2)とを含有するポリオレフィン系樹脂組成物(C)として配合されることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の車両用空調装置の機構部品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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